5 アタック・バイアレント 4
「大変だわ、明利!!何よこれぇ!周囲は警戒用ナノ・ドローンからの警告信号で一杯じゃない!至る所で反応してる。それに合わせて、対呪詛反応も急速に増大しているわ!」
無数の警告表示で、全面を真っ赤に染めたフォロ・スクリーンを見つめるアリュナールの表情が、見る見る険しくなって行く。
明利が簡易シェルターのスリットから周囲を窺うと、子牛大の何かの黒い物体が其処等彼処に、ザワザワと蠢いている様子が薄らと浮かび上がっていた。
「囲まれちゃってる。何てことなの!!ドローンを取り込んで同化しているんだわ。警戒用ナノドローンを全部食べちゃったのよ!!」
「くそっ、群れを成して近付いて来るぞ!ちょっと多いかな。こいつらは一体何だ?」
不安に駆られ尋ねる明利に、カシィは強烈な思念と言葉を同時に重ねながら警告を込めて捲し立てる。
(・・・お前が解らぬのも、無理からぬ事・・・)
「この卑しき物等は、お前たちの同属が、あ奴らがこの地へと齎し撒き散らせた汚物よ」
(・・・遠き世界の果てに、封印された筈の禍々しき忌むべき存在・・・)
「最初にお前らを襲った、高念度呪詛念積帯の残骸だ」
(・・・命を持たぬ故に命を貪る物等、成り損ないの片割れの疑似生命体・・・)
「【ヴィオラディ・テグラ】」
(・・・此処【香粋】へと到達させる事だけは、是が非でも避けねばならなかった禁忌の存在・・・)
明利の脳裏には、超硬質刺胞体の群れに襲われた【テイントⅢ】の墜落シーンが生々しく蘇り、あの幾重にも迫り来る執拗な攻撃に思わず辟易する。
幸いにも、簡易シェルターに横着けしている【ミッドガルド】は未だ囲まれてはおらず、もう一刻の猶予も残されてはいない。
「アル、逃げるんだ、外へ出よう!ミッドガルドへ急いで!!」
「明利、でも貴男の体は大丈夫なの?」
「ああ、心配ないさ。それに、今ならまだ間に合うだろうからね。さあ、GOだ!!」
明利の合図で一斉にシェルターを飛び出して、まだ暗い中を二人は必死に走った。
二人の後方からは、確りとしたカシィの声が追いかけてくる。
「このような下等生物を狙い、剰え、喰らおうと目論む不届きな卑しき呪詛帯めらだ」
「そのような輩の侵入を、こうも容易く許すとは、我も情け無き哉」
「然らば此処にて、全てを焼き滅ぼてくれるわ」
「我らに任せよ、拙き種属よ」
カシィはそう言い放ち、【ヴィオラディ・テグラ】の群れに向かって噴出する無数の火花へと分裂し襲い掛かると、一つ一つの個体の内部に浸透して片っ端から焼滅し始めた。
広げた【ヴィオラディ・テグラ】の触手がカシィのプラズマ苞に包まれた途端、触手は根元から一瞬にして蒸発し、本体部は痙攣しながらググッと小さく縮んで震え始める。
次の瞬間、黒い呪詛帯は内側から沸騰する灼熱色のマグマの様に「パン」と弾け飛び、表皮を溶かしながら飴細工となってグニャリと崩れ落ちていった。
その様相はまるで、【緋翼のルヴァージュ】を喰い荒らしていた呪詛帯を【ルーミィ】が最初に屠った方法にも似て、【ヴィオラディ・テグラ】の呪詛表体を自らのプラズマ苞で丁寧に包み込み、ジックリと熱融解させる高熱プラズマ溶鉱炉の再現とでも言えた。
明利とアリュナールは、生ゴミとカーボンが焦げ混じり合ったような悪臭と咽返る熱気の立ち込める中、カシィの繰り広げる焦熱地獄の合間を掻い潜り、一気に【ミッドガルド】を目指して駆け抜ける。
