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第14章:深淵の残響と過去の灰

カエルは歩いていた。あるいは、漂っていたのかもしれない。

彼を取り囲む暗闇は、トンネルの馴染みのある湿った憂鬱さではなかった。永遠に続くかのように思える、深く息の詰まるような虚無。

水の滴る音も、コンパス代わりとなる工業用のハム音もない。ただ開いた墓穴のような、重く圧迫感のある静寂だけがあった。


やがて、囁きが始まった。


最初は鼓膜を叩くただの振動だったが、すぐに重なり合う声の不協和音へと膨れ上がった。

それは馴染みがありながらも、グロテスクに歪んでいた。ラビットの狂乱したクリック音、オウルの捕食的な金切り声、ベアの臓腑をえぐるような咆哮、ヴァイパーの冷たい威嚇音、ボア・クラブの装甲の唸り声、ホースの金属的な擦過音。

彼らは彼の血を求めていたのではない。冷たく捕食的な意図のメロディーを彼に歌いかけていたのだ。


『我々は一つだ』


彼らは声を揃えてシューッと息を吐いた。その声は彼の骨髄の奥底で反響し、彼のアイデンティティを少しずつ引き剥がしていく。


『お前は器だ。お前は飢えだ。お前は、我々だ』


「ほっといてくれ!」カエルは虚無に向かって砕け散るような声で叫んだ。「俺たちはおなじじゃない!」


彼は激しい衝撃で目を覚ました。まるで電気ショックを受けたかのように、冷たい金属の床から体が跳ね上がる。


「ほっといてくれ!!」


彼は目を大きく見開いて咆哮した。彼の瞳孔は、爬虫類の切れ長と猛禽類の丸い瞳の間を狂乱のダンスのように拡大と収縮を繰り返している。


後に続いた沈黙は、耐え難いものだった。

彼はスクラップ金属の避難所に戻っていた。境界地帯の重く淀んだ空気に囲まれている。

グループ全員が彼を見ていた。スタッシュ、ポール、ヴェイン、グロム、そして昆虫たち。彼らの視線は彼に釘付けになり、憐れみと冷たく臨床的な恐怖が入り混じっていた。

彼らの目に、カエルは同じ無言の思考を読み取った。

彼らはどんなミュータントからも、どんな罠や暗殺者からも彼を守ることができる。だが、カエルを内側から食い尽くそうとする怪物に対しては、完全に無力なのだと。


最初に緊張を破ったのはヴェインだった。いつもの氷のような冷静さで一歩前に出る。

しかし、その目には本物の懸念の閃きが漏れていた。


「カエル」フォックス・マンは慎重だが譲らない声で言った。「お前は抑えなければならない。命が――あるいは我々の目的が――絶対にそれに依存している時にだけ変異しろ。何かがお前を内側から消費している」

ヴェインは身を乗り出し、射抜くような視線を向けた。

「もしこの道を突き進むなら、この天井の向こう側に何が隠されているのかを発見した時、お前は本当に自分自身のままでいられると信じているのか?」


カエルは答えなかった。彼にそんな力はなかった。

あの声の幻影の残響がまだ耳鳴りのように響いており、彼の脆弱さを常に吐き気を催す形で思い出させていた。

ヴェインが正しいことは分かっている。キメラを爆発させるたびに、自分の一部が二度と戻ってこないのだ。


ポールが一歩前へ出た。彼の巨大な石の存在が、グループ全体のカウンターウェイトとして機能している。

「力を集めろ」彼はすり潰した岩のような声で唸った。「移動する。俺たちは今から第2区画の境界を越える」


彼は床に引っ掻いて描かれた粗末な地図を指差した。


「最初の目標は下層地区だ。かつて生存者たちが隠れていた場所。そこから、中央ゾーンへと抜ける。そこで、恐らくあのタイガー・ファルコンのミュータントを見つけることになるだろう。奴がこの大虐殺の設計者らしい。戦略はシンプルだ。周囲の敵を減らし、それから奴と対峙する」


