戦闘ゲーム開始⁉︎
長い沈黙の後、
「……すまない」
とイキナリ謝られる。
「え?なんで千里君が謝るの??」
「いや、君を嫌な気分にさせてしまったようだ」
「え?怒ってたんじゃないの?」
「?なぜ君に怒らなければならないんだ?」
千里君が首をかしげながら言う。
「だって、ダンス中に固まっちゃったし…」
「それはクジ運の仕掛けを聞いたからだろう?それを別に責めたりはしない。」
「でも…眉間にシワ寄ってたよ?」
「そうだったのか?気にしなくていい。大した事じゃない」
「え……。」
余計に怖いんですけど……
「とにかく、最後まで踊ろう」
「うん。」
ワルツが終わった後……
「ごめんね?私と踊ってもらって」
「なぜ君が謝るんだ?元はと言えば僕のせいだろう。」
「え?でも、私も上手く踊れなかったし…」
「とにかく、君は悪くない。僕が小さな事を気にしていたからだ」
「え?小さな事?何を気にしてたの?」
「……それは…」
「何?そういう反応だと気になるんだけど」
千里君は顔を背けているから表情はあまり見えないけど、耳は真っ赤だ。
すると、ボソッとだけど、
「……君…が下を向いて、僕の方を見ないからだ」
という声が聞こえた。
「え?そんな事だったの??」
気が抜けて、思わず笑いが出る。
「だから言いたくなかったんだ……」
と、恥ずかしそうに顔をふいっと左側にそらす。
「なんだ……私が顔を見れなかったのは、千里君が私のダンスが下手で怒ってると思ったからだよ?」
「そうだったのか?それなら良かった。
(君に嫌がられているのかと思ったが勘違いで良かった。)」
無事にお互いの誤解が解けたようで一安心だった。
ーーーー
千里君とのダンスが終わって、次の場所に行くと…
「私と踊って下さらない?」
「いいえ、是非私と!」
「いいえ!私とですわよ!」
……なんだコレ?
お嬢様方に囲まれた輪の中心には…
「えーと、君たちと踊りたいのはやまやまなんだけど、抽選のコとも俺踊らないといけないからさぁ…。
だから、ゴメンね?」
……。
嫌な予感しかしない……。
「あ、キミが抽選の?」
「え…あ、はい……。」
ギロギロギロギロっ
グサグサグサグサっ……
まるでなんかの戦闘ゲームの様だ。
威嚇で防御を下げて怯ませて…
あと攻撃……みたいな?
「そういうわけだから、また後でね?」
ギロギロっ
うっ…そろそろHPが半分くらいまで減ってきた。
そこまでして、私踊らなくてもいいんだけどな……。
知らない人だし……
何よりチャラそうだし…
今までで、運をもう使い果たしちゃったんだろうな……
はぁ、どうしようかな……