明利も滑る足元に苦戦しつつ、走りながらカシィを援護して【イェルカ・ブラスト】を連射し、行く手を阻もうとする【ヴィオラディ・テグラ】の群れを片っ端から葬り去ってゆく。
一方的な殺戮と思えるようなシーンが次々と繰り広げられ、カシィは一際大きな咆哮をあげながら破壊と蹂躙から生じる歓喜の中でその身を震わせていた。
「我が盟主との交した約束において、この清浄なる地を再び清めん」
「さあ砕け散ろ、焼滅しろ、消え去れ」
「此処で滅び去れ」
「卑しき身を、虚無へと還すが良い」
やがて一頻りの殺戮と破壊が終焉を迎え、カシィが再び統合体へ我が身を整えると辺りには不気味な程の静寂が支配していた。
「【カシィ=ゼフェルティティ】、こいつ等の狙いは一体何なんだ?なぜ我々を狙うんだ?」
明利は小さく喘ぎながら、まだ痛む胸を時折庇いつつカシィに向かって問い掛ける。
「知れた事よ。それは、お前らが呪詛帯の欲する贄に他ならぬからだ」
意外な程、あっさりとカシィが答えた。
「カシィ。宜しければ貴神の知っている事を、今回の因果の理を教えて下さらないかしら?」
アリュナールは異様な事態の展開に対処アナライズを導くべく、不足した情報群の補完を得る為の最重要ソース持った存在、【カシィ=ゼフェルティティ】に対して険しい眼差しを向けた。
「・・・そうだな、幼き種属よ。お前らに、この定めの成り行きを知る覚悟が在るのならば、理を聞かせて措くのも又、一興かも知れぬな」
そう呟いて小さく震えたカシィは、先ほどとは打って変わり空中を静かに漂いながら、自身が刻む太古の記憶を二人に向かって語り始めた。
「古の闇の始まりにも似て・・・それは遥遠く、【ヴ星系】での最初の邂逅は悲劇を齎した」
「石【ゼスス】と、樹【イーギリァ・トキィエ】とが互いに説き合えるのか?」
「否」
「岩石の《嘆き》を如何聞き届けるのか、草木の《悲鳴》を如何理解できようか?」
「否」
「その出会いは、お互いの理性と知性の範疇を超え、激しく衝突した」
「破滅へと至る邂逅は、最初から避け得ぬ運命でもあったのだろう」
「互いに決して交わい遭えぬ、絶対に解り逢えぬ文明同士の出会いは、その生存競争の罪深き故に悲劇を生み、己が種族の存亡を懸けた筈の闘いは、何時しか自らの滅亡を招いてしまった」
「唯、罪深く、嘆き深く」
「唯、繰り返される戦いは、凄惨な破壊と虚無を招くのみ」
「その流れは、悲劇的でありそれ故に激烈を極めた」
カシィは、ゆっくりと古き伝説を語り始める。
それは人類が誕生する遥か以前、其々が独自に進化を遂げ高度に発達した二つの星間文明の間に於いて、偶発的に勃発した「古代恒星間消滅戦争」その悲劇の物語であった。
「お互いの存在を知りつつ只一度の接触も、意思を交わし理解することさえ出来ぬまま、数千年の長きに亘る星間抗争の中で、彼らの掌は多くの惑星を砕き、その拳は数多の恒星を散らせた」
「この銀河世界は今も尚、その破壊の脅威を、蹂躙を、そして恐怖を刻み込んでおる」
「やがて戦いに疲れ果てこの星系を捨て去り、遥かなる遠き終焉の地にてお互いが亡んだ後も尚」
「幾千万年の時を経た後でさえも」
「彼らの罪深き争いの呪怨は、消え去る事も無く今も破壊を止め様とはしていない」
アリュナールと明利は、滔々(とうとう)と語られるカシィの話を固唾を飲んで聞き入っていた。
「・・・そして、貴方も創られたのね・・・」
