烏丸組なの
あたしの案内通りに柊先輩は車を走らせた
「白守。その烏丸組ってやつの知ってる情報あるか?」
「今ここら辺で一番大きい組ですよ。組員は総勢200名くらい。事務所は〇〇ビルの1階から3階まで全部烏丸組のものです」
「へぇ。そんな有名なのか?」
「有名ですよ。裏で芸能界を牛耳ってるって噂もありますよ」
「全然知らなかった…。あのバカはそんなとこに一人で歯向かおうとしてんのか」
「それはウチの美琴の為にですよ」
「あのバカ。逃げるが勝ちって教えてるんだけどな」
「柊先輩に似たんですよ。そんなこと言って柊先輩だって逃げないじゃないですか」
あたしがそう言うと、柊先輩は少し遠くを見つめ
「そんなことねぇよ…俺はずっと逃げてんだよ…」
と小さな声で言った
「え?逃げてるってなにからですか?」
「ん?お前にはゼッテー言わねー」
柊先輩はそう言って笑った
烏丸組の事務所に着き、前に車を停めると
そこら辺に立っていた、いかにもな男が近づいてくる
「おい!ここに車停めるんじゃねぇよ!ここをどこだと思ってんだ!?」
柊先輩はすぐ車を降りる
あたしも車を降りようとすると、もう男は倒れていた
他に外にいた見張りらしき男数人も慌ててきた
「なんだてめぇら?ここがどこだかわかって来てんのか!?」
そう言った男は言い終わると同時に後ろに吹き飛ぶ
全然見えないけど、柊先輩が一瞬で倒しているとわかる
「だ、だ、だ、誰か!!早く来てくれ!!」
誰かがそう叫ぶとビルの中からゾロゾロとヤクザ達が出てきた
柊先輩がその集団の中に、とんでもないスピードで走りだすと、次々とヤクザ達が倒れていった
「なんだおめぇ!?どこの組のもんだ!?」
「どこの組でもねぇよ」
あたしの出る幕などはまったくなく
気がつくと、ヤクザがそこら辺で大量に伸びていた
40…いや50人くらいはいたんじゃないか
その男達を一瞬で…
柊先輩はビルの中に入ろうとする
あたしは念の為に探知能力を発動させた
!!
「柊先輩!ちょっと待ってください!」
柊先輩があたしの方を振り返った
「中に能力者が2人……。一人は晴翔くんだとしても、確実に能力者1人は中にいますよ」
「ふーん。まぁ、関係ねぇよ」
柊先輩はそう言ってビルの中に入るのであたしも走ってついて行った
一階の事務所のドアを柊先輩が思いっきり蹴り飛ばした
ドゴォォォォン!!と物凄い音が鳴り
ドアが吹き飛ぶ
てか柊先輩いつもドア蹴り飛ばしてるな…
あたしは心の中でそんなツッコミをするくらい余裕がでていた
この人が本気を出せばすぐに終わるんだから…




