5 〔ドライブ〕生と死の狭間
かなみ
「うな?? ……生と死の狭間?? え?」
ホムステン
「そうだよ、越前かなみ。此処は≪生と死の狭間の世界≫。ホームへ入って来た電車に轢かれて君は死ぬんだよ」
かなみ
「え?! 死ぬの!? え? ……未だ…私は死んでないの??」
ホムステン
「〈命糸〉が切れ掛けている状態だからね。〈命糸〉が切れてしまえば、君は死んでしまうよ」
かなみ
「命糸?? 命糸って何?? 切れたら死ぬって──どうして??」
ホムステン
「〈命糸〉は、肉体と魂を繋ぐ金色の糸だよ。〈地上人〉の肉眼では見えない糸だよ。〈命糸〉が切れてしまうと、魂は肉体から離れてしまうんだよ。切れてしまった〈命糸〉は自然には繋がらないからね」
かなみ
「肉眼??」
ホムステン
「目の事だよ。折角だから、君の〈命糸〉を見せてあげよう」
かなみ
「え?? 見れるの? だって、さっきは見えないって──」
ホムステン
「此処は≪生と死の狭間の世界≫だからね、此処でなら〈天界人〉の力を使えば、〈地上人〉にも見せられるよ」
ホムステンさんが、そう言うと、私の前に金色の糸が現れた。
その金色の糸──〈命糸〉は、フワフワと浮いている。
かなみ
「──わあっ! これが〈命糸〉なんだぁ……きれ〜〜(///)
本当に金色だね!! …………あれ? この糸……私の中から出てる?? ホムステンさん、どうして私の中から出てるんですか?」
ホムステン
「今の君は、肉体から離れた魂だからね」
かなみ
「……え? ……肉体から離れた魂?? 私が? 私が魂……えぇ?!」
ホムステン
「ほら、見てごらん。切れそうなのは此処だよ」
ホムステンさんの光る指が差した箇所をみると、本当に金色の糸が切れそうな状態だった。
かなみ
「──うわっ!! 本当に切れそう! 今にも切れそう! これが切れたら私──死んじゃうの? どうしたらいいの? ねぇ、ホムステンさん!」
ホムステン
「越前かなみ、死にたくないのかい?」
かなみ
「死にたくないよ! 死にたくないに決まってるよ! だって…私、未だ…一六年しか生きてないんだよ! それに…だよ、電車に轢かれて死んじゃうなんて……嫌だよ」
ホムステン
「ふむ、君は死にたくないのだね?」
かなみ
「死にたくないよ! さっきから、そう言ってるよ」
ホムステン
「ボクは君に『お願い』があると言ったよね」
かなみ
「……うん……」
ホムステン
「ボクの『お願い』を聞いてくれるかい」
かなみ
「……………………これって、取引って言うやつ? 内容によるけど……聞いてもいいよ?」
ホムステン
「有難う、越前かなみ」




