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はじめてはキミと  作者: けむけむ〆
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再会

「っえ?こ、皇陵(こうりょう)さん⁉︎」

(わからない人は23部参照)


「何をしているんだ?」


「来られてたんですか?先におっしゃってもらえれば、準備が出来まし…」


「それは良い。それよりも、ひなに何をしている……?」


「え?し、知り合い⁉︎」

ちょっと!

知り合いってバレちゃったじゃんか!


「えっと…前のパーティーで、ぐ・う・ぜ・ん、お会いして…。覚えてくれていたなんて、嬉しいです…。ははは…。」


我ながら無難な言い訳!


「何を言って……いっ」

何かお馬鹿な皇陵さんが言いそうだったので高そうな革靴をヒールで踏みつけた。


「あぁ、そうだったんですか」


(しい)、ちょっと来て!」


「何だ?」


人目につかないエントランスの壁際のでっかい生け花の陰に移動する。


「ちょっと!私と接点があるってことバレたらマズイでしょ!」


「あぁ、久々に会えて嬉しかったから忘れてしまっていた。」


「ちょっと、しっかりしてよ」

まぁ、私もちょっとだけ忘れかけてたけど。


「逢いたかった、ひな。ずっと」


「私も…。と言いたいところだけど、なんか用があってきたんでしょう?」


「あぁ、まぁ…な」

ほらやっぱり。

もう少しで自惚れるところだった。


「あっ、そろそろ行かないで良いの?挨拶とか、あるんじゃない?」


「あぁそうだな。」


「ほら、早く行かないと…」

本当はもっと一緒にいてほしいけど。


「あぁ。」

そう言ってお互い別の方向に行こうとした瞬間、


「ちょっと待て。これを付けてからな」

と、腕を掴まれて、

純白の私の着ているドレスに金色の小さな弁護士のマークみたいなバッジをつける。


「?えっ、これ!」


「失くさないでくれよ?」


「これ外したらダメでしょ!」

金色のバッジは皇陵財閥の代表取締役の証。

それをホイホイ私に付けるなんて!


「いいから。なら行くな?じゃあ、また」

と言って引き止める間もなく会場の方へと行ってしまった。


おいおいオイオイ!

このバッジの価値わかってんの⁉︎

いや、分かってたら私なんかに付けてないかな…。

はぁ、目立たないように会場の隅にいるしかないな……。



仮面を付け直した私が、会場に一旦戻ると、

「きゃー、皇陵様ぁ!いつお戻りになって?」


「今度、私たちのパーティーに出席して下さらない?」


「皇陵様、是非うちの会社と提携を」


やっぱりあの人の周りには人が沢山いた。

はぁ、やっぱり凄いな……。


なーんて事を思っていると、


「それでは、最後の曲となりました。

なんと、スペシャルゲストの皇陵様とも踊れる事になっています!

さて、皇陵様、パートナーは誰になさいますか?」


なんていうアナウンスが流れる。

誰になろうと批判殺到だろうな…、、

と思って見ていると…。

目が合ってしまった。そして、微笑む。

なーーんか、凄い嫌な予感……!

そしてそれは、的中する事になる。


「いや、ついさっき前のパーティーのダンスで凄く相性が良かった人がいたんですよ。その人に、僕のバッジを渡したはずなんですがここに来てくれているでしょうか」


と言って、襟元のバッジが付いていたところを指差しながら、わざと探しているふりをする。


こいつーーー!

なんて普段は言わないけど、今はそれがふさわしいと思う。


会場はどよめく。

そりゃそうだ。だってあの、皇陵財閥代表取締役の証であるバッジを他人に預けるんだから。


はぁ……。

どうしよう……。この出て行きづらいこの空気。

そんな時、


「ねぇ、あの子じゃない?なんか、バッジみたいなのついてるんだけど?」


「えっ嘘?あ、ホントだ!」


「皇陵様、この方では?私が見つけましたわ」


「いえ、私よ!」


なんていう争いを横目で見ながら、しぶしぶ椎の側に行く。


「もう、やめてよね…。心臓に悪い」


「だってひなが言ったんだろ?パーティーで偶然会ったって」


地味に気にしてたんかい!

と思いながら、


「まぁ、もうこうなったら仕方ないよ。二人で踊るの久しぶりだよね?」


「あぁ、何年ぶりだろうな…。2年、いや3年か?」


「まぁ、そんなもんだね」


ちょうどタイミングよく最後の曲が流れ始めて、私たちは数年ぶりのダンスを一緒に踊った。




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