13: お披露目の為に
長いようで短い2日を終え、ロックと共に馬車に揺られている。
行きと帰りで違うのはロックが私を抱きしめて離さないことくらいかな。
貴族対策に貴族になる。なんて考えもしなかったけどね?
王都でお披露目をするなんて、考えただけで憂鬱。
マナーもダンスもわからないもの。
だけど頑張って覚えないとね!
2時間ほどロックの胸にもたれ、スラムにもどると皆んな集まっていた。
手を繋いだ私達をみて、ジェシカがキッっと睨みつける。
ロックが事の成り行きを話すと、ジェシカは泣きながら飛び出して行ってしまった。
「ロック……ジェシカが」
「悪い、ちょっと行ってくるな。」
ロックはジェシカを追いかけて行ってしまった。
ちょっと嫌だ、でもジェシカもロックを好きだったんだもんね……
夕方近く2人は一緒に戻ってきた。
ジェシカは泣き腫らした目をしている。
2人のやり取りは聞かずに置こう、そう思った。
お披露目が終わるまで、ロックは冒険者を休業して
私に色々教えてくれる事になった。
冒険者なんかしていても、流石貴族だけあってダンスもお手のものみたい。
私は宿屋を出て、ロックの家に住むことに。
「改めてよろしくね♡」
「おう!」
ニコニコしながらロックが答える。
マナーの方は前世と大差なかったから良かったけど、ダンスがなぁ……
練習してるとロックが抱き寄せたりキスしたりして話にならない笑
まあ、嬉しいんだけどね。
「先生真面目にやってよね!」
ロックはケラケラ笑いながらいたずらっ子みたい。
「楽しく踊ればいいんだよ!」
そう言って私を抱き上げてクルクル回った。
「明日、ドレスを見に行きたいんだけど付き合ってくれる?」
「俺が王都で1番綺麗にしてやるぜ」
そう言ってわははと笑う
こういう甘々な時間は前世でも体験がなかったからキュンキュンが止まらない。
初めて一緒に眠るわけだけど……するのかな……エッチ
自分で想像して恥ずかしがるって笑っちゃう。
お湯で念入りに拭いておこうか…
私の妄想とは違って、ロックは紳士だった。
ベッドに入ってギュッと抱きしめ、いつもより長いキスをした。
ロックはおでこにキスをすると「おやすみ」と言った。
いいような悪いような。複雑だね。
「おやすみ、ロック」




