29: 看護婦エラ
「かすみ、朝だよ……チュッ……チュッ」
「ん……もう?」
急いで朝食を作る。
ベーコンエッグと野菜サラダにパン。
今日も冒険にいくロックにポーションを持たせる。
さて、今のうちに夕食の支度とお風呂沸かして置こう!
王都には魚屋が無い。
海から遠いから。
たまには新鮮な魚を食べたいなぁ…
開業の札をかけようと、外に出ると昨日の親子か居る。
「先生おはよう!」
元気になったお礼に来てくれたみたい。
立ち話もなんだし、応接室に招き入れた。
「改めまして、私はエラと申します。昨晩は本当にありがとうございました。この子は息子のアレクです。」
そう言ってマドレーヌを差し出した。
「こんな物しか出来ずすみません」
聞く所によればエラさんは、結婚前は看護婦をしていたらしく治癒院で働きたいみたい。
「人手も欲しかったし大歓迎です!」
お給料は銀貨20枚で働いてもらうことに。
アレクを応接室に残し、治癒院へ向かう。
エラにポーションの種類を説明していく。
元看護婦だけあって覚えもいいし、手際も良さそう。
「今日から働いても宜しいでしょうか?」
エラさんがチラッとこちらを伺う。
「勿論!」
さあ、開業!
今日はどんな患者さんが来るかな?
人の噂は思ったより早く、朝から行列が出来ている。
エラさんが手際よく問診していく。
重症から治癒院にいれるあたり見事なもの!
こういうのなんて言うんだっけ?
とりあーじゅ?トレナージュ?わかんないや笑
最初の患者さんは階段から落ちて足の骨が飛び出している。
「エラさん、中級ポーションを」
「はい!先生」
薬棚からポーションを取り出すと、患部にかけていく。
みるみる内に治っていく足にエラさんも患者さんもびっくりしている。
帰りにはピンピンして歩いている。
「他に痛い所はありませんか?」
念の為にポーションを飲ませておく。
次の患者さんは強烈な腹痛を訴えている。
強力ポーションを与えてみると、すっかり元気になっていた。
あれよあれよとお昼すぎまで治療が続いたので、アレクにシチューを食べさせる。
私とエラさんは交互に食事を取った。
「エラさん、お腹は大丈夫?ハリがあったりしたら無理しないでね?」
「今は安定期なので大丈夫です!」
元気な声で、そう答えた。
それにしてもエラさん居なかったらご飯も食べれないや。
来てもらえて良かった!
午後はまた水虫、水虫、水虫。
怪我をした犬、アソコが勃たないおじいさん。
ポーションでアソコも元気になるんだろか?
とりあえず初級ポーションを投与してみる。
気は心って言うしね。
こんなに混雑するなら、エラさんのお給料も見直さないとね。
銀貨30枚位でどうだろ?
患者さんが居なくなったのは夕方過ぎていた。
エラさんにアイテムボックスからビーフステーキを出して2枚渡す。
「1日お疲れ様!明日からもよろしくお願いしますね。」
「アレクも1人の時間をよく頑張ったよね。」
頭を撫でると嬉しそうに笑った。
「先生またねー!」
応接室に玩具置いてあげようかな。
勿論コマもね。




