第七十話 渡したいもの
更新が遅れてしまいすいません。第七十話です!
「多田、相談があるんだ。」
「急にどうした?お前。」
多田は、不思議そうな顔をして聞いてきた。
「いや、実は……明後日、りおとひまりの誕生日会があるんだけどプレゼント決めてなくて……」
僕がそう言うと、多田が笑い出した。
「なんだよそんなことかよ。」
「笑うなよ!」
「もっと深刻な事かと思って、身構えちまったじゃねえか。」
「僕にとっては十分深刻なんだよ。」
「プレゼントを考えたらいいのか?」
「そうだ、手伝ってくれ。」
「手伝うとかあるのか?自分が思う物を渡したら良いんじゃないか?物より気持ちだぞ。」
「そうだけど……失敗したくないから。」
「しょうがないな。まったく。」
「ありがとう……多田。」
「で、何を渡すつもりなんだ?」
「決めてない……」
「明日、俺が部活終わってから行こうぜ。」
「ほんとか!?」
「お前一人じゃ何も決まらずに明後日になりそうだからな。」
「ありがとう。」
そういうわけで、明日、多田と買い物に行くことになった。
「けどお前、明日までに考えてこいよ。」
家に帰ってから渡して喜ばれるものとか予算とか色々調べた。けど、調べれば調べるほど色んな情報が出て来て余計、頭を悩ませた。
次の日、駅で待っていると多田が来た。さっそく、買い物に向かう。
「考えてきたか?」
「考えたら余計悩んで……」
「まったくだな。」
「男友達から渡すとなると難しいんだよ。コスメとか香水とか、よく分からないし……」
「そうだな。二人に似合いそうな物を考えて、決めたらどうだ?」
「似合いそうなものか……」
「見て考えてみろ。」
多田と色んな店に行った。
「何が欲しいかも分からないのに、見たら余計悩んじゃうな。」
「欲しいものをさりげなく聞いとけよ……」
「そんな事、僕に出来るわけないだろ。」
「う〜ん。アドバイスしようにも、二人とたいして接点ないからな……けど、やっぱり物より気持ちだと思う。気持ちの乗る、プレゼントにすれば良いんじゃないか?」
「そうか……二人への気持ちか……」
「何か分かったか?」
「分かったけど分からない気がする。」
「お前の考えが分からないよ……」
そう言いながらも多田は、付き合って真剣に考えてくれていた。やっぱり良い友達だ。そう思って、多田の方を見ると、その後ろに、見覚えのある姿が見えた気がした。
「どうしたお前。急に俺の顔見て。何か付いてるか?」
「いや、そうじゃないんだけど。」
僕は、多田の後ろを指差した。
「お前っ!あれ、あの二人じゃねぇのか!?」
「多分、そうだよな。」
多田の言葉で、その予感は確信に変わった。この店に向かって来ていたので僕たちは、急いで隠れた。
「これ、バレないのか?」
「大丈夫だろ。」
「二人が来る前に行こう。」
「待て。お前、何かプレゼントの手掛かりになるかもしれない。」
「は!?ってお前、後を着けるのか?」
「偶然ってことだよ。このチャンス逃すわけには、いかないだろ。」
「喜んでもらえるなら……」
「行くぞ!」
何故か僕は、りおとひまりの尾行をする事になった。これって捕まらないよな……ていうかバレたら大変な気が……だけど、僕は多田を止めれなかった。そして、自分の好奇心も抑えられなかった。




