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第13話 では、後続組にもジョブを得てもらいましょうかね。俺も込みらしいです。

前回のあらすじ:今後のことを話し合った。(実行するとは言ってない。)

 あれから月日が経って俺は7歳になった、、、。


 孤児院のメンバーは俺を含めて7人(マーブル、ジェミニ、ライムはノーカン)。日々の良質な食事と適度な運動(世間一般ではこれを過酷な鍛錬と呼ぶ。決して適度な運動とは言わない)により順調に体格も良くなってきている。・・・一人の例外を除いて、、、。


 一人の例外とは? ・・・そう、俺である。栄養失調というデバフこそ無くなってはいるものの、肝心の縦方向への成長は非常にゆるやかなものである。


 俺以外の7人については順調に背が伸びており、特にワンタやロビン、ミレーヌに関しては平均以上の成長をしているようだ。


 一応、種族の関係でプーカについては大人でも150cm程度にしか成長しないらしく、7人の中では一番伸びていないが、そのプーカよりも伸びていない俺って、、、。


 また、食事に関しての話だが、時折カタリナが朝食や夕食後にひそかにいなくなっていたが、マーブル達が特に反応していなかったので放っておいたけど、ふと気になったときがあったので、その時に聞いた話では、元いたギルドのメンバーにひそかに差し入れをしていたようだ。


 カタリナも人目を忍んでの行動は孤児院のメンバーと思う存分交流はできないだろうし、何より何かあっては面倒だと思ったので別にこちらに被害がでるような行動ではなかったので、それ以降は堂々と差し入れできるようにシスター2人にも事情を話して許可を得て、元ギルドのメンバーにも食事を提供することにした。


 元ギルドのメンバーのリーダーが孤児院を訪れ御礼を言いに来たが、何もせずにこういう待遇は申し訳ないと言ってきたので、ちょうど良いので、ここドボルザークの街や周辺のことを教えてもらうことで手を打った。いわゆる諜報というものである。


 まぁ、ぶっちゃけると別に諜報してもらわなくても俺にはマーブル、ジェミニ、ライムという可愛いモフプヨの仲間達からさらに詳しい内容を知ることができるが、本来は諜報というものは非常に重要なものであるので、その大切な任務をお願いすることにより心置きなく食事の提供を受けられるようにした。


 ・・・そう思っていたけど、彼らのもたらす情報を甘く見ていた、、、。彼らは元は暗殺ギルドとは呼ばれていたが、本業は情報収集を主としたギルド員達。ドボルザークの住民や気質などに詳しい詳しい。彼らからの情報によりリアルタイムで人の動きを知ることができるようになった。


 彼ら自身も栄養満点の食事を摂れるようになったことにより、以前よりもしっかり動けるようになっているらしい。・・・でも、無理はしないようにね。カタリナも悲しむからね。


 普通に考えてみればこういった部分は流石に可愛いモフプヨ達であってもここまで詳しくは探れない。


 そりゃそうだ。モフプヨ達は魔物であり、人の営みなんて知ったこっちゃない。一方ギルド員達は人の営みに触れまくっており、その差はきわめて大きいのだ。俺はといえば、何度も転生を繰り返しており、人の営みには触れまくっているとはいえ度重なる悪意に晒されているため、どちらかといえば魔物よりの考えかもしれないし、そうでないかもしれない。


 そんなこんなで、とある朝食の時間である。食事を終えてくつろいでいるみんなの前に立って宣言する。


「というわけで、今日は4人の目覚めの儀を行いたいと思います!!」


 俺が右腕を挙げると、いつも通り、マーブル、ジェミニ、ライムの3体はそれに応えてそれぞれ右前足、触手っぽいものを出して上に挙げる。いつもと異なるのは、先発組の4人とシスター2人もマーブル達に合わせて右腕を挙げたのだ。


