第三十六話 走ると転ぶ、歩くと滑る
詫び分
◆ ◆ ◆
「――最近新しいダンジョンが発見されたらしいよ」
とのことでさっそくダンジョンにやってきた三人は歩きながらダンジョンについての概要を咲夜から教えてもらう。
「ダンジョンっていうのは意志を持った魔物の中を探索しているようなものなんだよ」
「?」
「う~んなんて説明したらいいのかな……このダンジョン自体が魔物で、そのお腹の中を巡ってる感じ」
ダンジョンについて分かっていることはあまり多くない。一方ではダンジョンマスターが存在しダンジョン自体を運営していたり、一方では洞窟内に自然に溜まった魔力が魔物を生み出してダンジョン化していたりなど説は様々だ。ただ一つ確かなのは、ダンジョンには核と呼ばれるものが存在しそれを破壊するとそのダンジョンは機能を失う。
今回行くダンジョンは最近発見された未踏破ダンジョンであり、事前の調査では推奨ランクはC~Bランクとのこと。このダンジョンをクリアすれば咲夜と影兎は昇格条件を満たしBランクになれるのだ。
「って言ってもそこまで強い魔物はいないね」
道はほぼ一本道。出会う魔物も小型のゴブリンや洞窟スライムなど脅威でない魔物ばかり。ダンジョン内では倒した魔物は魔石だけを落とし、肉体はダンジョンに吸収される。
「敵の反応なくなったね。ちょっと休憩しよっか」
「さくちゃん、ダンジョンってこんなにさくさく進めるもの?」
「う~ん……わかんないけど、私たちが今のランクよりレベルが高いからじゃないかな。適性の問題だと思う」
ここまでの道中で影兎はマッピングをしてくれている。が、それにしても最初のほうにあった二つの分かれ道以降まっすぐにしか道がない。普通ダンジョンと言えば大きな開けた空間に出たり、いくつもの分かれ道があったりするはずだろう。それが一切出ていないのは不自然極まりない。
「もう少し進んだら今日は帰る?」
「……そうだね。なんだか嫌な予感がする」
「珍しいね。仕佐がそんなこと言うの」
しっかり休息も取れたところで先を進む。
「! 次の角魔物いるね、二体」
「僕が照明飛ばすからいつも通りに」
ダンジョン内は暗い。足元を照らすに使っていた光明を前方へ急加速させる。角で停止させると一瞬だけ照度を強くさせた。閃光に怯んだゴブリン二頭をサクッと魔法で倒すと魔石がドロップした。
「MPも余裕があるし、体力も問題ない。魔石もたくさん取れてウハウハだ――ね!?」
魔石を拾おうと屈んだら何か沈むような感覚がした。
ガコン。
「え」
「へ?」
「仕佐!?」
ゴゴゴゴと音を立て床が開いた。
文字通り、パカッと。
――悲鳴が木霊して長い長い滑り台を流れていく。
「うわっ!」
「いてっ」
「おっとっと」
顔面から落ちた仕佐は地面に衝突し、そこに影兎が乗っかる形で落下したが咲夜はうまいこと両足で降り立ち、勢いを殺しきれず尻餅をついた。
「トラップ来たぁ!! テンション上がるね! 二人とも!!」
目を輝かせながら辺りを見渡す咲夜。仕佐を踏んづけていることにハッと気付いた影兎が踏まないように立ち上がる。ぶつけた頭をさすりながら既視感を憶えつつ仕佐も起き上がった。
「そうだね……生きて帰れるのかな」
ほんの僅かな不安を抱えながら。
詫び分です。ええ。
ただでさえストックがそんなにないのにも関わらず詫び分です。ええ。
用事も終わったことだし、晩飯までの間で執筆をする!!
我は偉いのだ(←偉かったら投稿忘れない)
はい。申し訳ありませぬ。次の投稿は来月です。来月の9日ですね
それではまた――