カシィは、アリュナールの寂しげな声を聴き受けると、二人の周りを漂いながら何度となく膨張と収縮の鳴動を繰り返す。
「そうだ、この【香粋】に封じられた星々を砕く力に張り巡らされし結界を、守護する為に我が主【ゼスス】によって生み出され、此処に据えられた」
「再び、常闇を招かぬ為にな」
「その引き金を、あの不浄なる忌むべき物等に触れさせぬ為に」
今、彼らの目の前に迫り来る【ヴィオラディ・テグラ】と、【ヴィオラディ・シグラ】は、カシィが語る「消滅戦争」の最中に、【イーギリァ・トキィエ】人類の呼ぶ第Ⅳ文明が、究極的バイオハザードにより生み出した超越魔法と生態機能体の融合体【ヴァレダ】を覚醒させるためのキーとなる存在であった。
カシィは、尚も語り続ける。
「消滅戦争」の末期、【イーギリァ・トキィエ】と対峙していたもう一つの高度文明【ゼスス】人類の呼ぶ第Ⅵ文明の手により鹵獲された【ヴィオラディ・テグラ】と【ヴィオラディ・シグラ】は、第四兜率天トゥー・スィタ星系に秘匿された呪詛帯として封印され、久遠の永き時の中で凍て付き眠っていた。
そして全てが滅び去りし後、永劫の流れの中にその存在さえもが消え去ろうとしていた時、突如呪詛帯へ侵入したリディス少佐らの【緋翼のルヴァージュ】によって、その封印が呼び覚まされ再びこの地へと、因果の理縁を遡上して解き放たれてしまったのである。
「唯、燻る陽炎のように、時を遣り過ごしてきた我々の前に」
「やがてその護りし結界も廃れ果て、使命さえも忘れ去られようとしていた我々の前に」
「再びこ奴らが、現れおったのだ」
目覚めた呪詛帯は封印を破った者自身へ憑依し、遥か太古に与えられた使命を忠実に果たすべく【香忰】へと辿り着いた【ヴィオラディ・テグラ】と、【ヴィオラディ・シグラ】が産み落とされたその目的とは、究極超兵器である恒星系破壊兵器【ヴァレダ】の覚醒起動にあった。
嘗て数千年に亘り繰り広げられた「消滅戦争」に於いて、多くの恒星を散らし銀河世界を蝕んだ恒星系破壊兵器【ヴァレダ】の起動キーとしての役割を与えられ、永き永劫の時を封じられるがままに眠り続けていた呪詛帯は、【ヴァレダ】本体を構成する【香忰】の起動装置【鎮める神殿】と融合すべく、今、目前に迫っていた。
「互いの世界を破壊し尽くし己が世界へと創り替えるまで、永劫に終わる事無き創造主らのその闘争自体が、今も尚、亡者の如くこの世界に暗き破壊と狂気の影を落とし続けている」
「それこそが、我を産み落とした主に宿りし業だ」
「幼き人類には・・・解るまい」
「我が呪縛、理解に及ぶ事すら出来るまい」
「幼き人類もやがてはその恐怖と、呪縛に魅入られてゆくだろう」
「滅びへと向かい、愚かしいまでに奏でられゆく、美しき崩壊の調べに引き寄せられて」
「全てを虚無へと還す、負の漣が奏でる滅びの旋律を呼び寄せる」
「それは間もなく、此処へと訪れるだろう」
「光り輝く虚海が、打ち寄せる渚へと」
「【光燐海】が満ち来るのだ」
この【ヴァレダ】覚醒起動の動きは、更なる災厄とも呼ぶべき古き究極的浄化の呪いを呼び覚ましていた。
恒星系破壊兵器【ヴァレダ】の存在自体を滅却すべく、第Ⅵ文明【ゼセル】が最後に創り上げていた対【ヴァレダ】用最終対抗絶対兵器【光燐海】が呼び覚まされ、確実破壊を成し遂げるため第五化楽天ニェルマーナ・ラーナティ星系へと静かに忍び寄っていたのである。