 それとは反対にポカーンとしているのは後発組の4人だった。その後、個人差があったが全員我に返ると4人の中ではリーダー的な存在であるロビンが戸惑いながら聞いてきた。


「い、今、目覚めの儀って言ったよね?」


「うん、言いまちたよ。落ち着いたようなので、もう一度言いましゅと、4人にはこれから目覚めの儀を行いましゅ。」


「ちょっと待って、アイスちゃんも目覚めの儀受けてもらうから。」


「ん? ボクも受けるんでしゅか?」


「そうよ。7歳になったんだからね。」


 あ、そうか。俺、まだ受けてないんだった。・・・とはいえ魔力無しだから、今回もどうせポーターという職で決まりでしょう。まぁ、不満はないから問題ないけどね。


 職はともかくとして、少し気になるのが使用する武器関係なんだよね。転生する度に使用武器のスキルが変わるから今回はどうなることやら。


「いや、ボク達って受けられるんですか!? 教会の信者じゃないんだけど、、、。」


 なるほど、驚いているのはそこか。まぁ、世間一般では教会に所属していないと受けられないんだっけ。恐るべきは教会の伝播力。そこに痺れない、あこがれない。


「大丈夫よ。現にプーカちゃん、ミィコちゃん、ワンタちゃんも目覚めの儀は受けてるから。ちなみに3人はもちろん教会に所属してないわよ。うちの孤児ではあるけれど。」


「「「えっ!?」」」


 あれ、4人は先発組の3人が目覚めの儀を受けたことを知らないのね。そりゃそうか、3人とも獣人だからね。驚く4人に追い打ちをかけるようにシスター達は話をつづける。


「あと、これはできるだけ内緒にしてほしいんだけど、ここって別にレッドパインの教会じゃないんだよね。私もアリスも今は食の神であるアマデウス神様と、海の神トリトン神様を信奉しているのよね。」


「「「ええーーーーっ!!」」」


「あ、4人は別に私達に合わせる必要はないから。エルフの2人だったら基本は精霊様を信仰しているよね? それで問題ないし、ジュエルちゃんやカタリナちゃんは、特に何かを信仰していないのだったらそれでかまわないから。」


 さらに驚きで固まる4人。そりゃそうか。孤児院とはいえ教会所属扱いだから、まさかその神を信仰していないなんて普通思わないわな。しかもシスター達があっけらかんと言うものだからそうなるわな。


 というわけで、礼拝堂へGO!


 最初こそ戸惑っていた4人だが次第に落ち着きを取り戻し、シスター2人の指示に従って行動する。


「じゃあ、最初はジュエルちゃんね。」


「この像の前でしゃがんで祈りを捧げて。」


「わかったです。」


 ジュエルが祈りを捧げる姿勢を取り、シスターアリサとアリスの2人がジュエルの頭に触れると魔法陣が現れる。


「私達に道をお示し下さった、アマデウス神、ならびにトリトン神。」


「お2柱にお願い奉ります。無事に齢8となりましたジュエルに職と技能をお授けください。」


 シスター2人の言葉が終わると魔法陣が光り、その光がジュエルを包み込む。


 光が治まりシスター2人の手がジュエルの頭から離れた。


「ジュエルちゃん、これで目覚めの儀は終わりよ。お疲れ様。」


「ちゃんと職と技能は得られたかしら?」


「はい! お優しそうなおじいさん達がワタシに伝えてくれたです!!」


「そう、よかったわね。」


「はい! ありがとうございますです!!」


 ジュエルがみんなの元に戻ると周りのみんなも嬉しそうに「おめでとう!」「よかったね!」など祝福の言葉を伝え、ジュエルも「ありがとうです!」と御礼の言葉を伝える。


 うんうん、良い光景だ。背後でその尊い光景を見ながら頷く俺。それを見て「アイスちゃん本当に最年少なの?」と呆れた感じで俺を見るシスター2人。


 ジュエルの後はロビン、ミレーヌ、カタリナの順に目覚めの儀を行っていく。儀が終わりみんなの元へ戻り以下略、、、。で、残るは俺だけとなった。


「最後はアイスちゃんね。さて、どうなるか楽しみね。」


「そうね、何が起こってもおかしくはないけど、心の準備はしておかないとね。」


 シスター2人の言葉に他の7人も頷いている。・・・解せぬ、、、。


「では、アイスちゃん、神像の前に。」


 シスターアリサの呼びかけ通りに神像の前に跪き祈りの体勢を取る。いくら馴染みのある2柱とはいえ、それとこれとは別問題である。ってか今更感が半端ないけど、あの神像って誰がモデルになっているのだろうかちょっと気になった。


「私達に道をお示し下さった、アマデウス神、ならびにトリトン神。」


「お2柱にお願い奉ります。無事に齢7となりましたアイスに職と技能をお授けください。」


 2人の手が俺の後頭部に置かれ魔法陣が現れると、目覚めの儀の詞が2人の口から紡がれ魔法陣から光が現れる。儀式なので目をつむっているが、それでも光っているのはわかる。


「えっ!? 何か魔法陣の形が変わっていくんだけど、、、。」


「流石はアイスちゃん、といったところね、、、。」


 2人が何か言っているけど、俺の方こそ何これ? なんだけど。目をつむっているから実際には何が起こっているかはわからないけど、、、。そんなことを思いつつも何かフェードアウトしているのはわかった。


