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妹がラインを超えようと必死な件  作者: にとろ


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130_妹は眠らない

 夜半に俺はPCに向き合って暇つぶしをしていた。SNSで使えるツールを作っていた。そんな時、メールが一通届いた。差出人はウチの妹、阿地からだった。内容以前にまず第一文は『スマホに送ったんですが既読が付かないのでこちらに送ります』から始まった。


 まず夜中にスマホにメールを送ってくるなと言いたい、ナイトモードにしているから届いたことに気づくわけがないだろうが……


 というか、そもそも真夜中にしょーもないことを送ってくるなと言いたい。一応急ぎなのかと思って内容を確認したら最近バズった投稿の感想じゃねえか。こんなものの感想を真夜中に送ってきて、その返信があると思ってんじゃねえよ。


 とりあえず『寝なさい』とだけ書いて返信しておいた。大概にしろよ、夜中にメールを送ってくるのもアレだし、これを読んでアイツにPCのメールアドレスを教えたのを後悔した。


 わざわざスマホに届かないからってこっちに送ってくるのも意味わかんないし、そもそもPCのメールなんて常時チェックしてないんだからスマホでダメなのにこっちなら読むと思ったのも意味が分からない。


 くだらないことを送ってくるヤツだなあと思いながら、そっとメーラを終了させた。スマホだと嫌でも入ってくる通知だが、PCならメーラを終了させておけばそれ以上気づくことがないのでそれで済む。


 阿地も暇なんだなあと思っていると、スマホが鳴り始めた。メッセージの音だが、しつこくなっているのでメールに付いていた開封確認を送信したことを後悔した。見てるかどうかの確認が目的かと思ったら、起きてると分かったらポンポン送ってくる。


 それも常用しているメールではなく、何かあったときのために音を消していないメッセンジャーに送ってくるので質が悪い。


 スマホをACアダプタから引っこ抜いてPCに挿して充電しながら内容を読むと、一人で寝ているのが寂しいのでそっちに行っていいかと言うないようだったので、直球に『寝ろ』と返しておいた。


 送った数秒後にドンという壁を殴る音がしたので、アイツにはアンガーマネジメントが必要なんじゃないかと思った。


 何にせよ、このまま作業をしていたらいくらでもメールを送ってきそうなのでPCをシャットダウンして寝ることにした。部屋の電気を消すとパタリと音が止んだ。


 その事に逆にゾクリとした。つまりは阿地は俺の部屋の明かりが消えたのを確認しているわけだ。妹に何でそこまで監視されなきゃいけないんだよ、普通に怖いんだが……


 さっさと寝てしまい、忘れてしまうことにしたのだが、何より怖かったのは、翌朝、阿地が何もなかったような顔をして朝の挨拶をしてきたことだ。アレだけごねたのは一晩寝ると無かったことになるらしい。


 つくづく妹の脳内は理解不能だと思いつつ、向こうがなかったことにしたいようなので蒸し返すこともせず、昨晩のことはなかったことにした。

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