公爵令嬢は婚約する
「は…?何いってんのお父様」
父は胸を反らせた。
「良い縁談取ってきたぞ。第十王子殿下のカイル・デイ・ラピスラズリ殿下だ!スパダリともっぱらの噂だからお前の部屋もなんとかしてくれるかもしれん!」
と聞いてもない情報を言ってくる。
私の言葉はガン無視?
「はぁ、お父様のお耳はいつから飾りになったのですか?耳の穴いります?ちょうどここに穴あけカンがありますけど?」
本気で穴あけカンを手に取った私を見てようやく私がガチギレしていると気がついたらしい父は
「いや、やめろやめろ!ジョークだよ、ジョーク!」
と叫んでいる。
けっこう、いやかなり見苦しい。
「わかりました、穴を開けるのは諦めます。ですからお父様も、婚約して王家とのつながりをより強固にする、なんて考えは諦めてください」
と私は言ってやった。
そうすると父はわざとらしく大きくため息を付くと、
「わかったよ、でも……」
なんていうと顔と下に向ける。
ん?なんだか嫌な予感…
「もう王家に通達出してる★」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
ちょうどその時ベルが鳴り、使用人が入ってきた。
「旦那様、こちら王家の死者の方からお預かりしてまいりました」
更に嫌な予感…
「レティ、嫌がらずに聞いてね」
私はそっぽを向いてあげた。
お父様はもうテンションがバブっている。
「王家からのお返事……婚約、オーケーされちゃった★」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
「ふざけんな!通常の宰相の仕事プラスお父様からおし付けられる仕事プラス雑務プラス学園の先生なんやぞ!?スパダリかスパデリかしらんけど綺麗好きとお噂のカイル殿下が私みたいな仕事廃人と結婚できるわけが無かろアホなんか、ああアホやな。もうどうでもいいけど婚約取りやめてこいや、コンのくそオヤジ!謝るときに怒られるって思うやろ?おめぇーはコメツキバッタみたいに陛下に誤りまくってんのがお似合いやわこんのこんの!」
あぁぁぁぁぁぁあぁぁあああああああああ
ふ・ざ・け・ん・な!!!!!!!!!!




