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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十五章 サクリファイス

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第588話 再びエルフの里カムランへ

「……あ!」


 可愛い声を俺は聞き逃さなかった。これはリースだ。


「どうした?」

「サトルさん。ソウルフォースの使い手……あたし、アテがあります!」

「え、マジで!?」


 エルフ族にそういう人がいるのだろうか。そうだよな、魔法使いといえばエルフだし。そう推測したのだが――それは違った。


「思い出してください、サトルさん。身近にいるじゃないですか!」

「身近に?」


 うーん、そんな人いたかなぁ。

 今までいろんな出会いと別れがあったからなぁ……ん、でもまてよ。そういえば、つい最近も不思議な力を目の当たりにしたような。


 そうだよな。


 俺はもっと前から『ソウルフォース』の力を目の当たりにしている。


 ……あ、まさか!



「スイカ、か?」

「そうですよ! スイカちゃんは不羈魔法使い。賢者です」



 そういえば、彼女もソウルフォースの使い手か。つい最近では、エルフの里カムランで会ったな。……ああ、思い出した。


 ポウラ戦の時に使っていたな!


「なるほどね。あの子か」


 メサイアも思い出したようで、スイカなら可能性があると納得した様子。そうだな、彼女を連れてくるしか方法はない。



「婆さん、ここからは俺たちは独自に動く。きっと世界を救えるさ」

「よかろう。お主たちに世界の命運を託す」


 背を向けるベイリンは、クシナを連れていく。


「ばあさま。妾もついていく」

「うむ。クシナ、よい働きであったぞ」



 ……まさか、グルだったのか。

 この際、細かいことはいいか。

 今はスイカをこのドワーフの里に連れてくる方が先決だ。



「となると、フォルの出番か」

「兄様、わたくしの転移スキルでスイカさんを探すのですね?」

「そうだな。確か、スイカはエルフの里カムランに残ると言っていたはず」

「ほお、カムランですか。丁度いいですね! 座標を覚えていますので、転移できます」

「ナイス!」



 よし、ならば直ぐに出発だ。そう思ったのだが、ベルが静かに挙手した。



「わたしはドワーフの里に残るよ」

「来ないのか、ベル」

「うん。この里に興味があるし、なにか手がかりがないか調べてみるよ」

「なるほど。万が一もあるかもしれないし、手分けすっか」

「うん。こっちは徒労に終わるかもしれないから、あまり期待しないで」


 それでも、なにもしないよりはマシさ。

 ベルにはドワーフの里の調査を任せることにした。


 俺たちはフォルの肩に手を置く。



「では、エルフの里カムランへ転移します! グロリアステレポート!」



 上位の転移スキル『グロリアステレポート』。

 以前は失敗しまくって、パーティが散り散りになったこともあった。だけど、今はきっと大丈夫だ。

 フォルは日々、成長している。

 今回は成功する。俺はそう信じている。



 ◆



【エルフの里カムラン】



 (まぶた)を開けると、そこには見覚えのある光景が広がっていた。

 アヴァロンよりも大きな建物が立ち並び、都市にも匹敵する街並み。そして、以前よりもエルフたちが出歩いているところを見ると、無事に平和になったようだ。


「どうやら、今回は性転換していないようですね」


 ホッと安心するリースだが……いや、正直わからん。

 そう思ったのだが、目の前のお店から見知った顔が現れた。


「あれ? そこにいるのサトルさん!?」

「お! 君はルクル!」

「はい。相変わらずポーション屋を経営しています」


 会った時は美少女だったが、今は立派な少年。そう、男の子だ。

 正直、中性的すぎて分からんけど。


「久しぶりね、ルクル」

「あ、メサイアさん! それに、リースにフォルさんも」


 リースとフォルもそれぞれ挨拶を丁寧に交わす。ルクルのお店にはずいぶんとお世話になったしな。


 少し回想していると、メサイアがルクルに事情を話した。



「私たち、スイカを探しているの。知らない?」

「スイカさんですか。うーん、見てませんね」

「そう……」


 てっきりルクルのポーション屋に住んでいるのかと思ったが、違ったが。

 今は宿屋で泊まっているのだろうか。

 それとも既に旅立ったか……。


「あ……でも、ポウラが倒されてしばらくしたある日、スイカさんの慌てた姿を見かけました」


「慌てた姿?」


 今度はリースが聞き返す。


「うん。たぶん、家に帰ったのだと思います」

「家って、どこでしょうか……?」


 フォルが首を傾げる。


「……“聖地マーリン”かと」

「まさか、出身地って聖地マーリンなのか」

「だと思います、サトルさん」


 言われてみれば『聖者祭』の時にミクトランが言っていたかも。

 ルクルによれば、そんなことをスイカがぽつりとつぶやいていたという。となると、聖地マーリンへ向かうしかなさそうだな。



「フォル、マーリンの座標ってあるか?」

「残念ながらありません。わたくし、聖地マーリンへ行ったことがないのです」



 なんてことだ。となると、徒歩で向かうしかないのか。

 こうなったら目指すしかないだろう。

 スイカの力がどうしても必要だ。



「……そういえば」

「どうした、ルクル」

「シベリウスさんなら行き方を知っているかもしれません」



 シベリウスって、あのグレンの師匠か。花の都フリージアの花の騎士だったらしい老兵エルフ。でも、強いんだよなぁ。


 どうやら、このカムランに滞在中のようだし、話しを聞いてみるかね。

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