第6話 MY STRAIGHT-A SISTER AND MY UNDERACHIEVING BEST FRIEND
2018年4月9日。入隊式の日。
私は嬉しい喜びを噛み締めたため、入隊式の2時間前に尼花駅のペデストリアンデッキにいて、これから朝定食を食べるために駅前にある梅屋を訪れていた。
私にとってはこれが日本異能軍で生きているための勝負飯だと思っている。
私は前世の頃からよく、牛丼チェーン店の朝定食にはお世話になっているので、いつものように「ソーセージエッグ定食」を注文していると、ある2人の小学1年生が店に入っていった。
「納得できない」
「まだ言っているの・・・?」
私と同じぐらいの歳である真新しい隊服を身に包んだ一組の男女が何やら言い争っていた。
同じ新入生、でもその隊服は微妙だが明確に異なっていた。
それも男女の違いではない。
彼女の胸には『㊇』という第八部隊の紋章があった。これは私の胸にもついているが、一方で彼のブレザーには、それが無かった。
「なんで、烈火がBグループなんや!実技の成績はトップクラスだったはずやん!本来ならば私やなくて、烈火がこの世代の代表やねん!」
彼女のかわいい声と関西弁というギャップが出ていたが店内に響いたが、そもそもその情報は一体どこから手に入れたの・・・?というより私はトップの成績ではなかったのか・・・
私はいろいろ考えながらも、いま起きている出来事を整理していた。
「大丈夫や、空音。俺の能力は滞在能力は高けぇけど、まだまだ出力が低いからと言われて、Bグループに組み込まれただけやから、またAグループに配属される日は近いと思うわ。」
激しい口調で食って掛かる彼女を、彼が何とか宥めようとしている構図であった。
彼は7歳とは思えないほどに精神的に落ち着いている。
そして彼女と彼がそれぞれ名前で呼んでいることを察するに同じ地域で昔からの顔なじみだろう。
そして、彼女の方は私もびっくりするような小1とは思えないほどの人の目を惹かずにはおけない、十人が十人、百人が百人認めるに違いない可憐な美少女だった。
一方で彼の方は性格の方はいいものの、とっても美少年とは言い難い平凡な容姿をしていた。
「そんな覇気の無いことを言うてどないするん!能力戦でも体術戦でも私が烈火に買ったことは」
烈火という人の弱気な発言を空音という人が厳しく叱咤する、しかし
「空音!」
その声が響いて店内の人々の目線は一斉に二人に注目されていた。
「・・・お待たせいたしました。ソーセージエッグ定食です」
丁度その時に私のソーセージエッグ定食が運ばれたため、私は食べながら、二人の話を聞いた。
「分かっていることやろ?それは口にしても仕方のないことなんや」
「ごめん・・・烈火・・・」
「空音・・・」
項垂れた頭にポンと手を置き、艶やかな癖の無い長い黒髪をゆっくり撫でながら、さて、どう機嫌をとろうか、と、幼馴染であろう少年は少しばかり情けないことを考えていた。
「空音の気持ちは俺にとっても嬉しいんや。俺の代わりにお前が自分のように怒ってくれるから、俺はいつも救われているんや・・・やけど」
「やけど・・・?」
少年は少し間を置いて話していた。
「お前が答辞を辞退をしても、俺が代わりに選ばれることは絶対に無いんや。この土壇場で辞退したりすれば、お前の兄貴がガッカリすることは分かっているやろ?空音、お前は賢い娘やから」
「それは・・・」
「それにな、空音。俺は楽しみにしているんや。お前は俺の自慢の幼馴染や。お前の兄貴も嬉しく思っているやろ」
そんな話を聞いていると、私はソーセージエッグ定食を食べ終えてしまった。
今は朝時間帯なので、すぐ店から出ないといけない。
私はすぐさま食費をレジで払って、店を後にした。
まだ、入隊式まで一時間半はある。
(さて・・・私はこれからどうすればいいのだろうか?)
私は残りの時間をどう過ごすのかで途方に暮れていた。
To be continued.