「古代消滅戦争だ?・・・恒星系破壊兵器と、その最終対抗絶対兵器だのと・・・一寸、いきなり消化不良だよ。【ルーミィ】の件もそうだが、寄りにもよって、こんな事態に出くわすとはね」
「ええ、そうね。古代第Ⅳ、第Ⅵ銀河文明の遺産なんて、ほんと厄介だわ。私たちの手に余っちゃうかもね」
あっけに取られる二人を尻目に、カシィが催促するように続けた。
「既に呪詛帯に汚染された者たちの侵入により、崩壊した古き【鎮める神殿】の結界が侵され【香忰】は覚醒し始めている」
「お前らの同属によって、【鎮める神殿】が目覚めたのだ」
「だがな、面白い事もあるものだ」
カシィが、勿体ぶる様に二人の前でクルリと一回転する。
「お前らの同属めらは、覚醒した【鎮める神殿】を包んで強力な多重結界を造作したらしい」
「呪詛帯は、その結界を破るために」
「お前たちの血を、肉を、遺伝子構造自体を必要としているのだ」
「然るにお前らは、その結界を破らんとする呪詛帯の生贄なのだよ」
「決して、お前達を逃がす事は無いだろう」
アリュナールはカシィの情報を冷静に分析し、切迫する事態の解を導き出したのか、明利に向かって毅然とした顔を向けて彼の覚悟を迫った。
「明利、リディス少佐の処へ急ぎましょう。恒星系破壊兵器【ヴァレダ】の起動を止めさせ、絶対兵器の到来を防がなきゃいけないわ、そう、彼女はきっとこの事態を知っていたのよ、だとすると何を企てているのか・・・いけない!!ティアに、早く皆に知らせなきゃ!」
心なしかアリュナールの表情が、蒼褪めている様にも観える。
「そうだなアル、取敢えず【ヴァレダ】っての?そいつの起動を止める方が先らしいな」
「ええ、これから起こる事を、そしてこの【ヴァレダ】の情報を何処まで隠し通せるのかしらね。七大世界の均衡、いえ、人類銀河文明の存続にとってこれは恐るべき大局的ゲームチェンジャーになるわ。彼女が何を狙っているのかは解らない、でも・・・何だか嫌だわ」
「確かに、世界の崩壊が視える気がするよ、古代消滅戦争再来の可能性か。もし、リディス少佐の目的がそれならば・・・ならば僕も全力で防ごう」
不安に震えるアリュナールの覚悟を理解した明利は、滅びへ至ろうとする世界の命運を賭けて回り始めた歯車に、何処までも抗う決心を固めた。
「ええ、お願い。とても大切な未来が懸かっていると思うの。それと、あとね・・・うん、何故かな、明利。貴男と二度と・・・逢えなくなるのはいや!だから・・・お願い、離れないでって、私の中で誰かが強く叫んでいるわ・・・私を離さないでいてくれる?」
不安に縺れる心の葛藤と戦っているのか、躊躇いながらも途切れ途切れに発した彼女の言葉とは裏腹に、アリュナールの瞳はこれ以上無い程に真剣な輝きを湛え、一途に明利を見詰めていた。
その毅然とした彼女の瞳に、明利は未だ嘗て抱いた事の無い鮮烈な思いに駆られる。
(彼女を、アリュナールを守りたい)
最早事態はSID606分室への潜入実態調査等という、MIDから与えられたローカルオペレーションの範疇を遥かに超越しており、明利はアリュナールの薄墨色の瞳が魅せる真摯な輝きを前にして、己を呪縛するかの様に与えられた本来の指令を一先ず封印して措く他無かった。
世界は今、彼らの眼前で混乱と崩壊の危機を迎え始めているのだろう、そして明利は、滅びに向かって動き出そうとしているこの世界の中で、何より彼自身としての大切な存在を、己の全身全霊を傾け全力で守るべき掛替えのない存在を得たのかもしれない。
