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第四十五話 証明

 結果発表の時が来た。

「ただいまより、順位を発表します!」

 緑団が四位。黄団が三位だった。 

「いよいよか……」

「優勝は…………青団、赤団、同点です。」

 歓声よりもどよめきが聞こえた。

「そんなことあるのか……」

「両団の同点優勝となりました!」

 そう言われると歓声が湧いた。青団も赤団も大盛り上がりだ。

「ゆうくん、やったね。」

「そうだな、ひまり。優勝できたな。」

「ゆうくんのおかげだね。」

「そんなことないよ。」

「ゆうくん、優勝だけど……同点だと、どうなるの?」

「りお……確かに同点だけど、多田に勝ったことになるのか?」

「とりあえず、優勝を喜ぼうよ。」

 ひまりがそう言ったので三人で優勝を称え合った。


 表彰式が始まった。二人の団長が優勝旗を受け取っている。珍しい光景だろう。

「続いて、各団のMVPの発表です。」

「そんな表彰もあるんだ……」

 一人ずつ発表されていく。

「青団のMVPは……一年二組、二条悠太くんです。」

「まじか……」

 僕は、驚いてその場に固まった。

「選ばれた人は、前に来てください。」

「ゆうくん、いってらっしゃい。」

 後ろからりおに背中を押された。僕が前に向かって歩いていると、クラスのみんなが温かく拍手してくれた。

「リレー最高だったぞ。」

「やっぱり、MVPだな。」

 そんな声も聞こえてきた。僕は、とても嬉しかった。

「表彰状……」

 表彰状とメダルを貰った。これで、少しは自信を持って、二人の隣に立てる自分になれた気がした。そして、なによりも自分自身を証明することができた証拠だと思う。


 表彰式が終わったあと、多田が来た。

「MVP、おめでとう。」

「ありがとう。」

「で、勝負の件だか。俺が二勝でお前が一勝、そして一分となったわけだが、お前は、MVPを取った。これで、引き分けってことにしてやるよ。」

 多田は、そう言ってくれた。

「いや、それは決めたことじゃない。だから、僕がまた勝って越えればいい。そうだろ。」

「そう来たか、悠太。じゃあ、とことんやろうぜ。」

 僕と多田の勝負は、これからも続く、決着が着くその日まで……

 

 多田と別れるとりおとひまりが来た。

「ゆうくん、すごい!すごすぎるよ!」

「ほんとに、一年生でMVPなんて驚きだわ。」

 反応の仕方は、違うが二人とも驚いてるみたいだ。

「みんなのおかげで優勝もMVPも巡ってきたよ。」

「リレーのゆうくん、カッコよかった!」

 ひまりが顔を近づけて言ってきた。

「あ……ありがとう。優勝できたね。」

 僕は、目を逸らしながら言った。

「優勝達成!」

 ひまりは、そう騒ぎながら何処かへ行った。

「優勝おめでとう。」

 りおが言った。

「ありがとう。」

「あんな走り、流石に惚れるわ……」

 りおが小声でそう言った。小学生じゃなくても足が速くてモテるのかもしれない。気づけば、僕はりおの手を握っていた。

「ここまで来れたのは、りおがいたから。強くなれたよ。礼を言うよ、ありがとう。」

 りおは、顔を赤めて恥ずかしそうに何処かへ行ってしまった。僕は、二人にもっと感謝しないといけない、そう強く思った。――そんな中、クラスの人が打ち上げの話をしていたのが聞こえてきた。今日という日は、まだ終わらないみたいだ。

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