第七十九話 家族とは(前編)
※本日は前後編で投稿します。
後編は20時に投稿予定です。
夜ご飯の時間になった。今日もご馳走になる。テーブルには、チキンやローストビーフなどが並んでる。
「美味しそう〜」
ひまりがすでに目を輝かせてる。
「まだ、待てよ。」
「ワンちゃんじゃないんだから!」
僕を軽く叩いた。
「悪い悪い。」
りおも椅子に腰掛けた。
「お待たせ。」
「今日も美味しそうだな。」
「頑張ったからね。それと……ゆうくん、一人で飾り付けやらせちゃってごめんね。」
「全然良いよ!楽しかったから。」
言わないけど、追いかけっこ見てるのも面白かった。
「良かった!」
「ねぇ、もう食べていい?」
ひまりが我慢できずに聞いた。
「良いよ〜」
美桜さんがそう答えて、食べ始めた。
やっぱり僕もひまりもりおのだし巻きから食べる。相変わらず美味しい。りおは、僕たちの食べっぷりを嬉しそうに見ている。その後も、クリスマス会のディナーを楽しんだ。
しばらくみんなで遊んだ後、僕が帰ろうとしたときにひまりが驚きながら言った。
「え、帰るの!?」
「え!?あ、うん。」
「お泊りでしょ!?」
「あれ、本気だったのか!?」
「逆に何で嘘だと思ったの?」
「いや、あり得ないかなって……」
「全く、今日はお泊り会、絶対だから。荷物取りに行って来て。」
「まじかよ……」
「美桜っち、ゆうくん一回、家に送ってきてくれない?あ、お酒飲んだ?」
「まだ飲んでないよ。てか、ゆうくんお泊りしていかないと、ダメでしょ。」
何がダメなのか僕には、全く分からなかった。
「何かお菓子買ってきてね、ゆうくん。」
「どんだけ食うんだよひまりは……」
「良いでしょ。クリスマス何だから。」
僕は、美桜さんと一緒に家に戻る事になった。
「美桜さん、わざわざありがとうごさいます。」
「律儀だね。全然、良いのよ。」
普段会うときは、二人が居るから、こうやって美桜さんと二人で話すのは、新鮮だ。
「ほんとに泊まっても大丈夫ですか?」
「心配いらないよ。二人も楽しみにしてるから。」
「そうですか。良かったです。」
「ゆうちゃん、もしかして鈍感系?」
そういえば前にも多田に言われたような……
「やっぱりそうですか……鈍感ってどういうところが鈍感なんですか?」
「自覚あるの?」
「自覚と言うか……前にも似たようなこと言われて……」
「そうね、そういうことを聞くところじゃないかな。」
そう言われても僕はよく分からなかったので、笑って誤魔化した。
「まあ、それもゆうちゃんの良い所だけどね。」
そんな僕に、美桜さんは、笑顔で返してくれた。
「そう言ってもらえて、嬉しいです。というか、いつも家にお邪魔させてもらってありがとうございます。」
「それしか言ってなくない?」
「いや、感謝してもしきれません。」
「いつでも頼ってくれていいのよ。」
その言葉は、どこかで聞いたことあるような……
「みんな、りおの可愛い友達だからね。」
美桜さんは、続けてそう言った。
「美桜さんは、りおさんのことが大好きなんですね。」
「そうね、大好き。りおと一緒の時間が多いし、女の子同士、弾む話もあるからね。」
「見ていて、いつも微笑ましいです。」
僕がそう笑って言うと、美桜さんは、真剣な顔で言った。
「ゆうちゃんは、家族とは上手くやれてるの?」
その言葉に僕は驚いた。そして、戸惑った。美桜さんは何を聞きたいんだろうか……