眠っていた意識の中で永い間押し殺していた明利の純粋な心が、爆焔の様に躍動し始めると、確かなものなど何一つとして無かった彼にとって、叶わなかった強い思いが溢れ出して来る。
「約束するよ、もう君を離さない」
明利は静かに頷き、アリュナールの躰を自分の胸元へ思いっきりギュッと抱き寄せ、優しく彼女の唇を塞ぐ。
アリュナールは重ねられた唇に言葉を発する事も出来ず、彼女の強張った手はゆっくりと明利の胸元に預けられ、その上に重ねられた明利の手を仄かに暖かな彼女の手が確りと握り返した。
二人を包んでいた時間の色彩が一斉に変わり、新たな世界への調べとなって奏でられ始めたかのように感じられ、お互いの温もりと忘れえぬ想いを確かめる。
やがて二人は重ねた唇をゆっくりと離し、アリュナールは解幇呪文を詠唱するように囁いた。
「ありがとう・・・明利。一寸下品だったかしら、ごめんなさい」
閉じられていた彼女の瞳が震えながら薄らと開き、再び明利の眼差しを捉える。
「でもね、出会った時から貴男の事がとても大切だと感じてたの。何故かしらね、いえ、貴男とはずっと以前に何処かで出逢っていたような、遠い昔から知っていたような気がしていたの」
吸い込まれるようなアリュナールの瞳の中には、明利の心の奥底で反応する何かが確かに揺らめいていたのだが、それが何であるのか明利はまだ見い出せないでいた。
「アル、君の傍にいるよ。必ず、守って見せるさ、そしてこの世界もね」
「じゃあ、行きましょう明利。目標は【鎮める神殿】」
「ああ、そしてリディス少佐の真の目的を確かめるんだ」
明利とアリュナールは、再び【ミッドガルド】に乗ると【鎮める神殿】を目指し、カシィの転送サークレットによる遷移を試みる。
「カシィ、明利の認識イメージと、この物理位置座標と、貴方の記憶データによって跳べるかしら?」
「充分だ。それにお前ら人類属の生体データをもってすれば、結界の中であろうと造作もない」
「カシィ、貴方の望みを叶える時が来たわ。お願い。私たちを【鎮める神殿】へ」
「応よ、確と承知した!」
唸るようなカシィの声が鳴り響くと、アリュナールは明利の記憶する座標データを頼りに、リディス少佐の潜伏するであろう最終目標地点、恒星系破壊兵器【ヴァレダ】の起動装置である【鎮める神殿】の位置を、ビーコンサインに載せて【ルーミィ】へと送信する。
「きっと【ルーミィ】も、向かってくれる筈だわ」
「ああ、そうだね。必ずきっと逢えるさ」
明利とアリュナールが言葉を交わすと同時に、カシィの蒼き炎が一際大きく輝きを増して【ミッドガルド】は臨環円方陣から湧き上がる蒼白いの光中へと、吸い込まれて行った。
淡く輝くサークレットの中では、二人の目に映る周囲の風景全体が一瞬、赤色偏差し細やかなブロック状の破片を刻んでハラハラと下の方へと舞散る様に崩れ落ちて行くと、今度は反対に下の方から青味がかったこれまでの空間とは全く別の景色のブロックが、上へと向かってサラサラ積み上がって行く。
軈て、青色偏差の中で組み上がった見慣れない風景が固定され、カシィの転送リングを抜けたのか、アリュナールと明利は目的地である多重金剛界結界の中へと姿を現していた。
その結界の中では、突如として出現した【ミッドガルド】に驚き、慌てふためく二つ三つの影がボンヤリと見受けられ、身構えながら二人の方へと近づいて来る姿が映っていた。




