公爵令嬢は仕事廃人
レティシアSide
「ひんぎゃああぁぁぁぁぁああ」
そんな屋敷中に響き渡るような大きな声を上げたのは、この私。
ラピスラズリ王国筆頭公爵家マリラズネル家第一女、レティシア・マリラズネル。
まぁ、そんなことはどーでもいい。
どうせ長々とした肩書でしかないのだから。
それよりも今困っていることがある。
それは……
先程から書き溜めていた書類タワーが崩れて、最悪なことに仮眠を取っていた私の真上に落ちてきたのだ。
いや、自業自得だと思うでしょ?
全然そうじゃないと思ってるの!
大体こんな大量の執務をお父様に押し付ける国王陛下や、量が多いからって私にやれって言ってくるお父様のほうがよっぽどひどいと思わない?
思うよね、ねっ(圧)
あ、でもなんか、おふとんみたい。
適度な重みで凝った肩がほぐれていく気がする
↑※気がするだけです
カァ〜〜カァ~〜
ゆーうやーけーこやけでひがくれてー♪おーかのきょうかーいーのかーねがーなるー♪
おーててつないでいえかえろー♪みんなでいっしょにかえりましょー♪
私が適当に作った夕方の歌を歌っている可愛い声がする……
え、夕方の歌!?
「今何時ぃっっ!?」
えー。悲報。
書類タワー崩したのは午前の九の鐘、つまり午前九時。
今。夜の八の鐘、つまり午後八時。
私はなんと、今日も片付けをせずに寝たようです……
バーンッッッ!!!!
なになに?と寝ぼけ眼の私が部屋の扉を見ると、父であるマリラズネル公爵が入ってくる。
「お父様、乙女の部屋に入るときはノックしてくださいよ」
父はフッと笑って、
「乙女として扱ってほしいならまずはその仕事廃人さをなんとかしなさい」
悔しい…反論できない…
「そんなことより、レティシア。よく聞きなさい」
ん?なになに?
「お前の婚約が決まった!」
は…?どゆこと…?え…




