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寝取られて壊れた俺、義妹が可愛すぎるから養うことにした ♦︎♦︎♦︎義妹に癒されながらブラック不動産で働くことになった  作者: 白井 緒望


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第60話 道路

 トンッ。

 三条君はお猪口をテーブルにおいた。


 「俺、そろそろ帰ります」


 「え、これから熱燗でるけど」


 「こんなクソ熱い日に熱燗なんて、鼻血出そうなんでやめときます」


 桜藍に見送られて外に出る。


 三条君は土地勘がないので、俺が幹線道路沿いまで送ることにした。


 

 道路が見えてくると、三条君が頭を下げた。


 「今日は急にすみませんでした。桜藍ちゃんにもお礼言っといてください」


 「あぁ。また来いよ」


 空車をみつけて手を上げる。だが、何台かのタクシーに素通りされた。

 

 「あの、俺。モテるとか言われてるけど、女の子にちゃんと相手されたことないんすよ。渡り鳥が一瞬とまる枝みたいな存在?」


 俺は手をあげた。

 「くそ、また素通りされた」 


 「なかなか止まらないっすね」


 「そういえば、この前、三条君の家にいた女の子はどうなったの?」


 「あぁ、あの子。あの後、2、3回ヤッたけれど、それっきりっすね」


 「ったく。2、3回、『会った』だろ?」 


 「春馬さん。女の子に振られたことありますか?」


 「あぁ。あるよ。こっぴどくな」


 「……一回、俺の方がマジになったらフラれたことがあって。だから、亜梨沙もそうなのかなって」


 「そんな子じゃないと思うけど」


 「さすがヤッただけのことありますね」


 「だーかーらー!」


 三条君は笑った。

 「ははっ。冗談っすよ。まぁ、そんなわけっす。優しさって分かんないっすね。優しくしても、されても、気持ちは離れていくっす」


 生ぬるい風が吹き抜けて。

 まばらな雨が降ってきた。


 「雨だ」


 「散々っすね」

 

 すると、ようやくタクシーが止まった。


 「結構、酔ってるだろ? 気をつけて帰れよ」


 バタンとドアがあく。

 すると、三条君が耳元で囁いた。


 「山路さん。家にゴムもってるっすか?」


 「だから、桜藍とはそういうことは」


 「男と女はどうならか分からないですよ。一応、備えていくのが男の優しさっす」


 言いたいことをいうと、三条君はタクシーに乗り込んだ。

 

 「たしかに、一理ある気もする……のか?」


 俺は首を横に振った。


 「ってか、本降りになってきた」


 木陰を選んで、駆け足で家に戻った。



 ♦︎


 帰ると桜藍がバスタオルを渡してくれた。

 

 「お酒の続き、飲みますか?」


 「いや、やめとこうかな。そういえば、さっき『春馬くん』って呼んでたけど」


 桜藍はニコッとした。

 「なんとなく、ムカッとしたからですけど」



 部屋に戻って、ベッドに身体を投げだした。

 スマホを手に取ると、メッセージが来ていた。


 三条君からだ。


 「今日はありがとうございました。俺、やっぱり亜梨沙のこと好きみたいです。告白しようと思うけど、いけますかね?」

 


 


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