第三十六話 走ると転ぶ、歩くと滑る 2
ギリギリセーフ!!!
まずは今居る場所の把握に壁沿いを歩いて回ってみる。
高さもその辺の石を上に投げてみた。
とりあえず薄暗いので光源は仕佐が用意する。
「私が一週するのに大体二百五十と二歩くらいで、一歩が大体五十センチくらいだったはずだから……直径四十メートルくらいの空間だね。円かどうかは怪しいけど」
「しかも出口はさっき落ちてきた穴くらいしか無いみたいだね」
「高い……」
落ちてきた穴はここから大体五メートルくらいは余裕で離れている。よくあんなところから落ちてきて怪我も骨折もしていないなと逆に感心してしまう。
「う~ん。大抵はトラップ先で針地獄だったり、魔物の巣窟だったりするんだけど……ただの落とし穴なのかな~?」
すごく物足りなさそうに壁を調べている。
「でもそうだとしたらここに落ちた人死ぬしかなくない? 動物とか魔物の死骸がないのはダンジョンだから吸収されてて分からないとか、そもそもまだ発見されたばっかりでこのトラップの存在が発見されてない可能性もあるよね」
ブツブツと考えながらなにやら怖いことを言っている。
「……そういえばっ、えっときさらぎ……くんはあそこに登れそうな魔法ない?」
「影兎でいいよ」
「じゃあ影兎、くん。僕魔法のことあんまりまだ分からないんだ」
「階段か梯子……穴にいけても滑り止めのような魔法が欲しい……ないね」
「ないんだ」
最初の頃と比べてかなり打ち解けて来たように見える。咲夜以外と話すときにたどたどしかったり後ろに隠れていたりしていたのに。慣れには時間がどうにかしてくれる。
「あ、僕も仕佐くんって呼んでいい?」
「いいよ」
なんだかんだ話すことが無かったためお互い呼び名に困っていたようだ。
そんなほんわか空間とは裏腹に咲夜は半分どんよりしながら壁に手を当て探るように歩いている。
「さくちゃん何か見つかったー?」
「なんにもないよー!」
うきうきで来たダンジョンでトラップに引っかかってその先にもう道が無いとなれば、死待つのみ。
――ガコン。
ガタッ。タッタッタッタ。カラカラカラカラ。
ゴゴゴゴゴゴ。
(((なんか開いた……!!)))
「よーっし! 行っくよー!」
「待って待って待って」
みんな目を点にして唖然としていたのに我先にと開いた通路へ入っていこうとしていた。思わず仕佐が静止をかけたおかげで止まってくれたが情報も危険も分からないのにっていうのは今さら過ぎるだろうか。
(すごい急なコメディ)
「仕佐、ライト」
「……はい」
「れっつごー!」
言われるがまま光源を飛ばしたらそのまま進んで行ってしまった。二人はお互いの顔を見合いながら呆れたようにため息をつく。
「えっちゃーん! マッピングよろしくねー!」
通路から反響した声が聞こえてくる。まるでトンネルの中にいるみたいだ。後を追いながら少し大きめな声で返事を返す。
「分かってるよ」
足下は石というより岩に近い。あまり生き物が通っていないのだろう。ゴツゴツしていて歩きづらい。壁もザラザラしており長い月日を掛けて自然に出来たかのようだ。天井から水が滴ることもないし、風も吹いていないことから考えると地上に繋がっている可能性も、この上に雨が浸透するような地盤では無いと見える。
しばらく歩いていると少し違和感を持った。
「なんか、寒くない?」
「息も白くなってきたね。近くに広い空間があるのかも」
歩きにくい上に寒いは最悪のコンボ。登山家なら大丈夫だろうが生憎とそうではないので三人ともかなり足にきていた。
「ここじゃ何かあったときに対処できないからせめて広い空間に出るまでは我慢だよ。魔物の反応はないし、確実にね」
大丈夫。ギリギリセーフだから!!!
15時もまだお昼寝だから!!!
ふぃ~あっぶねぇ~また忘れるとこだったぜ(←アホ)
流石にストックヤバいのに詫びは勘弁してくれ()
はい。危なかった~次の投稿が23日になりますです、ええ。
GWは滅べ。頼むから家に居るか遊びに行ってくれ。無駄に仕事が忙しいんじゃ
あい。えーっと、ではまた――




