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癒しの力で人生謳歌します!  作者: ぴよコロ


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75/90

75: スタンピード

「旦那様、奥様、大変でございます!」

執事の声で飛び起きる。


「何がどうした?」

「陛下直々の招集でございます。こちらを!」

手紙によれば北から王都に向けて魔物の大群が向かって居るとか。


「スタンピードか……」

「なぁにそれ?」


「ダンジョンから溢れた魔物が沢山やって来る事だよ。」

「それは……大変だね!」

私達は、前に買った魔物討伐用の服に着替える。


「とりあえず食事はして行くぞ!何時食べられるかわからないからな!」


こんな時でもロックは冷静で頼りになる。

馬車の中でポーションを作っていく。


魔法だけじゃ不安だからね。

今度納入するはずだった3500個の瓶を全て使う。


城に着いて、騎士団の元へ。

アイテムボックスからポーションを取り出し渡す。


「かすみ様が来てくださったぞ!」

どうやら士気もあがったみたい。


直ぐに陛下の元へ。

「2人共よくぞ来てくれた!かすみ、よろしく頼んだ!」


「はい!精一杯頑張ります!」

「ロックはかすみを守っておくれ。」


「はい、陛下。」

ロックがコクンと頷く。


2人一緒なら何も怖くない!

地震?違う、地鳴りだ!

もう、すぐ側まできているんだね。


「かすみ、行くぞ。離れるなよ?」

「わかった!」


私達は北門に向かった。

そこにはエラさんの姿があった。

王都で治癒院してるから駆り出されたのかな?


「かすみさん、中の事は任せて下さい!」

「エラさん、頼んだよ!」


砂埃が立ち魔物が沢山見えてきた。

魔法の届く距離があるので最前線に行かなければならない。


少し足がすくんてしまう。

ロックがすかさず手を握ってくれる。

心強い……


騎士団が既に戦っている。

グレイウルフしか見た事ないから様々な魔物に気圧されてしまう。


「かすみ!2時の方向にハイヒールだ!」

ロックの言葉で我に返った。


「ハイヒール!」「エリアハイヒール!」

しっかりしなくちゃ!


まだまだ魔物は押し寄せてくる。

ヒールが必要ない時は、浄化で参戦する。


浄化は1度に3体程消滅させた。

「かすみ、前に出すぎだ!」

ロックが私の横にいた魔物を切り付ける。


「ごめんなさい!」

前の方で叫び声がする。


「エクストラヒール!」

戦いは何時間か分からないほど長く感じる。


「かすみ魔力は大丈夫か?」

「うん!まだ行ける!」

何百回ヒールをかけたのかもう分からない。


「エクストラヒール!」

魔物の群れの向こうに切れ間が見える!


「あと少し、皆んな頑張って!」

「おおー!」

「こっちには聖女様がついてるんだ!」


よし、士気もまた上がった!

あと一押し!


「エリアハイヒール!」

「エクストラヒール!」

最後の1体!凄く大きい!

「浄化!」「浄化!」


「終わった……の?」

「終わったな!」

騎士団から、わあー!と歓声が上がる。


私は緊張の糸が切れて座り込んでしまった。

ロックが優しく抱き上げる。


「おつかれさん!」

「お疲れ様!」


騎士団も、北門も全て無事。

良かった……。


周りは既に夕闇に包まれていた。

応接室でお茶を飲んでいると、陛下がやって来た。


「この度は本当にご苦労だった!かすみが居なければ王都はどうなっていたか、感謝する!」

陛下が頭を下げる。


「頭をお上げ下さい陛下!当然のことをしたまでです!」

陛下が頭を下げるなんて、びっくりだよ。

それほどスタンピードって厄介なんだね。


私達は、騎士団の兵舎に立ち寄り怪我人が居ないか再確認した。


「皆さんお疲れ様!もう怪我人は居ませんか?」

「お陰様で皆んなピンピンしてますよ!」

ゲルドさんたら笑


ゲルドさんと話していると隊員達が群がってくる。

感謝の言葉を沢山浴びながら馬車まで見送られた。


「お風呂はいりたぁい!」

「本当だな!」

「エッチは休業ですっ笑」

「ちぇっ笑」

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