43: 新婚旅行
夜用ナプキンのおかげでぐっすり眠れた。
何でもっと早く作らなかったんだろう……
はい!思いつかなかったからです!
ナプキンの売れ行きは凄まじく安価で売っているにも関わらず凄い収入。
皆んな困ってたんだねぇ。
今日から新婚旅行に行く。
行き先は海のあるマゼンタ国、馬車で1日かかる。
お魚料理が楽みで仕方ない。
「ロック!早く起きて!」
「う……ん」
「新婚旅行だよ!早く起きて!」
ロックが飛び起きてアタフタと支度をしていく。
私はもう準備万端!
何てったって楽しみにしてたんだもん!
魚魚魚ー!
ロックの準備が整い、待たせていた馬車に乗る。
「楽しみだね、ロック!」
「楽しみだな!」
馬車に揺られながらロックとお話をする。
家にいる時とはまた違って新鮮。
スラム街にはお金渡してきたし、ポーションも2000個作り置きして来た。
治癒院はエラさんとヨハンが居るし大丈夫だよね?
この国に来てからこんなに遠出するのは初めて。
期待に胸が踊る!
「ロック、マゼンタに着いたら何したい?」
「そうだな、かすみを抱きたいかな?」
「んもぅそればっか!笑」
他愛ない話をしながら、作ってきたサンドイッチを頬張る。
「マゼンタと言ったらお魚だよね!ロックはお魚好き?」
「余り魚食べる事ないからな。好きっちゃ好きだけど、無くても平気って感じだな。」
「お刺身食べたい!」
「お刺身?なんだそれ?」
「お魚を生でお醤油つけて食べるの!」
「生で?お醤油?」
ロックがキョトンとしている。
しまった……ここには醤油もお刺身で食べる習慣も無いんだ。
そういや、スパイスは多いけどソースやマヨネーズなんかも売ってない。
また特許取れるね笑
料理の知識ならある!帰ったら調味料作ろ♡
ロックとの旅は楽しくてあっという間に国境近くまで来た。
お腹がすいてグーグー言ってる。
それを聞いたロックがケラケラと笑う。
「着いたら先ずは夕食だな!笑」
恥ずかしいな、もぅ。
ようやくしてマゼンタに入る。
馬車を降りたらあちこち痛かった。
滞在するのは、ロックのお父様の友人宅。
新婚旅行に宿屋はないよね!
訪問すると暖かく迎えてくれた。
凄く豪華な屋敷……
ロックの実家も凄いけど更に上を行く感じ。
「初めまして、かすみと申します。これから暫くお世話になります。」
主はダンテさんというらしい。
「遠くから大変だったね、ディナーの準備が出来ているよ。ゆっくりしておくれ。」
物静かな口調で品がある。
「ありがとうございます!」
魚料理出るかな?
大きな長いテーブルの端に座る。
話ずらくない?笑
ロックはダンテさんと顔見知りらしく、和気あいあいと話している。
奥様はリタさん、無口でひっきりなしに咳き込んでいる。
子供は少女が2人、姉がベネットで妹がキャサリン。
覚えられるかな?
それにしてもリタさんの咳が気になる。
職業病ってやつかな?
夕食が終わったら診てあげる事にした。
料理はどれも新鮮で美味しい。
魚がムニエルなのが勿体ないけどね?
お腹がすいていたせいもあって何を食べても美味しかった。
食事が終わり、リタさんに話しかける。
「咳は何時からですか?私は治癒士です、良かったら診させていただけませんか?」
「半年程まえからなのよ…医者に見せても治らなくて。」
「大丈夫です、任せてください!」
そう言って魔法をかける。
「エクストラヒール!」
深刻な状態だと困るので最上級魔法を使う。
次の瞬間、ピタリと咳が止まる。
リタさんは驚いた顔で私を見た。
「何をしても治らなかったのに!かすみさん、ありがとうございます!」
何故かロックがドヤ顔をしている……治したの私なんですけど?
「腰の痛みも治せるのかい?」
ダンテさんが神妙な面持ちで尋ねてくる。
「はい!大概の事は治りますよ!」
魔法を初めて目にして驚くよね?
ダンテさんにハイヒールをかける。
「本当に痛くない!痛くないよリタ!」
「良かったわね、あなた!」
これで夜の生活も復活かな?笑
夜も更けてきたのでお先に休ませてもらう。
「おやすみなさい!」
ロックがちょっかい出してきたけど、流石に今日は疲れた。
私はロックの腕にしがみ付いて眠りについた。
おやすみ、ロック。




