61: イザベラの企み
「私の言った通りだったろう?ここの領主は情にもろくて有名なんだ。それに押しにも弱いときている。」
「頭がいいわ!パパ。わたしに任せて?メイドとして入り込んで絶対ロックを奪ってみせるから!」
「そうなればまた貴族に舞い戻れるわね、あなた!」
「税金も取らずに治療も無料、相当な金が唸ってるに違いない!」
「そうね、パパ!いざとなったら身体を使ってでも奪ってやる!跡継ぎも居ないみたいだし楽勝ね?」
「そう言えば領主の妻が作る薬はなんでも治すらしいわよ?何とか手にいれられないかしら?」
「ヒルデ、お前は治癒院で働くんだ!バレないように薬を取るチャンスがあるかも知れん。」
「とにかく明日からね、パパ」
「おやすみ、可愛いイザベラ。」
わたしはイザベラ。
顔とスタイルには自信があるし。
今までなびかなかった男は居ないの。
甘え上手で嘘泣きも出来る。
男は誰だってずっと一緒にいる奥さんよりピチピチの若い子が好きなの。
家庭だって何度も崩壊させて来たし。
今回のゲームも楽勝ね?
絶対に舞い戻ってみせる。
こんな暮らしヘドがでるし。
明日からが楽しみね…バイバイ奥さん笑
「おはよう!パパ、ママ、行ってきます笑」
「頑張るんだぞ、イザベラ」
「わかってまーす笑」
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「おはようございます!今日からメイド見習として使って頂く事になりました!イザベラと申します、よろしくお願いします!」
「メイド長のサリーです。慣れないでしょうが頑張って!分からない事は何でも聞いてね?」
「はい!ありがとうございます!」
「先ずは簡単な掃除から覚えましょうね!」
「ロック……ちゅっ……ちゅっ……起きて?お寝坊さん」
「後1分寝かして……」
1分で何か変わるの?ロックってば。
着替えて食堂に降りる。
そこにはイザベラの姿があった。
「領主様、奥様、今日からよろしくお願いいたします!」
「おう!頑張ってくれよ?」
「よろしくね!」
メイド長の話ではイザベラは素直で真面目に働いているみたい。
少しホッとした。
ドギツイ親の子供が悪とは限らないもんね?
疑った事をちょっと反省。
イザベラは頼んだ事を一生懸命こなしてくれている。
いい子だなぁ。
そう言えば、母親が料理出来ないから治癒院で補佐したいって言ってたな?
私はメグにお手伝いが来ると伝えた。
まあ、やる事無いから雑用係だね?
お給料は銀貨10枚位かな。
イザベラも見習いだからその位でいいかもね?
ところでオジサンは働かないの?
まあ、食べて行けるなら家庭の事情には口出ししないけどね。
私はピーラーと泡立て器の出来を見に行く事に。
泡立て器は問題なし!
ピーラーで人参の皮を剥いてみる。
うん!完璧!
その足で商人ギルドへ。
ギルド長は、はいはいまたですねとでも言いたげ。
量産を急いでもらう。
手続きを終えロックの元に行くと、イザベラと仲良さげに話している。
もう懐いたのかな?
いい子で本当に良かった!
夕方になりイザベラが帰る。
「何話してたの?もう仲良くなったんだね!」
「あの子はいい子だな!意外と物知りでさ?来てくれて良かったよ!」
「そうだね!」
何か胸がチクンとした。




