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決闘盤

「とりあえず、ここのボスだか何だか知らないけど。お前にはお仕置きが必要だな。食べ物を粗末に扱ったり、遊んではいけないとローガンのおばあちゃんが言っていた。」

「俺のばあちゃんかよ。」


男を睨み付けて言ってやった。


「化け物め。貴様ら子供に見せかけて本当はボッタ組の刺客だな?それならこっちにも考えがある。」


男は腕を高く上げ、指をパチンと鳴らした。

部屋の扉から、天井から黒い装束の人間が次々に姿を現した。手には剣やナイフや杖などを持っている。


「私を人質にしようとしてもそれは出来ないぞ?何故なら私がこの中で一番強いからな。“魔具顕現”」


男の手首に腕輪のような、手甲のようなものが現れた。

なんだか複雑な形状をしている、あんなんで殴ったら、手甲の方が壊れちゃうんじゃないかな?

更に男は反対側の手で懐からトランプの束の様なものを取りだして、手甲にはめ込んだ。


「“セット”」

男の声に合わせ、手甲が更に変化していく。

なんだか平べったいトンファーみたいな形になった。

それを見てローガンが息を飲み込む、若干目がキラキラしている。


「あ、あれは…決闘盤?」

「知っているのか、ローデン。」

「ああ、前世の漫画で読んだ事がある。ってゆーかローデンって漏電みたいで電撃使いみたいだな。まぁ、前世と似たようなものなら魔物を召喚したり魔法を使ったりできるような代物だと思う。」

「それって魔法使いとどっか違うの?」

「そりゃあアレよ、ロマンよ。あとは…どっちかって言うとテイマー兼任みたいなイメージかな。」

「ふーん…それじゃ私が戦う、私が絡まれた相手だし。ローガンはその辺のを抑えておいて。」

「えー俺も戦いたい、と言いたい所だけど今回はソフィに譲ろうか。」


トランプを構えながら後ろを向き、私と背中合わせになった。

なんでトランプ?


「おやおや、ここまで包囲されて心が折れないとは…それなら体で分からせてやりましょう。」


男は大きく息を吸い込むと、

「決闘開始!」


その瞬間、私と男の2人だけが、半透明の壁でできた四角のフィールドで囲まれてしまった。

男は優雅な仕草で、手甲にセットしたカードの札を数枚とってポーカーやババ抜きの様に手の中で広げた。


「ふふふ、油断しましたね。このマジックアイテムは強制的に一騎討ちの戦闘にしてしまう効果があるのです。仲間の少年の掩護は受けられません。」

「まぁ最初からそのつもりだったから別に大丈夫だよ?」

「その減らず口がいつまでもつのか、見ものですね。それでは私のターン!ドロー!“切り込むゴブリンソルジャー”を召喚!」


男が叫びながらカードを手甲に置くと、男の目の前にゴブリンが召喚された。

通常のゴブリンより体が二周り程大きく、質の良さそうな装備もしている。

ゴブリンの上位種のような魔物だ。


「“抜けてしまった聖剣”を装備!」

ゴブリンの手元に、豪華な装飾の施された剣が現れた。


「更にカードを2枚伏せ、魔法カード“速攻”を発動!これにより、一ターン目の先攻でも攻撃が可能となる!ゴブリンの攻撃!」


男の掛け声に合わせ、ゴブリンがこちらに肉薄してきた。

ゴブリンの動きに合わせ、回避をしようとしたのだが、足が床に吸い付いたように動かない。


「足が!?」

「ハハハ、この戦闘においてプレイヤーへの直接攻撃は不可避!そのまま切り刻まれてしまえ!」

それっぽい人のそれっぽい戦い。

カード名称はそれっぽい感じにしただけのつもり。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ふ菓子から決闘(デュエル)スタンバイの流れに笑ってしまいました。
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