第三十九話 勝負(前編)
※本日は前後編で投稿します。
後編は20時に投稿予定です。
週末、ショッピングモールに来た。ここは、りおとひまりと水着を買いに来た思い出が強い。あの恥ずかしくてドキドキした思い出に浸っていると多田に呼ばれた。
「どうした、早く行こうぜ。」
そう言って駆け足で多田について行った。さっそく、映画館に行き、映画を見た。
「いやー面白かったな。」
多田がそう言ってきた。
「いや、ちゃんと見てなかっただろ。」
「そうか、真剣に見過ぎてたけどな。」
「どこがだよ。ポップコーン食ってただけだろ。」
「それは……言うな。今日は、制限なしで食うんだよ。それより、お前はどうだったんだ。」
「誘ってくれて、ありがとう。満足だよ。」
「まだ、満足じゃないな。こっからだろ。」
「そうだな。こっからだな。」
「とりあえず、昼ご飯食べようぜ。」
「さっき、ポップコーン食ってただろ。」
「今日は、気にせず食うんだよ。」
「バスケ部も大変なんだな。」
「動けば痩せるから。ラーメンとかどうだ?」
「いいな。行こうか。」
「やっぱりラーメンだな。」
「美味しそう。」
「「いただきます。」」
二人とも、黙々と食べ進め、あっという間に食べ終わった。
「美味しかったー。」
僕がそう言うと多田も笑みを浮かべて言った。
「今日は、最高のオフだな。」
そう言ってもらえて僕も嬉しかった。
「次は、何するんだ?」
「特にないが……ゲーセンとか行くか。」
「行くか。」
そう言って、次はゲームセンターに向かった。
「久しぶりだなゲームセンター。」
「お前は、大体家にいるからな。お一人で。」
「一言余計なんだよ。」
「クレーンゲームで対決しようぜ。」
多田がお菓子がいっぱい置いてある台を指差して言った。
「望むところだ。」
「負けた方は、一つ秘密を言おうぜ。」
「負けないからいいぞ。」
ワンプレイ五回だ。まずは、多田から。三回目までは、取れてなかったが残り二回で五つも取った。
「次は、悠太。お前の番だぞ。」
四回で四つ取り、ラスト一回。
「二つ以上で逆転。この勝負……もらった。」
クレーンを降ろした所で三つ、持ち上げた。僕は、勝ちを確信したが……
「俺の勝ちだ。悠太、もっと練習するんだな。」
「なんで三つとも落ちるんだよ。」
「運も実力だからな。」
「ドヤ顔で言うな。」
「秘密は、後でじっくり聞かせてもらうよ。」
「くそー。なんでこうなるんだよ。」
「他の台でも遊ぼーぜ。」
二人でクレーンゲームを楽しんでいたが僕は、次の勝負を挑めるチャンスを伺っていた。
「多田、あれでもう一戦。対決しよう。」
僕は、そう言ってエアホッケーを指差した。
「望むところだ!」
「また……負けた……」
「結構、接戦だったな。お前が俺に勝つには、まだ早かったな。」
「今日は、二連敗か……ついてない。」
「もちろん、罰ゲームはやってもらうぞ。」
「秘密を二つもか!?」
僕は、秘密を考えたが多田に言ってないことは、妹が来年の春からこっちに来る予定のことくらいしかない。二人と遊んでいることは、多田には言っているし、どんな感じかもざっくりは知っている。
「二つ帰りにじっくり、聞かせてもらうからな。」
この後も多田と遊んだ。僕は、帰らずにこの時間が続けばいいのに、と心の底から思った。――けれど、時間は進み帰りの時間が来た……