カエルは立ち上がった。足は微かに震えていたが、彼の決意は暗闇で冷え固まる鉄のように固まっていた。

「変異はしない」彼は安定した声で誓った。「あのボスに直面するまでは」


グループは一斉に動いた。絶望者たちの連合軍が、トンネルの動脈へと浸透していく。カエルは振り返らなかった。


かつて繁栄する地下都市のような場所だった第2区画の下層地区は、今やコンクリートと埃の荒れ地でしかなかった。

通りは空っぽで、わずかに残った魂たちは恐怖で補強されたドアの向こうに隠れている。


「目を開けておけ」ヴェインが命じた。「実験室育ちのミュータントだけを探すんじゃない。この虚無の中では、俺たちの同族でさえ、肉の切れ端のために俺たちを引き裂こうとする獣に成り果てている可能性がある」


彼が文を終える前に、空気を切り裂く摩擦音がした。

最初に反応したのはスタッシュだった。

「上よ!」


禿鷲山嵐ヴァルチャー・ポーキュパインのミュータントが翼を広げて急降下し、カミソリのように鋭い針の弾幕をグループの中心に真っ直ぐ降らせてきた。

ポールは躊躇しなかった。ボールのように丸まり、自らの強大な甲羅を貫通不可能な要塞へと変える。

針は石に降る雨のように、乾いた音を立てて彼の石灰化した装甲の上で砕け散った。


だが、危険は上からだけではなかった。

居住区の廃墟から、麒麟(ジラフ)のハイブリッドが現れた。明らかにミュータントに同族を売り渡したこの区画の住人だ。

彼は生の不器用な力で突進し、長い首をスパイクのついたメイスのように振り回して空気を切り裂く。


「汚い裏切り者が!」

ポールが咆哮し、怒りで血を沸騰させた。


グロムが稲妻の速さで地面から爆発するように飛び出す。

彼の巨大なシャベルの足が暴力的に土を掘り起こし、ハイブリッドの前足を掴んでその勢いを完全に停止させた。ジラフ・ハイブリッドはバランスを崩してつまずく。


カエルはキメラを呼び出さなかった。約束を守ったのだ。

彼は自然なげっ歯類の俊敏性を使って前方に飛び出し、生物の首を狙い、ナイフのクリーンな一撃で頸動脈を切断した。獣が崩れ落ち、血が地面を染める。


一方、ヴァルチャー・ポーキュパインのミュータントは二回目の攻撃のために旋回していたが、その機会は得られなかった。

黒いシルエットがミリ単位の正確さで上空から降下してきた。

前腕が暗闇でメスのように輝く蟷螂(マンティス)のハイブリッドが、空中で猛禽類の飛行を遮り、目にも止まらぬ一撃で綺麗に首を刎ねたのだ。


「一体誰よ?」スタッシュが叫び、ハンマーに手を伸ばした。


「ザックス」ポールとヴェインが声を揃えて答えた。第8区画のボスが不穏な優雅さで着地していた。


捕食者を処刑した後、ザックスはグループに近づいた。

カエルは即座に彼の前に立ちはだかり、肋骨を叩く心臓の鼓動を感じた。

「ザックス! 第8区画はどうなってる? あそこにも奴らがいるのか?」


ボスは首を横に振った。

「アナベルは無事だ。お前を見つけるように俺に懇願したのは彼女だった。お前のことが心配で我を忘れていたよ」


カエルは一瞬目を閉じ、アナベルの名前が吐き気に対する解毒剤として機能するのを感じた。

『第2階層へ、どんどん近づいている』


「この地獄穴で一体何が起きてるんだ?」ザックスは憎しみのしかめっ面で顔を歪めて尋ねた。「このミュータントどもはどこから湧いてきた?」


「奴らは第2区画の記録保管所を燃やしたんだ」ポールが説明した。


ヴェインが冷たい声で付け加えた。

「ファイルがあった。プロジェクト・キメラだ。奴らはその痕跡をすべて消し去りたかったんだ」


カエルは自分の手を見た。静脈を流れる秘密を痛いほど自覚していた。

「ボア・クラブのミュータントが、40年前の実験について俺に話した。奴らがネズミと人間のハイブリッドを標的にしたのは、俺たちが血の中にプロジェクト・キメラを宿しているからだ。奴らは、俺が昔殺したパイソンから回収した俺のDNAを使って、この怪物たちを創り出したんだ」


