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妹がラインを超えようと必死な件  作者: にとろ


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099_妹は眠気が嫌い

「お兄ちゃん! エナドリが欲しいんですがお勧めは無いですか?」


「なんだよいきなり、エナドリなんてそんな飲まないのは知ってんだろ?」


「いや、お兄ちゃんは時々夜更かししてるじゃないですか、結構目が覚めるエナドリを知ってるんじゃないですか?」


 無くはないけどさあ……多分お前の好きなものじゃないと思うぞ?


「シンプルな話コーヒーに大量の砂糖ぶっ込んだだけだよ。手っ取り早く目が覚めて血糖値も上がるから意識がハッキリするぞ」


「そんな……コーヒーだけでそんな目が覚めるわけ無いじゃないですか!」


 そう言うよなあ……だから言いたくなかったんだ。


「マグカップにスプーン山盛り三杯のインスタントコーヒーと、五杯の砂糖を入れてお湯を少なめにするだけで結構目が覚めるぞ」


 ほれみろ、ドン引きしてるじゃないか。だから言いたくなかったんだよ。味も何も捨てて飲めるカフェインにしてしまえば案外目は覚めるんだぞ?


「じゃあ一杯奢ってやろうか」


 俺は席を立って食器棚からマグカップを取り出して、たっぷりのインスタントコーヒーと砂糖を入れてお湯を注ぎ、阿地の前に置いた。


「飲めよ、目が覚めるぞ」


「はぁ……」


 半信半疑なようだが、それに口をつけてケホケホと咳き込んでいた。


「お兄ちゃん、コーヒーは飲み物なんですよ、ここまで味を捨てて眠気覚ましに極振りした飲み物はどうかと思いますよ」


 そういうものだから俺は反論した。


「目を覚ますのが目的なんだから良いに決まってるだろ。カフェイン錠剤に手を出していないだけ褒めてほしいもんだ」


「お兄ちゃんは自然のものならカフェインがどれだけ入っててもいいと思ってるんですか? もう少しコーヒー農家に敬意を払いましょうよ」


「細かいなあ、一応言っておくと俺はそれ美味しく飲めるからな? あんま気にすんなよ、砂糖をたっぷり入れれば苦味なんてなんとかなるんだよ、血糖値も上がるんだから一石二鳥だろう」


「はぁ、お兄ちゃんなら魔法みたいに効くエナドリを知ってると思ったんですがね、種も仕掛けもないとはね……どうなんですかね、お兄ちゃんとしてはエナドリより体にいいと思ってますか?」


「知らんよ、目を覚ますためだけに飲んでるからな」


 そう言って話を終わらせようとした。しかし阿地は納得がいかないようだ。


「お兄ちゃんはせっかくなんですから私に起こしてもらうとかもっと良い方法を考えましょうよ。こんなん日常的に飲んでたら寿命が縮みますよ?」


「気にすんな、俺は寄り確実な方法を選んでるだけだから」


「お兄ちゃんはしれっと私を信頼してないと言わないでくださいよ!」


 阿地の不平を聞きながらのんびりと美味しいコーヒーを飲んでいた。美味しく感じられないのは阿地の舌が慣れていないだけなんだよ、俺くらいの夜行性になるとこのくらいの栄養補給しないとやってられないんだよ。


 そうしてその晩は終わった。翌日、コーヒーと砂糖の瓶がテーブルに置いてあって、そこに本と一緒に寝落ちしたのであろう阿地が机に突っ伏していた。まだまだ慣れないようだな、ウチの妹ながら根性があるとは言いがたいようだな

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