まさかの展開⁉︎
ふっふっふっふ……
この薄気味悪い笑い声は誰か発しているかと言うと……
もちろん自分です…。
いやぁ……やっぱり太鼓の○人は面白い!
と思っていると……
ズーン…
どーん…
ん?
横からの負のオーラが半端じゃないことに気がつく。
怖いけど、横目でチラリと見ると、唯君がしゃがみこんでいた。
「ゆ、唯君?そんなに気にしなくても…」
「いや、今まで一人?いや、正確には二人しか負けたこと無かったから……これで三人目だ」
「え?正確にはって、どういうこと?」
「あぁ……ボクが中2の時、アメリカ人の金髪の綺麗な女の子に負けたんだ……それはとってもショックだった。しかも、その女の子は決勝で当たった女の子に負けたんだ」
「あぁ、だから正確には三人って事なんだ。ちなみにその金髪の女の子のこと覚えてる?」
「忘れるわけ無いよ……名前はガブリエルって言ってた。あだ名はギャビーだったな…。
あと、優勝した日本の女の子とも仲良さそうだったよ」
「へぇ…まぁ、それだけ覚えてるってことはすっごく悔しかったんだろうね」
「そうだよ…まぁ、今まさか先輩に負けるとは思ってなかったけどね……」
「まぁ、私も腕が鈍ってたけどね……」
「そういう事、勝ってから言わないでくれるかな…」
「ごめんごめん。」
真面目に落ち込んでる唯君…
なんか今はしおらしくなって、震えてる柴犬みたいでカワイイ……
今朝とのギャップもありすぎだけどね…
目隠しされて、あれは最悪だった……!
そんな事を考えている間も唯君の負のオーラは消えなかったので、
「もう、元気出してよ…」
ペチッ
「いって…」
私は唯君にデコピンをしてみた。
「先輩、強すぎだから……」
「え?そう? でも、元気出たでしょ?」
「うーん…微妙かな……きっとデコが赤くなってるよ……」
「え?そんなに?どこどこ……?」
と言って額を覗き込むと……
ちゅっ
「えっ?」
いきなり頬に温かいものが触れた。
「先輩って隙だらけだよね……」
「はい⁉︎もう、心配して損した!」
「そんなに怒らないでよ…もうすぐカレーできると思うから」
食べ物なんかにつられる私じゃ無い!
「もう、さっきの部屋に戻る…」
頬の熱がひかないまま、私はゲームセンターを後にした。
「先輩、待ってよー」
後ろから唯君が追いかけてくるが、もちろん無視!
そのまま競歩並みのペースで最初に行った部屋に戻る。
曲がり角を曲がったら部屋にたどり着くという手前で、誰かとぶつかった…
「す、すみませ……え?」
「なぜ君が?」
「あ、千里君だ。千里君も映画見に来てたの??」
「映画?確かに見れるが、別にわざわざ行かなくてもいい」
「え?じゃあ、ショッピングとか?」
「?君は何を勘違いしてるんだ?ここは僕の……」
「千兄!言ったらダメだ!」
後ろから唯君の声が聞こえてくるものの、千里君は淡々と続ける。
「もう一度言う、ここは僕の家だ」
「え?えぇぇぇぇぇえ⁉︎」
嘘でしょ⁉︎
こんなところが⁉︎
一瞬ふらっと意識が飛んだ……