「それなら、外にいる他のネズミのハイブリッドも変異できる可能性があるな」とヴェインは仮説を立てた。

「俺はネズミのハイブリッドに出会ったことはない」カエルは答えた。「自分の種族や家族については、本当に何も知らないんだ」


後に続いた沈黙は、建物の土台を揺るがす轟音によって打ち砕かれた。

犀兜虫(ライノ・ビートル)のミュータント。筋肉と甲殻のタイタニックな凝縮体が、死以外の何も告げない野生の咆哮を解き放ちながら、廊下の突き当たりから突進してきた。

トンネルは火花と粉砕されたコンクリートのシャワーの中で爆発する。それはキチン質と激怒の巨大な推進機ジャガーノートであり、通過した跡には破壊しか残さない生きた破城槌だった。


グループは凍りついたが、ポールは違った。

衝突する地殻プレートのような轟音と共に、タートル・マンは後退しなかった。彼は突撃を真っ向から迎え撃つために前方に身を投げ出した。

身の毛のよだつような最後の瞬間、ポールは踵を軸に回転し、彼の巨大な石灰化した甲羅を獣の軌道に提示した。


衝撃は単なる衝突ではなかった。地震だった。

ライノの角がポールの甲羅に激突する音は、錆びた鉄の聖堂に鳴り響く鐘のようだった。


打撃は膠着状態に終わった。

生物が立ち直る前に、ポールは恐ろしい速度で動き、その巨大な手でミュータントの首を挟み込んだ。生きた石のいかりとして、彼の全体重を使って怪物を地面に固定する。

ヴェインはすでに動いていた。

一瞬の躊躇もなく、フォックス・マンは研ぎ澄まされた鋼の警棒をカブトムシの装甲の露出した関節の奥深くに突き刺し、首を貫通して外科的な冷酷さで重要臓器を打った。巨人は痙攣し、沈黙した。


「移動するぞ」ポールは安定した呼吸で唸った。「記録保管所へ向かう」


グループは静かなトンネルを抜け、記録保管所の残骸に到達した。

悪臭は明白だった。燃えた紙と黒こげの歴史の屠殺場。それは空っぽの殻であり、すべての記憶が有毒な灰へと還元されていた。

しかし、彼らが廃墟の中に立っていると、地面が動いた。隠された地下の這い出し口から一つの姿が現れる。アードバーク(土豚)のハイブリッド、シルトだ。


「ようやく来たか、ポール」シルトが嗄れた声で言った。「待っていたぞ」


「報告しろ」ポールが命じる。


「第2区画の中央ゾーンは、タイガー・ファルコンのミュータントに占拠されている」シルトは敏感な鼻をピクピクさせながら説明した。「だが数時間前、タイガー・ファルコンにはハイエナ・バブーンのミュータントと……一人のネズミの男が同伴していた。翼のある獣は中央に留まったが、他の二人は分かれ、第1区画への道を進んでいった。奴らがその方向へ向かった直後に、俺は追跡を失った」


「ネズミの男だと? あの怪物たちと一緒に?」

グループのショックは明白だった。カエルの目が硬くなる。プロジェクト・キメラ。彼の起源。


「俺は第1区画へ行く」彼は誓った。「奴と話さなきゃならない」


ポールは拳を握りしめ、差し迫った大虐殺に決意を集中させた。

「俺たちはタイガー・ファルコンと対峙する。奴に中央ゾーンを支配させ続けるわけにはいかない」


分割は避けられなかった。ポール、グロム、シルト、ヴェイン、そしてローチ・マンは、第2区画の中央の心臓部へ。カエルは、スタッシュ、アント・マン、ザックスを伴って、第1区画への道へと方向転換した。


「行くぞ」カエルは低く、集中した唸り声で命じた。「何が起きようと構わない。あのネズミを見つけ出す」

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