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第5話 初めての一撃

「それで、どうすれば霧島に1発入れれるんですか?」


訓練場にきて何やら探している様子の風間さんに問いかける


「まぁ待ち。確かこの辺にっ。おっあった!」


「うわっと。お、おも。なんですかこれ」


「防弾チョッキや。カナちゃんがここにあるなんでも使うて1発当てろ言うてたやろ」

そういえばと思いだす。


「確かに言ってた様な。」


「教官役は最初にそれを言うて新人が自分で探す様にさせるんや。自分に1発喰らわせるまでは何日経とうがボコボコにされる」


「そんな。」


「これはどんな状況でも何を使ってでも戦い生き抜けっていう鷹見さんの意思が反映されとる。」


「ちなみに俺らが教えたんは内緒やで?」


それを聞きながら防弾チョッキを着てみる。

意外と動きやすく驚いた。


「神城準備はできたか?」


目の前に木刀を構えた牧原さんが立っている。


俺はコクリとだけ頷き木刀を構える。


「来い!」


牧原さんに切り掛かる!

腕を大きく上げて切り掛かった


「ふっ!」


鋭い横払いが俺の横腹に直撃する。


「ぐっ!」


霧島の横払いでいつも悶えてそこに蹴りを入れられていたがチョッキのおかげで悶えず耐えれた


「どや?痛みマシやろ。隙を見せて反撃や」


「こんなずるい事しても大丈夫なんですか?」


「神城これは戦闘訓練なんだ。ずるいなんて事は存在しない。それに霧島の横払いに耐えられる耐久力がないとそもそも成立しない、お前がここ3週間で体力をつけ散々ボコられた成果だ。それをつけて俺に一撃入れるまでやるぞ。」


「……もう一回お願いします」


息を整えながら構える。


さっきよりも、ほんの少しだけ冷静だった。


牧原さんが軽く構え直す。


「いいぞ。来い」


——見ろ。


そう言われた言葉が頭に焼き付いている。


振る。


読まれる。


でも——


「っ!」


横払いを受けながら、無理やり踏み込む。


「おっ——」


そのまま、木刀を振り抜いた。


カンッ!!


乾いた音が響く。


「……今のは、入ったな」


牧原さんが少しだけ目を細めた。


「やるやん、かみっちゃん」



ちなみに後からひよりさんに聞いた話だがこの2人は教官に1ヶ月ボコボコにされても懲りず正面から戦い後から何でもありと聞かされたらしい。


2人との特訓の翌日の訓練。

いつもより少しだけ着込み、防弾チョッキがバレない様にしている。


「そろそろ私に一撃を入れてもらわないと困るぞ神城透」


「いつもボコボコにしてるやつが言うセリフかよ」


一瞬静寂が広がる。


「うおーーー!」


練習どおり左横腹に隙を見せつつ切り掛かる


「何度言ったらわかる!脇が甘い!」


鋭く重い払いが俺の横腹に直撃する。


「ぐっ!」


昨日の牧原さんよりまだ耐えられる!

そう思いながら踏み込み


「当たれ!!」


「甘い」


——次の瞬間、視界から消えた。


気づいた時には、背後にいた。


背後からそのまま木刀で一振り。


カンっ!!


受け止めた瞬間、腕が痺れる。

隠していた鉄甲——昨日チョッキと共に風間さんから渡されたそれで、霧島の剣を受け止める。


当たらないなら、距離を潰すしかない。


考えるより先に、体が動いた。


そのままタックルをかます。


勢いよくタックルした為2人で訓練場に倒れ込む


柔らかい感触を頬に感じる。


「き、貴様。」


霧島の胸に顔からダイブしていたようだ。


「よほど死にたい様だな。」


俺達の横に順位が表示され霧島の手には1振りの大太刀が。


「す、すいません。。」


俺は謝りながら人生最高速度で訓練場を走った。


「絶対に殺す!」

「わざとじゃないんだって!!必死だったんだよ!

でもこれで最初の訓練は合格だろ!!」


「そんなものどうでもいい!貴様はここで殺す!」


いける。

俺でもやっていけるんだ!


——こうして俺は、最初の訓練を合格した。


ちなみにこの後牧原さんが様子を見にきてくれなかったら本当に死んでいたと思う。


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