15: 冒険者ギルド
あまり眠れなかった……昨日の光景が目に焼き付いている。
ロックは疲れが出たのか貧血気味なのかグッタリとして元気が無い。
「ロック、大丈夫……?」
声をかけて背中をさすると心配かけまいとニコリと笑う。
「私、舞い上がっていてポーション作りすっかり忘れてた……あんな危険がそこら中にあるのに……」
何か良い考えが無いかロックに尋ねる。
「結婚式が終わるまで、冒険者ギルドで販売するのはどうだ?その場で使う事、そうすれば転売は防げそうだろ?」
「うん!良い考えだね!仲介人のダンさんに話してみるよ!」
ロックの為に朝食を作り終えてからジェシカの所に行くことにした。
ぶっちゃけちゃうと気まずい……
どんな顔して行けばいいのかな。
そうは言っても、ポーションは必要だろうから。
ロックに行き先を告げて家を出る。
ジェシカは街の北側にある一軒家にダニーとケントと住んでいる。
途中で手土産にクッキーを買って家を尋ねた。
「アンタ何しに来たの?アタシに惚気話でもしたいわけ?」
やっぱりいい気分では無いよね…
「実は、ポーションの事でダンさんと連絡を取りたくて……」
「ふーん、あっそ。」
「何処に行けば会えるかな?」
ジェシカは面倒そうに地図を書く。
数秒がとても長く感じる……
「はいこれ、他に用が無いなら帰ってよね!」
手渡したクッキーを半ばひったくるように受け取ると、バタンとドアを閉じてしまった。
仕方ないか…とりあえずダンさんに会おう。
足取りが重く感じる。
逆の立場だったら会いたくなんて無いもんね。
暫く歩くとダンさんの商会が見えてきた。
「ダンさん、ご無沙汰しています。今お時間はありますか?」
「こんにちは、こちらも会いたいと思ってたんだよ。大丈夫だよ。どうしたんだい?」
私は、ロックの提案をダンさんに伝えた。
「うん、それはいいかもしれないね。早速だけど今からポーション作ることは出来るかい?
品切れで困ってたんだよ。」
「はい!場所さえお借りできれば。」
ポーション500個、強力ポーション500個
作り終えた頃には夕方になっていた。
ロックが心配しちゃう、早く帰らなくちゃ。
「ダンさん後の手続きはお願い出来ますか?」
「任せてくれ!」
これで一先ず大丈夫かな?
一目散に帰路に着く。
「ただいま、ロック」
優しい笑顔のロックが迎えてくれる。
あぁ、幸せ者だな。




