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第六十三話 秘密(前編)

※本日は前後編で投稿します。

 後編は20時に投稿予定です。

 週末、僕の家で二人と打ち上げすることになった。

「お邪魔します。」

 りおだけが先に来た。

「ひまりは?」

「寝坊してるみたい。」

「全くだな……」

 そう言って家に上がると、りおは、ばぁちゃんに一番に挨拶した。そういえば、喋ったことはなかったか。

「おばあさん、はじめまして。桃山里桜と言います。」

「いつも、ありがとうね。」

「いえいえ、私の方こそいろいろやってもらってるので……」

「あら、あんたも男らしくなったのね。」

「ばぁちゃん……そういうの良いから。」

 りおは、僕らの会話を聞いて微笑ましそうにしていた。


「とりあえず、紅茶淹れるね。」

「ティーポット使ってるんだ。」

「これ気に入ってるんだ。りおから貰った、キーケースも愛用してるぞ。」

「そうなのね……ありがとう。」

「冬休みになったら二人の誕生日会するか。」

「そうだね。でも、いつも私の家でしてるから呼ぶよ。」

「良いのか?」

「うん。まあ、お母さんは、うるさいけどね。」

 美桜さん主催の誕生日会なんて、絶対楽しいだろうけど、きっとめちゃくちゃになるんだろうなと思った。

「楽しみにしてるよ。」


しばらくしても、ひまりは、来なかった。

「今、家出たみたい。」

「りおは、家に寄らなかったのか?」

「なんなら先に行ってると思ってたから。」

「確かに、打ち上げ一番楽しみにしてたもんな。」

「ゆうくん、一つ聞いていい?」

 急にりおの声のトーンが落ち着いた。

「なんだ?」

「文化祭の時、来てた子って妹?」

 急に聞かれて僕は、戸惑った。聞かれることは分かっていたはずなのに、いざ聞かれると何と言えばいいか分からない。

「違ったら何でもないんだけど……」

「まあ……そうだな。」

 りおは、下を向いた。僕は、まずいと思って声を掛けようとしたその時、キラキラした目でりおが言った。

「……そうなの!?めちゃくちゃ可愛かったんだけど。もっと早く紹介してよ。写真で見たときの可愛さはそのままだけど、綺麗さがあったよね!」

 僕は、りおがこんなに興奮している所は、見たことがない。

「そうか……それは良かった。」

「良くないよ!」

「え……?」

「あの時、言ってくれたらもっと、仲良くなろうとか言えたのに。ゆうくん……」

「怒ってる?」

「怒ってるよ。」

 怒られずに安心していたのに、別の角度から怒られてしまった。でも、仲良くなりたいと思ってくれてるなら安心だ。

「でもゆうくん、妹来た時、恥ずかしがってなかった?」

「いや……知らなかったから、びっくりしたんだよ。」

「また、そう言って誤魔化して……」

「違うよ!」

「で、二人ってどんな感じなの?」

「小三の時に別々になってからは、会ってなくて、つい最近、久しぶりに会ったからな。」

「そうなんだ……」

「しっかりしてる妹だよ。」

「名前は?」

「彩葉だ。」

「彩葉ちゃん!?名前、可愛い〜。」

 りおの目が完全に乙女だ。

「確かにな、僕にとっては、可愛い妹だけどな。」

「ゆうくん……それ、セクハラ?」

「厳しくないか!?」

 彩葉の話を二人でしばらくしていた。


「で、ひまりには言うの?」

「まあ、今日言おうかなと。」

「じゃあ、私に考えがあるわ……」

 その時、インターホンが丁度鳴った。

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