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はじめてはキミと  作者: けむけむ〆
19/48

千里 side story 〜わからない……

来ない……。

1日待っても、メールは来なかった。

そんな時、


「ったくもう……。」

弟の唯がケータイを見ながら、呟いている。

そのつぶやきとは裏腹に、唯の顔は嬉しそうだった。


「唯、言ってる事と顔が噛み合ってないぞ。

どうしたんだ?」


千兄(せんにい)がそんなこと言うの珍しいね。」


そう言えば最近、話したことなかったな。

基本的に用事がある時以外は、僕は弟には話しかけない。

まぁ、そんなことはどうでもいい。


「今日は面白い女の子に会ったんだよ!」


また女か……

と呆れ顔で唯を見ると、


「今度の子は違うんだよ!……何ていうかこう……ズレてるって言うか…まぁ、そこがまた面白いんだけど……。」


珍しい。

いつもだったら、千兄には関係無いじゃん。

と言って終わりなのに……


「何ていう名前なんだ?」

ふと興味がわいて聞いてみた。

すると、

「千兄と同じ学年だよ。名前は、ーーー」


一瞬耳を疑った。


「しかもボクら明日デートするんだよ。まぁそう思ってるのはボクだけかもしれないけどね…」


デート……

流石唯と言えば唯をだが…


「どうしたの?千兄?」


「いや……じゃあメアドも知ってるのか?」


「うん、L○NEのついでに教えて貰ったんだよ?それがどうかしたの?」


「そうか……」

ここで教えて欲しいと言うのもな…


「なになに?知りたいの??」


「いや……そういうことではないかが…どんなひとか少し興味があって…。」


「ふーーん?」

何故か嘘をついてしまう…


「いいよ?教えてあげる!こんなこと言うなんで珍しいしね。」


「あぁ……」

何故だろう……

こんな事した事なかったのに…


「どんな人か気になるならメールしてみれば?」


違う、そんなんじゃない……

ただ、メアドを僕は知りたかっただけだ。

でも僕は、

「あぁ、そうするよ」

と興味がなさそうに返事をする。

そして、モヤモヤとした気持ちが胸に溜まっている。

この気持ちは何なのだろう……

わからない……


それはさておき、


「どういう風にメール送ればいいんだ?」


僕は女子にメールを送った事がない。

何故か勝手にメールがきていた事はあったがそれに返信した事もない。


「取り敢えず、無難に送るか……」


[初めてメールします、柊 千里だ。登録をお願いしたい。]


堅苦し過ぎるか……


[柊千里だ。登録してくれ。]


これも短すぎる……


うーん……

文字を打っては消す、打っては消すの繰り返しだった。


「うーん……」

結局わからず、メールの確認だけしておくか……


[ちゃんとメールが届いているか、とりあえず確認したい。気がついたら、メールして欲しい]

と送った。

送るまでにどれ位時間がかかっただろう…


すると少しして、

ブーブー


着信を知らせるバイブ音が鳴る。

メールを見ると、


[ちゃんと届いてます。隣の席の方ですよね?メールが来ていたのでビックリしました。どうして私のメアド知ってたんですか?]


驚かせてしまったようだ。

君がメールをくれないから送ったと、書けるはずもなく、


[驚かせたならすまなかった。メールアドレスは唯に聞いたんだ]

と、無難に返す。

すると、


[そうだったんですか。分かりました。それではまた明日]

と返信が来る。

メールだからかわからないが、彼女の表情が読み取れない。


「顔文字を使ったほうがいいのか?」

そう考えて、少し送るのに勇気がいったが、


[あぁ。また明日。あと、おやすみ(^^)]

と、最後に入れてみた。


自分で会話を終了したのはいいが、返信が来ないと何故か少し不安になった。


この気持ちは何なのだろう……

やはり何もわからないが、ただ一つ言える事は、返信が来た時の嬉しさは計り知れないのは確かだった。

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