第三十五話 なにもかもが大きな街 4
久々のおおぽか
まさか忘れてるとは……
◆ ◆ ◆
――依頼にあったフォークグロックの出現するという森に来た三人は、なんと難なく討伐しその呆気なさに咲夜はつまらないという顔でとぼとぼ帰っていた。
「思ったよりも僕たち強かったってことかな」
「そうなるね~」
仕佐はBランク、咲夜と影兎はCランクだ。今回受けた依頼はCランクだったが一切の苦労なく終わってしまったのだ。身の丈に合った依頼と云えばそれまでだが咲夜的には味気ない。
「……条夜の様子も気になるし今日は換金だけしてもう帰ろっか」
まだ陽は明るいが下手に新しい土地で魔物がいる森をうろちょろするのは危険だ。そういう意図も半分、条夜が気になるというのも半分。
――特に何かと出会うこともなくギルドに戻ると討伐証明の部位であるフォークグロックの目玉を提出し換金して貰う。
「……!!」
お礼を言って帰ろうとしたところ誰かが驚いたように酒屋のほうのエリアにある席から立ち上がった。衝撃で椅子が音を立てて倒れる。
「?」
咲夜が振り返ったときには何故かもう居なかった。椅子が不自然に倒れ、机の上にはさっきまで呑んでいたであろうジョッキが置かれていた。
「さくちゃん?」
「なにかあったの?」
「……いやなんでもないよ。さ、帰ろう! 今日の夕食当番誰だっけ?」
何事もなく。
誰かとその後会うこともなく。
ほんの僅かなモヤモヤを抱えて帰宅した。
◆ ◆ ◆
――咄嗟に柱の裏に隠れるだけの判断の速さは酒を吞んでいても残っているらしい。本能的にまずいと思ったのか、それとも殺されると思ったからなのか。
たった一度殺り合っただけだ。それもほんの半年前に。あの頃なら殺れたかもしれない。
(なんなんだあのバケモノはよ!! ……俺より魔力が濃くなってやがったぞ! たった半年であんなことになるか普通!?)
端的に言ってありえない。こんな成長の仕方は召喚者以外ありえないことだ。
通常、冒険者でもレベルを一つあげるに一年から二年はどうしてもかかってしまう。それが僅か半年という短い期間で魔力の密度が倍以上になっていたのだ。こんな反応になっても仕方がない。
「降りて正解だったな」
食べ飲みした代金を机の上に重ねて置くとそのままギルドを出ていった。
◆ ◆ ◆
――ある洞窟に魔力が宿った。どこからともなく湧き出すと次第に洞窟全体に魔力が満ちていく。一番深い深層部に一際濃い魔力が空間全部を包み込み、圧に耐えきれなくなった魔力が少し凝縮されては満たされを繰り返す。
壁や床が揺れ、砂利が隙間から落ちていく。ソレはほんの僅かな期間で、僅かな予兆さえなく出来上がった。
「――支部長、冒険者から報告が来ています」
「はぁ~、どうせろくでもないことだろ?」
嫌そうにデスクに広がった報告書を一枚一枚睨めっこしているのはヒゲ面の大男、狼の獣人のレイード・ハス・カール。テス王国王都のテス街にある冒険者ギルドのギルド長であり、テス王国のギルド長をまとめる支部長である。
「それが……どうやら魔力が漏れ出ている穴があると。洞窟がダンジョン化した可能性があります」
「ダンジョン化だと!? また仕事が増えるなこりゃ……」
「お気の毒ですね」
「亡霊の氷帝にダンジョン調査の依頼をしておいてくれ。クエストになれば冒険者も増えるだろ」
とりあえずこれは昨日の分の投稿で、ちょっと今時間がないからまたあとで(多分夕方くらい)詫び分投稿でも良いか……?
まじで最悪だ。くっそぉ~今年入ってから投稿忘れてしてなかったのに~!!
はい。じゃあまたあとでお会いしましょう……
それでは――




