13. 中学1年 2月 ネタ
リビングからテレビのスポーツニュースが聞こえた。
わたしの部屋とリビングはくっついているので、ドアはあるが、けっこうテレビの音が聞こえる。
アメリカのNFLのスーパーボウルの話題だった。
NFLはナショナルフットボールリーグのこと。“アメリカンフットボール”といえばわかりやすいかな。
NFLも日本のプロ野球と同じように2リーグあって、それぞれのチャンピオンが全米、いや世界一を目指して戦う。それをスーパーボウルという。
いつも2月の第1日曜日だ。この日までの1週間はスーパーボウルウィークと呼ばれ、アメリカ全土でお祭り騒ぎ。
ただの優勝決定戦じゃない。
スタジアムはもちろんだが、知り合いや仲間が皆で集まって、自宅でテレビ観戦しながらパーティーの如く騒ぐ。
そしてハーフタイムショーも毎年話題になる。有名なアーティストがライブさながらの演出で盛り上げる。
わたしはそんなに詳しくはないんだけど、母が解説者。
『今、A(チーム名)が何ヤード進んだ』
とか
『Nがインターセプトしたけど、ホールディング(反則)があったかも』
『ホールディングっていうのはね〜』
とか説明付き。
母は若い頃から好きで、主に日本の社会人や大学の試合を見てたそうだ。
サッカーやラグビーもよく見てる。父はまったく興味ない。プロ野球くらい?
オリンピックやWBC、サッカーW杯なんかになると、日本選手のことをわかったように話す。どうせSNSの受け売りなんだろうけど。
『あれじゃ、ダメだよ』
『監督がよくない』
とかね。
何様?
2月の第1日曜日は日本じゃ月曜日。
以前は朝の8時くらいからBSで中継してた。今はどこかのサブスクかな。
小3の時、風邪で休んでたら、母が見始めて、なんだかわからないけど、一緒に見てた。
スタジアムに人がいっぱいで、賑やかというより大騒ぎしているのは画面越しにも伝わって来て、面白いことが起こるのかなとドキドキした。
試合までが長くて、セレモニーっていうやつ? 現地のセレモニーゲストのかつての名プレーヤーらしき人達も興奮気味にインタビューに答え、スタジアムがうるさいからなんだけど、みんな大声で怒鳴りあってるみたいで、でもすごく楽しそう。
とにかくみんな笑顔なのがいい。テレビの同時通訳や実況アナウンサーや解説者の話が重なるのも、それはそれで臨場感たっぷりなんだ。
あのワクワクドキドキをうまく書けるかなぁ。まずは、明日、中継を見よう。
母は毎年見てたのかな。わたしが学校行ったあとだったからな。
それにしても、呪文唱えて、スーパーボウルの話題なんて、やっぱり魔法使い?
魔法使いだったら、あれこれ考えなくていいじゃん。誰がなんか言おうと、関係ない。あっち側のヤツらのことなんて気にしてどうすんの!
好きにやっちゃお!




