66: 騎士団へ
「ちゅっ……ちゅ……お寝坊さん起きて?」
「俺のアレは何時でも起きてるぜ?」
2人でクスクス笑い合う。
「今日は王都の騎士団に行ってくるね!」
「騎士団になんの用があるんだ?」
「昨日つい軽々しく約束しちゃって……」
「浮気すんなよ?笑」
「当たり前でしょ♡」
私も手ぶらは何だし、マドレーヌを沢山作る。
今頃ハンナさんもサンドイッチ作りかな?
ロックがうるさいので、今日は首元までレースのある紫色のドレスを選んだ。
ロックがうんうんと頷く。
全くもぅ笑
でもちょっと嬉しかったりして。
「行ってくるね!ちゅっ♡」
ロックが駄々っ子みたいにしている。
馬車で王家まで行くと、ハンナさんは既に着いていた。
「お待たせしました、ハンナさん」
「今日はありがとうございますね!」
「では行きましょか!」
門番に名前を伝えるとすんなり入れて貰えた。
「かすみさんって何者なんですか?」
ハンナさんが驚いたように聞いてくる。
「ちょっと縁があってね!」
適当に誤魔化しておこ。
中庭を抜けて騎士団の兵舎へ向かう。
「こんにちは!」
声を掛けると若い騎士が顔を出す。
「失礼ですが、どちら様でしょう?」
「治癒院のかすみ.レイノルズです。騎士団長はいらっしゃいますか?」
「失礼しました!いつもお世話になっております!少々お待ち下さい!」
そう言って走って行った。
暫くすると、騎士団長が現れる。
「かすみ様、今日はどの様なご要件で?」
「こちらはハンナさん、一緒に差し入れに来ました!」
「初めまして、ハンナ.キャッセルと申します。以後お見知り置き下さいませ。サンドイッチをお持ちしました!お口に合うといいのですが……」
「私からはマドレーヌです、おやつにどうぞ!」
「ゲルドです。ありがとうございます、騎士達も喜ぶ事でしょう!」
「少し見学して行ってもいいですか?」
「勿論です、かすみ様」
「良かったね、ハンナさん!」
「はい!」
ゲルドさんとハンナさんを2人にして私は兵舎を見に行った。
「皆さんお邪魔します!」
「いつもポーションをありがとうございます!」
「体調の悪い方は居ませんか?」
「皆んな元気ですよ!」
「良かった!」
私の出番は無さそう。
いい事だね。
お昼休憩が終わり皆んな訓練を始めると言うので、邪魔にならないように端の木陰に座った。
ハンナさん達はまだ話している。
上手くいくといいな!
騎士団の訓練は本番さながらで迫力がある。
剣も真剣を使っているみたい。
様子を見ながらエリアヒールをかけて行く。
ふと見ると、ゲルドさんが居ない。
ハンナさんは1人たたずんでいる。
「ゲルドさんは?」
「仕事があるからって行ってしまったの……」
「1日目なんだから気長にいきましょ?」
「そうね……また連れてきて貰えますか?」
「勿論!今日は帰りましょっか?」
「ゲルドさんと話せて良かったです。かすみさん、ありがとうございます。」
「どういたしまして!ではまたね!」
「ごきげんよう!」
流石に毎日はウザイけどたまにならいいかな!
私は馬車に乗ってロックが待つ家に帰った。




