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第13話 介入

2人の戦いは一層激しさを増していた。


牧さんの順位は[95]でありダブルでは下位だが相当強い。

それに対抗している湊と呼ばれていた奴も強い。


俺はフィールド内にいたので能力を使い湊の順位を確認する。


[80]


牧さんより格上だ。


俺は銃を持つ手に力が入る。

タイミングがあれば…加勢する。


「この程度ですか?先輩!」


先ほどの槍も水で方向を逸らされる。


「くそ。」


牧さんは苦戦している。遠距離は防がれ近距離は窒息が待っている。


だが湊は防御一辺倒だった。


牧さんは攻撃の手を止める。


「湊、お前攻撃の手段がないんだろう」


「はは。気付いたところでどうしようもできませんよ

僕の完璧な防御はあなたには破れない!」


牧さんはにやけながら呟く。


「この世に出来ないなんて事はない。」


俺にはわからなかったが牧さんは、自分に言い聞かせるようになにか呟いていた。


牧さんの周りにとてつもない砂嵐が起きる。


立っているのが精一杯で、体が持っていかれそうだった。

ガラスも割れ破片や廃材も全てが舞い上がる。


その砂嵐の一部が牧さんの右腕に収束している。


一本の槍が牧さんの手に。

形は雷のような槍だった。


「土ってのは、水を混ぜると硬化するんだよ。」


よく見ると湊の足元にあった、水気を含んだ土がない。

わざと濡らしてたんだ。


「それを投げても無駄ですよ!俺の防御は完璧なんですよ!」


「やってみないとわからん!」


牧さんが振りかぶり、力一杯投げつける


轟音と共に湊の霧に投げ込まれる。


「ぐぁぁぁあ」


霧を、貫いた。


水が一瞬で赤く染まる。


——遅れて、悲鳴が響く。


「よくも。よくも。」


逆上し、湊が霧を牧さんに向かわせる。


牧さんが霧に囲まれる。


「死ね!死ね!」


牧さんが何かを引っ張った。


湊の後方に深々と刺さっていた槍が“逆方向から”貫いた。


「ぐはっ!な、なんだと。」


牧さんは力を使いすぎたのか片膝をついている。


「やった……やったぞ。」


牧さんが、わずかに息を吐く。

俺もすぐ駆け寄ろうとしたが異変に気づく。


霧が晴れない。

牧さんもおかしいと思ったのか湊がいた場所を見る。


崩れた。


人の形をしていたものが、水へと変わる。


「素晴らしいですよ!牧原先輩!俺の防御を破るなんてレクトルにも数人しかいないのに!」


湊が柱の裏から出てくる。


だが、その腹部には血が滲んでいた。


「ぶ、分身。」


「ご名答!正確には身代わりです。先輩の大技のタイミングで置いておきました」


牧さんは苦悶の表情を浮かべながら立ち上がる。


「もう一度。」


砂嵐が上手く集まらない。


「限界でしょ。先輩。」


「このまま俺の霧の中で、綺麗に散ってください。」


霧がそのまま牧さんを包み込む。


「ぐ。あ。」


牧さんが必死に脚をばたつかせながら踠く。


「そうそう!そうやって命を散らすのが最高ですよ!先輩!!」


——助けないと。


柱から姿を現し


引き金を引いた。


乾いた銃声が、空間を裂いた。


湊の手を撃ち抜く。

血が、確かに舞った。


集まっていた霧が霧散する。


湊の視線が、ゆっくりとこちらに向く。


「…殺す。」


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