 ・・・精神的にも落ち着いたので目を開けると、先程目の前にあった神像はないどころか、いつも見慣れている礼拝堂でもなかった。そこは真っ白な大理石のようなもので構成されている一本道の廊下だった。


 何でか知らないけど、マーブル、ジェミニ、ライムの3体が付いてきてと言っているような感じで俺を先導する。こちらをチラチラと見ながら前へ進んでいるのだが、その姿は控え目に言ってもカワイイ以外の言葉が思い浮かばない。7歳児ではあるが年相応に成長できていない俺の歩幅に合わせてくれているのが猶良し。


 先導されるまま廊下を進んでいくとその先には12畳くらいの部屋だった。


 その部屋は壁周りは先程の白い大理石っぽい材質の部屋だが、ござのような敷物が敷かれており、その上にはコタツが置かれ、そのコタツに2人の爺さんが何かを食べながら談笑していたが、マーブル達がその2人の爺さんのところに向かうと、その2人の爺さんはこちらを見て嬉しいやら申し訳ないやらの表情を俺に向けながら話しかけてきた。


「おお、アイスよ! 久しぶりであるのぅ!!」


「だな。よく来た!! まずはコタツに入ってくれや!!」


 言われたので2人の爺さんの向かい側に座りコタツに入った。俺がコタツに入ると、マーブルは俺の左肩に、ジェミニは俺の右肩に、ライムは俺の頭の上にそれぞれ乗ってきた。左右のモフモフと頭上の良い感じでひんやりプルプルな感触はこれ以上無い至福である。


「うーん、アイスよ、その表情から察すると、ワシらが誰であるのか忘れておる感じじゃのぅ、、、。」


「だな、寂しいやら悔しいやら。まぁ、俺らと顔を合わせることなくとてつもない年月経ってるからしょうがないっちゃ、しょうがないんだけどな。」


「とはいえ、ワシらを忘れてしまっておるのも正直どうかと思うぞ。・・・大体だな、、、」


 ・・・何でか知らないけど、2人の爺さんから説教混じりにグダグダとウザ絡みされているうちに段々と2人が誰なのかを思い出してきた。2人、いや2柱にそれぞれアマデウス神、トリトン神と呼ぶと逆に怒られてしまった。昔からの呼び方があるじゃろうと。うわぁ、めんどくせぇ、、、。


「アマさんに陛下、こちらに呼んだのは目覚めの儀の他に理由があるんですか?」


「いや、そんなものはない。ただ、久しぶりにアイスと話がしたかっただけだ。マーブル達とはちょくちょく会って話はしておったからな。」


「いや、トリトンよ。今回はあまり時間がないぞい。ただでさえさっきの説教でかなり時間を費やしてしまったしのぅ、、、。」


「チッ、仕方ねぇか。じゃあさっさと始めるか。」


「アイスに職を授けるのってワシなんじゃがのぅ、、、。」


 そう言うと、アマさんは俺に向かい手を広げると、やわらかい光が俺を包んだ。


・・・ちなみにこれ、コタツに入っている状態でやっているからね。厳かさなんて微塵もないからね。


「よし、これでアイスに職とスキルがついたぞい。早速確認してみるとよい。」


 ・・・いや、魔力ゼロだから職なんて今まで通りポーターとかなんでしょうに、とか思いつつも自分のステータスを確認してみる。


         ======================



<アイス> 職業   : 盾兵


      スキル  : 盾術 調理


      特殊スキル: 水術 武術系身体操作 テイム 3/5


      その他  : アマデウス神の恩寵(神級鑑定 ストレイジ)


             トリトン神の恩寵(神級偽装 身体精神完全耐性)


             テイム ・・・ マーブル、ジェミニ、ライム



         ======================


 何、だと? ポーターじゃない、だ、と?


「ホッホッ、驚いたようじゃのぅ。そうじゃ、今回は別の職業じゃ。しかも、今回はランクアップもするから楽しみに待つと良いぞ。」


「よかったな、アイス。目覚めの儀で見せられる職やスキルはこんな感じだが、細かい内容は鑑定で確認できるから後で確認しておいてくれ。」


「では、また会おうぞ。」


「積もる話はその時にしようぜ。」


 まさかポーター以外の職に就くとは夢にも思っていなかったので、驚いている間に2柱からこう言われながら再びフェードアウトしていった、、、。


久しぶりの更新となりました。

ネタはあるのですが、こうして文にして書き出そうとしても気力が、、、。

のんびりお待ち頂けると助かります。


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