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ラチサ  作者: 藤ノスエ
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11. 中学1年 1月 休むとは不登校

 画集のことは別にどうってことなくて、母も古い物だからいいよと言っていた。男子に貸すって言ってたから、雑に扱うんだろうなと思ってたとも言った。


 ところが、父母と学年主任の白石先生との面談でその話が出て謝られたとか。

 白石先生は大塚先生から、今回の面談にあたり打ち合わせした時、聞いたらしい。

 母が、気にしてませんので、みたいなこと言ったら

『貸し借りで、何かあったら、それこそ弁償問題になっても仕方がありません。自分のものだったとしても、そのようなものを使わずともできる方法、例えば、図書室でのみ調べるとか、そのような指導があって然るべきです。今回のことは委員会の顧問にも、しかと注意して、職員にも共有したいと思います』

と言った。

 そうしたら父が母に

『いいですよってわけにはいかないんだよ。まかり間違えば、犯罪になっちゃうんだから、小さいことでもしっかりとわからせなくちゃダメなんだって、会社にもいるよ、そういうの』

と言い、白石先生も

『本当にそうです。子育てみたいなものです』

と苦笑した。

 部下を持つもの同士ってことですか…

 放送委員会の顧問て、例の”暴言“コメントの先生だ。

 あぁ、なんか嫌だなぁ。


 それと、白石先生は面談の始めに、わたしが登校しぶりになったことに対し、学校の力不足で申し訳ありません、と頭を下げられたとか。

それに対して、父が、こちらこそ、ご心配をおかけして申し訳ありませんと言ったんだって。

 でも、その後、家に帰ってから、学校も

『悪いと思ってんだな』

と言ってた。

 俺らのせいじゃないよとか思ってるのかな…

 まさか娘が魔法使いだとは思ってないだろうしね。


 白石先生は母に、わたしがいじめらる、嫌がってる生徒がわかるか聞き、差し支えなかったら教えて欲しいと言った。

 わたしが話してたから、名前は知っていたが、躊躇してたら、わたしにことわりなく答えられないでしょうからと言い、逆に仲良しの友達を聞いた。母は美術部の仲間、小学校からの仲良しの子の名前を数人伝えた。三保ちゃんや羽ちゃんだよね。


 わたしも大塚先生に聞かれ、秋田さん達のグループが苦手で何もしてないのに、からかいのタネを見つけて、わざわざ騒ぎたてると言った。大塚先生は大きくうなずく。

 なんとなくわかっているんだろうな…もしかして、他の人でも相談してくる人がいるのかも。それか、だいたいどの学年どの時代も、そういうことってあるんだろうな。


 最後に父母と白石先生のいる部屋に行って、今後の事を話した。

 主治医の言う通り、しばらく休んで様子を見ましょうということになってホッとした。

 母が大学病院に行く話をしたら、大塚先生は

「生徒たちには、体調が悪くてしばらくお休みすると言っておきます」

と言った。

 心の中で、グッとガッツポーズ。

 これで休める。心置きなく。


 もう登校しぶりじゃない不登校。

 そしたら、別のクラスに女子でもう1人いた。

 後藤貴子ちゃんは同じ小学校で、5年生で同じクラスだった子。どっちかっていうと、あっち側の子だと思う。関わったことはほとんどなく、あまりよくわからない。

 大塚先生が言うには、貴子ちゃんは、夏休み明けから、不登校だが行事には出てくるらしい。体育祭や合唱祭は見学に来ていたとか。

 2月に一泊の体験学習があるが、初日の夕方に行われるクイズ大会などのレクリエーションに参加する予定。

 それを聞いた時、不登校なら徹底的に不登校すればいいのに! と思った。だって、なにかって言うと、後藤さんも来るからどう? とか聞かれていい迷惑だ。親しくないしね。


 大学病院に行って、結局、病気じゃなかった。ガッカリしたような、ホッとしたような…

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