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東京ダンジョン学園  作者: 叢咲ほのを
第十二章 初期衝動-Initial Impulse-
203/211

第201話 三つのスキル検証

 さて、スケルトンの倒し方が分かったところで、次は新しいスキルを試してみようか。

 俺は改めて自分のスキルボードを確認する。


 ・・・・・・・・

 一ノ瀬獅郎:LV6▶

 スキル:スキル偽装(非表示)▶

     治癒魔法LV2(有効・表示)▶

     水魔法LV1(有効・非表示)▶

     解析(有効・非表示)▶

     雷魔法LV1(有効・非表示)▶

     気配察知(有効・非表示)▶

     隠密(有効・非表示)▶

     火魔法LV1(有効・非表示)▶

 パーティメンバー:なし

 ・・・・・・・


 表示順が取得した順番になっているのでとても分かりにくい。

 まあ普通1個あるかどうか、特別多くても3個という世界だから、スキルが多すぎる俺が悪いのだが。

 例えば魔法スキル。戦闘スキル、その他、などのように分類されたツリー構造になっていればいいのに。

 そう思ってスキルを長押ししていたら、順番の入れ替えができた。


 ・・・・・・・・

 一ノ瀬獅郎:LV6▶

 スキル:スキル偽装(非表示)▶

     治癒魔法LV2(有効・表示)▶

     水魔法LV1(有効・非表示)▶

     雷魔法LV1(有効・非表示)▶

     火魔法LV1(有効・非表示)▶

     解析(有効・非表示)▶

     気配察知(有効・非表示)▶

     隠密(有効・非表示)▶

 パーティメンバー:なし

 ・・・・・・・


 とりあえず、魔法スキルを前に並べてみた。

 さて、この中でまだ使ったことが無いのは、雷魔法、火魔法、隠密の三つだ。

 それぞれ試してみよう。


 まずは雷魔法。

 これは本来紫村のユニークスキル、つまり他に使う人がいない特別なスキルだ。

 手を掲げ、指先から雷撃がほとばしるのをイメージしてみる。


 パチッ!


 ……。

 え?これだけ?

 指先に静電気のようなものが発生した。それだけだ。

 そう言えば紫村も最初は、触れた相手をちょっとだけしびれさせるだけだと言っていた。俺のはそれに輪をかけて弱い。……これはお世辞にも使い物にならないぞ。

 ……いやいや、スキルレベルを上げればきっとすごいスキルになるはず。

 ……そうは言ってもどうやってスキルレベルを上げればいいんだこれ?

 スキルレベルを上げるには、基本的にその攻撃魔法で魔物を100体倒すとレベル2になるという。

 しかしこんなの倒すどころかダメージも与えられない。

 そこで俺は紫村にアドバイスした、剣先に魔法を発動するやり方を自分でも試してみることにした。


 剣を構え、剣先から電撃を発生させるようにイメージする。

 ……。

 今度は音もしない。

 ……いやだが、たぶん静電気的なのは発生したはずだ。剣で敵を倒す時についでに電撃を発生させていたら、スキルレベルが上がるはずだ。

 まあその作業は後日にしよう。


 次にヒカルからコピーした火魔法を使ってみよう。

 火魔法と言えば野球のボール大の火球を発生させて敵にぶつけるファイヤーボールが一般的だ。

 俺は手のひらの上に火球を発生させようとイメージする。

 ……出た!……が、小さい。

 ゴルフボールくらいのサイズしかない火球だ。

 俺はその火球(小)を前方に飛ばしてみた。

 ふわっと飛んで1~2mほど先の地面に落下した。……なんだこりゃ?我ながらしょぼい。

 その後、試行錯誤し、野球のボールを投げるフォームで放つと、ボールのように飛ばすことができた。

 マイカの圧縮水球のようなスピードはないため、相手の反応が良ければ簡単に避けられるだろう。

 しかしこれが俺の限界のようだ。

 考え方を変えよう。火が欲しいと思った時に、ライターなどの道具を使わずに火を起こせるようになったのだ。これは非常に便利なことだ。

 例えば一人で無人島でサバイバル生活を送ることになった時、このスキルはとても重宝するだろう。

 まあスキルレベル1だとダンジョンの外では魔法が使えないのだが。

 それに無人島に行く予定もない。

 そもそも火魔法がなくてもライターを持ち歩けばいいだけの話だ。

 ヒカルのやっていた魔力伝導も試してみたが、剣先から小さな火球が発生するだけで俺には魔力伝導的なものはできなかった。


 水魔法はウォータージェットカッターのような技を編み出せたが、やはり俺には魔法スキルは適性がないようだ。

 というかスキルが増えすぎても、その都度どのスキルを使えばいいか判断するのも難しい。

 スキルなんてそんなにたくさん持つようなものじゃないんだ。


 最後にメイの隠密を試してみることにする。

 これには俺は期待している。

 魔法スキルではないし、ソロ探索をする俺には向いているスキルのはずだ。


 俺は気配察知のスキルを使って、次のスケルトンの気配を探す。

 使いながら他の探索者の気配と、魔物の気配の違いが分かるようになってきた。

 そしてできればスケルトン一体でいるやつを見つけた。


 俺は頭の中で、隠密作動、とイメージして、なるべく足音を立てないようにスケルトンに近寄って行った。

 最初に会ったスケルトンは俺の姿を見るなりこちらに歩いてきたが、こいつは俺に気付かないのか、確実に見える位置にいるのにボーっとしている。

 俺は剣を振りかぶる。

 スケルトンは無反応だ。

 そこで俺はその無防備な頭蓋骨を側面から思い切り叩く。

 パリン!と頭蓋が割れる音がすると、スケルトンを倒すことができた。


 これは使える!一対一で弱点を攻撃すれば、攻撃を受けることなく一方的に倒していける。

 しかしソロの隠密、これって完全に暗殺者のムーブだな……。

 自分で自分が怖くなった。


 さて、一通り未実施のスキルの検証を終えたが、一応火魔法がどれくらいスケルトンに効果があるかだけは確認しておきたいと思った。

 火魔法は弱点なのだから効くはずだ。


 次に出会ったスケルトンに対し、火球(小)を思い切り投げつけた。

 バシッ!っという音と共にスケルトンの肋骨に直撃する。

 2~3本の肋骨が折れてばらばらと地面に落ちる。攻撃を受けたスケルトンは俺の方に向けて、敵意を持って近寄って来た。


「って、一撃で倒せないのかよ?」


 弱点のはずの火魔法なのに、一撃では倒せなかった。おそらく俺の魔法攻撃力が弱いからだ。

 俺は通常通り剣で頭蓋骨を叩いて、そのスケルトンを倒した。


 その後、俺は隠密を使いながらスケルトンを倒していった。これが一番効率がいい。

 そして3体同時にのスケルトンと戦った時に、隠密が切れた後の二体に対しても特に苦戦することなく倒せることが分かった。動きが遅いから、冷静に対処すれば余裕だったのだ。

 合計10体目のスケルトンを倒した時に、体中に力がみなぎる感覚を覚える。……レベルアップだ。

 レベル7になった俺は、第七階層の階層主への挑戦を決意する。

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