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第42話 森に潜む黒い影!プリンを狙う謎の声!

「プリンちゃんは、わしの後ろに隠れておれ!」

ゴウエンは、プリンを背中にかばいながら森を睨んでいた。

「じいちゃん、わたしも見たい!」

「だめじゃ! 危ないものは見なくてよい!」

「でも、じいちゃんの頭しか見えないよ?」

「なにぃ!?」

イグニスが小さく笑った。

「確かに、今はじいさんの頭が一番目立っているな」

「お前まで何を言う!」

レオンは苦笑しながら森を見つめた。

「黒い光は、あの石碑から出ているみたいだな」

「行くのか?」

イグニスが尋ねる。

「ああ。プリンとゴウエンはここで待っていてくれ。ヒカル、君も無理はするなよ」

「ぼくも行きたい!」

ヒカルが言った。

「ヒカルには黒い線が見えるんだろ? 危なくなったら、すぐ教えてくれよ」

「うん!」

ゴウエンはプリンを抱き上げた。

「わしとプリンちゃんは、ここで待機じゃ!」

「じいちゃん、歩けるよ」

「いやいや、地面は危険じゃ!」

「さっきまで普通に歩いてたじゃない」

イグニスの突っ込みを無視し、ゴウエンはプリンを抱いたまま大きくうなずいた。

レオンとイグニス、ヒカルは森へ入っていった。

森の中は、不気味なほど静かだった。鳥の声も、虫の音も聞こえない。

「この森、気配が変だな」

イグニスが低くつぶやく。

ヒカルは地面を見つめていた。

「黒い線が、石碑につながってる。でも……一本じゃない」

「何本もあるのか?」

「うん。木の根っこみたいに、あちこちに伸びてる」

レオンは周囲を見渡した。

「森全体に黒い気が広がっているのかもしれないな」

やがて、三人は古い石碑にたどり着いた。

石碑には、レオンの手の紋章とよく似た印が刻まれている。その中央には、金色のくぼみがあった。

「これは……」

レオンが近づいた瞬間。

ズズズズズ……!

地面が揺れた。

石碑の裏側から、黒い腕が何本も伸びてくる。

「来たぞ!」

イグニスが炎を放つ。

しかし、炎は黒い腕に触れた途端、吸い込まれてしまった。

「何だと!?」

黒い腕はイグニスの足に絡みつく。

「くっ!」

レオンが太極拳の動きで腕を受け流そうとするが、手応えがない。

「実体がないのか……!」

そのとき、ヒカルが叫んだ。

「レオン! 石碑の真ん中に金色の線がある!」

「そこだな!」

レオンは石碑の中央へ向かおうとする。

だが、黒い腕が行く手を塞いだ。

「レオン!」

イグニスが力任せに腕を引きちぎる。

「今だ!」

レオンは地面を蹴り、石碑の前へ飛び込んだ。

金色のくぼみに手をかざす。

すると、手の甲の紋章が光った。

キィィィン!

黒い腕が一斉に震える。

石碑に文字が浮かび上がった。

『黄金の守護者は、光を守るために生まれた』

続いて、別の文字が現れる。

『だが、守護者の力を奪う者は、かつて光を失った者』

「光を失った者……?」

レオンが読み上げた瞬間、石碑の上に黒い人影が現れた。

全身を黒い布で覆った人物。あの黒いローブの人物だった。

『ようやくここまで来たか』

「お前の目的は何だ!」

イグニスが吠える。

『黄金の守護者を渡せ。そうすれば、お前たちの呪いも、記憶も、すべて解放してやろう』

「誰がお前なんか信用するか!」

レオンが言い返す。

黒い人物は、ゆっくりと首を傾けた。

『ならば、次の満月に思い知るがいい』

その瞬間、石碑が黒く染まり始めた。

「危ない!」

ヒカルが叫ぶ。

「させるか!」

レオンは手をかざし、紋章の光を放った。

黒い光と金色の光がぶつかり合う。

ドォォォン!

強烈な衝撃で、三人は後ろへ吹き飛ばされた。

黒い人物の姿は消えていた。

しかし、石碑には新たな文字が残されていた。

『守護者の真の名が呼ばれるとき、封印は完成する』

「真の名……」

レオンは手の黒い染みを見つめた。

そのころ、森の入口では。

「プリンちゃん、寒くないか?」

「大丈夫!」

「お腹はすいていないか?」

「さっき食べたよ」

「そうか! では、もう一つ肉まんを……」

「じいちゃん、食べさせすぎ!」

ゴウエンはプリンを抱きしめ、森を見つめる。

「……何があっても、お前はわしが守るからな」

プリンは小さくうなずいた。

そのとき、プリンの角に黒い紋様が浮かび上がった。

そして、森の奥から声が響いた。

『見つけたぞ……黄金の守護者』

プリンの瞳が、一瞬だけ金色から漆黒へと変わった。

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