122_妹の調査と研究
「お兄ちゃん、何か面白いゲームでもありませんか?」
「急に無茶振りするなよ……どんなゲームがお望みで?」
どうせコイツの好きそうなゲームなんて想像はつくが……
「妹がカワイイヤツです! お兄ちゃんはそう言うの好きですよね?」
そんなに都合良くもってないことくらい分かりそうなもんだがな……大体どうしてそんな信頼感が俺にあるんだよ。
「別にそう言うのが好きってことはないが、そうだなスマホで妹姫でも検索しておけ、割とシナリオがいいので有名だぞ」
「私が適当に無茶振りした自覚はあるんですが、すらっと出てきますね……」
「聞いておいて反応がそれかよ、なんの罠だっての」
雑にはしごを外すのは辞めてくれませんかねえ、自分から聞いてきた話に堪えてその反応は理不尽じゃ無いっすかね?
「いえいえ、お兄ちゃんがちゃんと妹について知っているかのテストをしただけですよ」
「なんつーテストだ……それで一体何が分かるんだよ?」
「お兄ちゃんが二次元なら妹もいけるってことと、その作品のさわりをプレイしてお兄ちゃんの琴線に触れた部分を参考にしようと思うんですよ」
「何の意味も無い情報! まだオカルト雑誌の胡乱な記事の方が世の中に意義があるんじゃないか?」
クッソどうでもいいことに時間を割くのは辞めてくれないかなあ、そんなことより重要なことがよほどたくさんあるだろうが……どうでもいいことが気になる妹だな。
「ちなみにお兄ちゃん、妹として私はいかがですか? 好みですか、そそったりしませんか?」
「それとこれとは別だからな、関係ないものを無理して結びつけるんじゃない。世の中のなんにでも関連性を見出すのは悪い癖だぞ」
風が吹けば桶屋が儲かる並にいい加減な話をするのが好きだなあ。どうだっていいだろうとは思わないのか、大体ゲームと現実をごっちゃにするなら、メイドロボみたいな存在しないものまで考慮に入れる必要があるぞ?
「いいじゃないですかー! お兄ちゃんに夢を見ることの何が悪いんですか! 希望は人類全部に必要なものでしょうが!」
「俺に希望を見出すんじゃない! 俺はタダの人間であって世界を平和に出来るようなヒーローじゃないんだよ!」
「お兄ちゃんは私のヒーローですよ、世界を救おうなんてしなくていいです、私だけを助けてくれれば大体何でも許せますよ!」
「自分が世界の中心みたいな考えしてんなお前」
阿地はチッチと指を振って応える。
「そんなこと考えてません、私が世界そのものだと考えているだけです」
自信満々にそう言う妹の言葉を聞いて、勝てないなあなんて思った日だった。




