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第43話 ヒカルは頼れるお兄ちゃん!? ゴウエンじいさん、まさかの弟分!

森から戻ったレオンたちは、プリンの様子を心配していた。

「プリン、大丈夫か?」

レオンが声をかけると、プリンは小さくうなずいた。

「うん。でも、さっき頭の中で変な声がしたの」

「どんな声だった?」

「わたしを見つけたって……」

ゴウエンが慌ててプリンを抱き上げる。

「大丈夫じゃ! じいちゃんが守ってやるからな!」

「じいちゃん、ちょっと苦しいよ」

「おおっ! すまん!」

その横で、ヒカルがプリンの顔をのぞき込んだ。

「プリンちゃん、怖かった?」

「うん……ちょっと」

「大丈夫だよ。ぼくがそばにいるからね」

ヒカルはプリンの小さな手を握った。

「お腹がすいたら一緒に食べよう。怖い夢を見たら、ぼくが起こしてあげるよ」

プリンの表情がぱっと明るくなった。

「本当?」

「うん! ぼく、お兄ちゃんだから!」

その言葉に、ゴウエンが勢いよく振り返った。

「なにぃ!? お兄ちゃんじゃと!? それなら、わしはおじいちゃんじゃ!」

「じいちゃんは、もうおじいちゃんでしょ?」

「そうじゃが、立場の問題じゃ!」

イグニスが呆れた顔をする。

「子供相手に何を張り合っているんだ、お前は」

「うるさい! わしにも威厳というものがある!」

ヒカルはプリンの手を引いた。

「こっちにおいで。ぼくが町で見つけた遊びを教えてあげる」

「遊び?」

「うん! 石を積んで遊ぶんだよ」

二人は少し離れた場所に座り、小さな石を積み始めた。

プリンは慎重に石を置く。

「あっ、倒れちゃった!」

「大丈夫。もう一回やろう」

ヒカルは笑って、石を拾ってあげた。

その様子を見ていたゴウエンは、腕を組んでうなった。

「むむむ……。あの子、なかなかやるではないか」

「ヒカルの方が面倒見がいいな」

イグニスが言う。

「なに!?」

「お前はプリンを抱きしめてばかりだ。ヒカルはちゃんと一緒に遊んでいる」

「ぐぬぬ……!」

ゴウエンは悔しそうにヒカルたちのところへ近づいた。

「よし! わしも遊びに参加じゃ!」

「じいちゃん、石を置くのはゆっくりだよ」

「分かっておる!」

ゴウエンが大きな石を置いた瞬間、積み上げた石が全部崩れた。

ガラガラガラッ!

「……あ」

プリンが目を丸くする。

ヒカルは少し考えてから言った。

「じいちゃん、力を入れすぎだよ」

「な、何じゃと……!」

「ぼくが教えてあげるね」

ゴウエンは固まった。

「わしが……教わる側……?」

イグニスが腹を抱えて笑い出す。

「ははは! ついに弟子入りする相手ができたな!」

「笑うな! これは遊びの修行じゃ!」

そのとき、プリンがヒカルの服を引っ張った。

「ヒカルお兄ちゃん、あっちに何かあるよ」

森の方を指さしている。

ヒカルの表情が変わった。

「あれ……黒い線が見える」

レオンも森を見た。

木々の間に、黒い霧が細く伸びている。

「また動き出したのか……」

イグニスが立ち上がる。

「今度こそ正体を確かめるぞ」

しかし、ヒカルはプリンの前に立った。

「プリンちゃんはここにいて。ぼくが見てくる」

「ヒカル、危ないぞ」

レオンが声をかける。

「大丈夫。ぼく、ちゃんと気をつけるよ。それに、プリンちゃんを怖がらせたくないんだ」

その言葉に、レオンは少し驚いた。

まだ幼いヒカルが、自分より小さなプリンを守ろうとしている。

「分かった。でも、一人では行かせない。俺も一緒に行くよ」

「うん!」

ゴウエンも立ち上がった。

「わしも行くぞ! プリンちゃんは任せた!」

「じいちゃん、ぼくがプリンちゃんを見てるよ」

「おお……頼もしいのう!」

ゴウエンは感動したようにヒカルの肩を叩いた。

「よし! 今日からお前を兄貴と呼ぼう!」

「じいちゃん、ぼくはお兄ちゃんだよ?」

「では、わしは弟分じゃ!」

「……何の話だ」

イグニスが頭を抱えた。

そのとき、森の奥から小さな声が聞こえた。

『光の子よ……兄として守る者よ……』

ヒカルが振り返る。

「今、誰かぼくを呼んだ?」

レオンの手の紋章が、かすかに光った。

そしてプリンの角にも、金色の光が灯る。

森の奥にある古い石碑には、新たな文字が浮かび上がっていた。

『三つの光をつなぐ者、目覚めの時は近い』

その文字の下に、もう一つの紋章が現れる。

それは、ヒカルの瞳と同じ形をしていた。

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