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はじめてはキミと  作者: けむけむ〆
11/48

心臓への悪影響

唯君と私は、うどんを美味しく食べ終わって、いろいろなお店を回っていた。(もちろん高いのでウインドウショッピングだけど…)


「先輩!これ、先輩に似合いそうだよ」


「はい??なんで……」

ガイコツ柄のゴツいアクセなんてつけないし


「あっ!これ、唯君に絶対似合う」


「ちょっと先輩……ウサ耳はないでしょ」

仕返しだし!


「あっ…これ良い!」


「えー?また変なの見つけたの?」


「ちゃんと見てよ、唯君!」


「あっ……本当だ……綺麗」

私が見つけたのは、ピンクゴールドとシルバーのペアウォッチ。

秒針に一つのダイアと、ブランド名が入っている。そして、その周りには、ピンクゴールドの方は薄ピンクの石、シルバーの方はマゼンタ色の石が埋め込まれている。


こんなのが買えたらな……

キラキラと輝く腕時計。まぁ、私なんかが買えるわけないんだけどね……


「行こっか唯君!」


「え?……うん」

何か考え込む様子で唯君は頷いた。


それからもたくさんのウインドウショッピングを楽しんで、気がついたらもう夕方になっていた。


「もう夕方だね。早いね」


「え?もう?びっくりだよ、先輩」


「そろそろ帰らないと……あ!帰る前にデパートに置いてきた服とか色々取りに行かないと!」


「大丈夫だよ。もう送ったから」

送った?


「え?どういう事??」


「明日には、先輩の家に届くと思うよ」

えぇぇぇ……


「そんな……いいのに……あと、お金返すから領主書もらえるかな?」


「え?だからダメだよ。しかも、先輩に払える額じゃないと思うから、返さなくていいよ」


「……」

今、地味にバカにされてる気がする。


「そう…じゃあ、どうしたら返すのと同じくらいのことを出来る?」


「そうだねー……」

ニヤリと笑う唯君。

やばっ……マズイこと言ったかな……


「そんなに焦らなくても……。次は、買った服を着て来てくれたら僕はそれでいいよ」


「え?そんな事でいいの?」


「うん。先輩とどこか行けるならね。」


「唯君……」


「まあ、次は覚悟しておいてね?先輩!」

やっぱり、唯君は優しいだけではないのでした。


「うん……」

何を?とは怖くて聞けない。


「それじゃあね、先輩」


「うん、またね唯君」



そう言って家に帰ろうとした時……


「ちょっと、一人で帰ったらダメでしょ…もう遅いし」


「大丈夫だよ。ここから近いし」


「それでもダメ。ちょっと待ってて。今、車呼ぶから」


「唯君って、意外と心配性なんだね」


「ボソッ……先輩だからだよ……」


「ん?なんか言った?」


「え?なんでもないよ」



そうこうしてるうちに、黒塗りの高級車が来た。


「先輩どうぞ」

そう言って車のドアを、運転手さんが降りてくる前に開けてくれた。


「あ、ありがとう……」

なんだか照れくさい。

意外と唯君って優しいんだな……意外な一面を、またもや知ったのだった。


わーー!高級車の革張りのシート!

クッションが効いててフカフカだ!なんて思っていると、すぐに私の家に着いた。


「今日はありがとう唯君。送ってまでくれて……何だか唯君にお詫びをするって言うより、ほとんど私の買い物だったし……なんだか申し訳ないよ」


「そんな事ないよ、先輩。僕は先輩と出かけられて嬉しかったし、何より先輩特製のうどんも食べられたし。本当に楽しかったよ?

先輩はどうだった?」


「私も楽しかったよ。今日は何回言っても足りないけど、本当にありがとう。じゃあ、また明日学校でね」


「うん。」

手を振ろうとすると、いきなりその手を握られる。


「え……⁉︎」

手の甲にそっとキスをされる。


「じゃあね、先輩」

私の頬が真っ赤になるのを満足そうに見た唯君は、不敵な笑いを浮かべながら帰って行った。


「ふぅ……心臓に悪い……」

胸がドキドキしてるのを必死に抑えて、家の中に入ったのであった。

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