31: 冬の始まり
最近寒くて目が覚める事が多くなった。
いよいよ冬だね。
今日からは、エラさんの従兄弟が警備に来てくれる。
女性2人は心細いから本当に良かった。
今日は、ロックはお休みの日。
どうやら従兄弟の品定めをしたいみたい。
可愛いとこあるんだから笑
朝食を食べ終わり、開業の時間がやって来た。
約束通りエラさんは男性を連れている。
「初めまして、えっと……」
「自分は、ヨハンと言います!よろしくっす!」
何やら軽ーい感じの人だけど剣の腕は大丈夫なのかな?
「初めまして、ヨハン君。俺は亭主のロックだ。くれぐれもよろしく頼むぜ?
それともう1つ、嫁に手出ししたら殺すぞ?」
「物騒っすね笑、大丈夫、自分は女に興味無いっす。」
ヨハンがケラケラ笑う。
これって、俗に言うボーイズラブってやつ?
ちょっと興味津々。
暇ができたら、男を虜にする秘技聞いてみよう!
良い相談相手ができたね。
先ずは、ヨハンにポーションを飲ませる、
少し引きずっていた足が元通りになった。
「すごいっすね!もう治らないと諦めてたっすよ!」
「今日からよろしくお願いしますね!」
軽く挨拶を済ませて治癒院を開く。
寒くなってきたせいか風邪の患者さんが多い。
アレクはヨハンが来たお陰で楽しそう。
良かった、毎日1人だったからね。
風邪は初級ポーションで治るけど、肺炎は中級ポーションじゃないと治らない。
見極めが難しい。
聴診器も無いしね…
今日もエラさんがテキパキと患者さんを選り分けてくれる。
頼りになるなぁ!
私は指示通りポーションを与えて行くだけ。
どっちが先生か分からない感じ。
まあ、気を取り直して頑張ろう!
そんな時、王家からの使いが手紙を持ってやって来た。
騎士団長直々に。
陛下からの呼び出しみたい。
何かしでかしたのか気になる。
治癒院はエラさんに任せて王城に向かう。
ロックも付き添ってくれた。
陛下の話によると、冬は活動する冒険者が少なく魔物が溢れることがあるそう。
騎士団に付き添って魔物の間引きに行って欲しいそうだ。
流石に断れないよね?
ロックが、自分も同行して良いならばと口を出す。
心配性だね、優しいロック。
時期は1週間後、2回に分けて行う事に決まった。
冬の魔物は獰猛になりやすいそうでちょっと怖い。
ロックが優しい笑顔で「大丈夫だよ」とささやく。
とにかくポーションを沢山作り置きして置かなくちゃ!
ロックと一緒に装備屋さんに行く。
流石にドレスで行けないからね。
防寒具や装備を一通り買った。
ロックの装備も新調して置いた。
何が起こるかわからないもんね…
新しい装備にはしゃぐロック。
お金持ちなんだから、買えばいいのに変なの??
今の内に新鮮な野菜やお肉を大量に買ってアイテムボックスに収納する。
これで冬越えはなんとかなりそうかな?
治癒院に帰ると、エラさんに陛下の話をして2日間の切り盛りをお願いした。
エラさんは2つ返事で引き受けてくれた。
本当に心強い。
間もなくして、魔物退治の日がやって来た。
朝からドキドキする。
ロックは呑気にしている。
「守ってね、ロック」
「任せとけ!」
早朝から騎士団と合流した。
いざと言う時のために作って置いたポーションを手渡していく。
魔法が遅れたら死人も出るかもしれない。
用心に越したことないよね?
いざ魔物退治に出発する。
森の中に入ってすぐ魔物が現れた。
様子を見ながらヒールをかけて行く。
騎士団はドンドン森の奥深くに。
深くに入って行くほどに魔物は強力になっていく。
しっかりしなくちゃ!
1日目の捜索が終わり帰路に着く。
精神的につかれちゃったけど、怪我人もなく無事に終わって良かった……
明日に向けて早めに休むことに。
ロックがまたいたずらをしてくる……
んもぅ、緊張感なさすぎ!
受け入れちゃう私も私だけどね。




