第九十二話 至難のテスト(前編)
本日2話目です!!
三人での新年会が始まった。
「やっぱり今年は、修学旅行楽しみだね。他の行事も楽しみだけど。あとは、夏祭りとかもみんなでね。」
ひまりが楽しそうに話す。
「私は、彩葉ちゃんと会えるの楽しみだな。」
二人は、僕のほうを見てくる。会わせてくれるよね。多分そう言うことを言いたいんだろう。
「分かった。彩葉も入れて遊ぶから。」
二人は、満足そうな顔で何度も頷いた。
「でも……ひまり!まずは、二年生になれるように勉強だぞ!」
「ギクッ。」
ひまりは、僕とりおから少し遠ざかった。
「今は、楽しむことが一番だが、勉強はしろよ。」
安心したのか元の位置に戻った。
「うん。頑張るよ。」
この夜、僕の新しい一年が始まった気がした。
三学期が始まった。学校に着いて周りを見ると、僕は強い違和感を感じだ。それは……
「誰?誰?誰?誰!?」
今まで、こんな先生やこんな生徒が居たのか!?自分が怖い。
「お、悠太。」
多田か?そう思い後ろを振り返った。
「お、今年もよろしくな。」
誰!?ほんとに誰!?
「あ、う、うん。よろしく……」
怖い……教室までがこんなに遠いなんて。
多分、今まで見えてなかった、見ようとしなかった世界なんだろう。なのに、どこか懐かしい気がした。にしても、怖いな。やっぱり、怖い……
「ゆうくん!」
ひまりが座っている僕の前にいた。
「やっと気づいたの?」
「ごめん。」
「良いけど。そんな事より、助けて欲しいの。」
「どうしたんだ。」
これは、ひょっとして大変なことなのか。深刻そうな顔で訴えかけてくる。僕は、息を呑んだ。
「明日……」
「明日!?」
「明日テストあるの!?」
「は?」
「だから、明日、テスト、あるの?」
「聞き取れてないわけじゃない。まさか……」
「知らなかった。勉強してないの。」
「まじかよ……」
「だから、教えてくれない?」
休み明けテスト。比較的、簡単な割に成績に入る。ひまりが二年生になるためにも点数の稼ぎどきだ。
「分かった。やる気は……」
「あるよ!」
「なら、満点を目指すぞ。」
「おーー」
「って、何故、僕の家でやるんだ。」
「しょうがないでしょ。」
「教えやすくは、あるか。」
「あの……」
「何だ。何か分からない所があるのか?」
「……この部屋は、誰の部屋?」
「あ〜ここは、空き部屋だったのを綺麗にしたんだ。」
「空き部屋か……」
何故か分からないがひまりは、少し悲しそうだった。
「せっかくあるからな。来客が来るかもしれないし、りおとかひまりがいつ来ても良いようにな。」
「ふ〜ん。」
さっき、悲しそうな顔をしてたとは、思えないほど嬉しそうで満ち足りた顔をしている。
「勉強、始めようか。」
「うん。」
「科目は、英語と化学か。得意な所とかあるか?」
「ない。」
「宿題は、やったのか?」
「まだ終わってない。」
「授業で理解した所はあるか?」
「ほぼない。」
「……あ、うん。」
「私……大丈夫?」
「大丈夫。一日で詰め込もう。教えるから気合いは、任せた。」
「うん。頑張る。」
ひまりの目は、真っ直ぐだった。——それに応えれるように僕も全力で教えようと勉強会が始まった。




