現実は甘くなかったり、甘かったり
「さっきの膝枕ありがとうございました。」
「えっ、いえいえ、それが命令でしたので。」
お礼をしたら、驚かれてしまった。この世界でも奴隷の扱いはひどいようだ。しかし、転生するものたちは、奴隷にたいして優しく接することで好感度を上げて攻略してきた(ただしイケメンに限る)。しかも、相手は良く見るとケモミミ美少女、ここはその流れで攻略する。そう考えケモミミ美少女と話してみる。
数時間後
結果は、ダメでした。おかしい、普通の異世界であれば、簡単に落とせたはずなのに。この世界は俺に優しくない。今の俺なら、ちょっと優しくされただけで攻略されてしまう。この世界でもイケメンがモテるのかよ。なんて世界は残酷なんだ。まぁ、わかったこともあったけど。
わかったこと
・ケモミミ美少女の名前はアリス
・奴隷落ちしたのは、戦闘能力が低いため
・性格は穏やか
・そして雰囲気が───これは止めておこう
これくらいわかった。逆に言えばこれくらいしか分からなかった。しかし、俺は絶対にアリスを買って見せる。一度決めたことはやり遂げるのが、癖なのだ(ただ惚れてほしいだけです)。
「グロンさん、アリスの値段はどれくらいですか?」
「ビャクヤ殿、敬語はいいですよ。アリスの値段は戦闘能力は低いですが、美人なので、オマケをしても金貨20枚位になるでしょう。」
金貨20枚がどの位の凄さか分からないが今の俺では、集めるのが、難しいと思う。
「お言葉に甘えて敬語はやめるよ。金貨20枚いつ集められるかわらないけど、アリスの予約は取れない?」
「本当はそう言うことをしないのですが、命の恩人の頼みならそうします。買うときは、グロン商会までお越しください。」
「ありがとう。」
そんなことを話しているうちにエリスタの防壁が見えてきた。
少し異世界を舐めていたのかもしれない。防衛都市の防壁は万里の長城を思い出してほしい。万里の長城の高さの二、三倍、それが都市の周りを囲んでいるのだ。
馬車などが並んでいるところに並び順番を待つ。俺たちの乗っている馬車の順番がきた。
「グロン商会のものだ。」
「これはこれはグロン様。あれ、雇った冒険者たちはどうしましたか?」
「盗賊に襲われ皆殺られてしまったよ。」
「えっ、お怪我はありませんかが」
「大丈夫だよ。とうりすがりの旅人が助けてくれたよ。」
「その旅人殿は誰なのでしょうか?」
「ビャクヤ殿だよ。」
「そのビャクヤ殿と言うのは?」
「そこのローブを被った人だよ。」
「何やら訳アリの人ですな。」
「見た目は怪しいが悪い人ではないよ。」
「グロン様が言うのならば、大丈夫ですね。それで盗賊というのはどうしましたか?」
「後ろの荷台に拘束して捕まえて来たよ。」
「本当ですか?確認させてもらいますね。」
そう言って門番は後ろの荷台を確認すると急いでグロンさんに話しかけている。その声は小さく全く聞こえない。まだかな~と思っているといきなり声をかけられた。
「旅人殿、少し状況を説明させてもらってもいいですか?」
「えっ、はい。」
門番が言ってきたので、反射的に答えてしまう。
「ビャクヤ殿、悪い意味ではないので安心して下さい。私たちは先に行きますので、何かお困りでしたらグロン商会に来て下さい。」
グロンさんに言われて、安心する。
「こちらについて来て下さい。」
そう言って防壁の中にある部屋に案内される。
数時間後
門番が言ったのはこう言うことだった。
・どうやって盗賊を倒したか?
・盗賊の報酬は後日冒険者ギルドで渡す。
・何故ローブを被っているのか?
・その歳で一人で盗賊を倒すのはかなり優秀なので、ぜひ冒険者になってほしい。
・国に管理されると戦力が増えてしまうので、冒険者になって中立のたち位置になった方が面倒なことは起きない。
・門番は国の派遣ではなく依頼なので門番の冒険者であること。
・もう辺りが暗いので泊まる場所を案内する。
冒険者になるつもりだったから、冒険者を推されても嫌な気分にはならなかったが、そんなに冒険者になって欲しいのだろうか?そんなことを疑問に思いつつ、案内された宿に行く。『安らぎの宿』泊まる場所はここだった。ここは、ご飯がうまくベッドの品質が良い。しかし、余り多くの人には知られていない。宿さない代はおごりだったので、お金の心配はない
宿のご飯は美味しかった。しかし、日本のベッドに慣れている俺はこの宿のベッドに少し残念さが残る。だが、他はここよりひどいらしいから我慢をする。明日は報酬を受け取りに行くのと、冒険者になるために、ギルドに行く。そう決心した後は疲れていたのか、早く眠りにつけた。




