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第11話 復讐の理由

「牧原さん」


「どうした?神城」


「前に牧原さんが言ってた俺が公安前の牧原さんに似てるってなんだったんですか」


訓練終わり2人きりで俺は尋ねる


「ああ、まだ話してなかったな。」


牧原さんは訓練場に座り込み話してくれた。


「公安に入る前の俺は普通の会社員だったんだ。

昔柔道をやっていてガタイは良かったけどな。

学生の頃から付き合っていた彼女と結婚して順風満帆の生活を送っていたんだ」


少し言葉に詰まる。


「…あの日までは…」


徐々に拳に力が籠っているのが分かる。


「ある日、大学時代から可愛がってた後輩から

連絡が来たんだ。金に困っていると。

俺はなんの疑いもなく相談に乗った」


声色が徐々に凄みを増す。


「最初は真剣な金の悩みを聞いていた。

しかし徐々に後輩の態度がおかしくなった…

そして、ある組織に入って欲しいと提案された」


「もちろん俺は断ったよ。

その瞬間——意識が途切れた。」


「目を覚ました時——


妻は、床に倒れていた。


呼びかけても、返事はなかった。


……触れた瞬間、わかった。


もう、戻らないと。」


俺は息を呑んだ。

初めて見る牧さんの表情に。


「当時、警察は話も聞いてくれなかったよ…

能力の犯罪ってのは検挙が難しいんだ……」


スッと牧さんの力が抜ける。


「見かねた凌が公安を紹介してくれた、

犯人を捕まえる目的で公安に入ったんだ。」


俺は言葉が出なかった。

何も言えなかった。

何を言っても軽く聞こえてしまいそうで。


「犯人は見つけたんですか」


恐る恐る聞く。


「そいつは今レクトルにいる。手の平に星のタトゥーがある。あいつだけは…俺が……」


そう言った牧原さんだけではなく大地が震えていたように感じた。


——あの男だ。


直感だが間違いない。


前話してくれた、牧さんの奥さんの仇。

手の平のタトゥー


だからこそ、心配だった。

牧さんのことが。


2階に牧さんの姿はなかった。

代わりに鬼塚さんほど大きい男が大きな刀を立てて座っていた。


横には《S》と見えた。


「やっときたか。遅かったな。」


「我はレクトルのグラディの名を持つ。刀堂景虎だ。ここにいたら強い奴と戦えるって聞いた。」

「…期待、していいんだろうな?」


空間が歪む。

一瞬遅れてフィールドが展開される


霧島の横に[103]


俺の横に[999999]


男の横には、 [110][92]


1人のはずなのに——順位が2つある。

嫌な違和感が残る。


「女、名前は?」


「公安1課 霧島カナだ。」


「霧島??お前霧島家か?」


刀堂が驚きの後に喜びの表情を浮かべた。


「なぜ知っている。」


「剣を振ってて知らねー奴はいねぇだろ」


緊張が走る。


「神城こいつは私に任せろ!お前は本部に連絡を入れて牧原さんの援護を」


「わかった!!」


俺は大男の横を走り抜ける。

チラリと男の方を見る。

やはり——あの男の順位は、2つあった。


「さーて!邪魔者はいねぇ。存分に斬りあおうぜ」


2人の剣士が静かに間合いを詰める。

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