## 番外編 「りさ vs ひなた(ミニりさ対決)」
## 番外編 「りさ vs ひなた(ミニりさ対決)」
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朝。
陽太は嫌な予感で目が覚める。
理由はシンプルだ。
家が静かすぎる。
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(静かな朝は大体やばい)
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リビングに行くと、すでに“戦い”は始まっていた。
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テーブルを挟んで、
牧原りさ(母)と牧原ひなた(娘)が向かい合っている。
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無言。
圧。
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陽太「……何してんだ?」
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りさ「教育」
ひなた「勝負」
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即答が重なる。
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ひなたは腕を組んでいる。
完全に小さいりさのポーズ。
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「ねえママ」
「なに?」
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「今日の朝ごはん、私が作る」
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りさは即答。
「ダメ」
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ひなたも即答。
「理由は?」
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りさ
「キッチンが爆発する未来が見えるから」
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ひなた
「未来視は禁止」
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陽太「おい今なんか不穏なワード出たぞ」
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りさはコーヒーを飲みながら言う。
「まずひなたはね、味覚が攻撃的なの」
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ひなたは即反論。
「ママは保守的すぎる」
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りさ「安定」
ひなた「退屈」
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陽太、静かに思う。
(会話の構造が完全に同レベル)
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朝食後。
ひなたが言う。
「ママ、今日どっちがパパに好かれてるか勝負しよ」
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陽太「やめろ」
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りさ「いいよ」
即答。
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陽太「なんで受けるんだよ」
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りさ「面白いから」
ひなた「負けないから」
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勝負内容:
「陽太への“好き度アピール対決”」
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ひなた
「パパ、ぎゅーして」
陽太
「仕事前なんだけど」
ひなた
「今やる」
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りさは隣から普通に言う。
「じゃあ私も」
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そして無言で腕を組む。
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陽太
「差がないんだよ」
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ひなたが宣言する。
「ママは古い愛情」
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りさ即答。
「ひなたは圧力型」
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陽太、頭を抱える。
「これ何の戦いだよ」
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昼。
公園。
ひなたがブランコに乗る。
りさが横で監視している。
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ひなた
「ママさ」
りさ
「なに」
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ひなた
「パパは私派だと思う」
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りさ
「違う」
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ひなた
「証拠は?」
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りさ
「人生」
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ひなた
「抽象的すぎる」
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陽太、遠くから見ている。
(この会話に意味があるようでないようである)
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夕方。
帰り道。
ひなたが突然言う。
「ねえパパ」
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「ん」
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「ママと私、どっちが好き?」
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陽太、即死問題。
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りさ(後ろで腕組み)
「逃げないでね」
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陽太は空を見る。
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「……どっちもだろ」
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沈黙。
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ひなた
「ずるい」
りさ
「正解」
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夜。
風呂上がり。
ひなたがタオル巻きで走る。
りさが追いかける。
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「廊下走るな!」
「ママも昔走ってた!」
「今は母親!」
「進化!」
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陽太、ソファで呟く。
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「俺、この家の唯一の正常人じゃね?」
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その瞬間。
二人が同時に振り返る。
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りさ
「違う」
ひなた
「違う」
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陽太、静かに負ける。
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夜。
三人並んで寝る。
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ひなたが小声で言う。
「ねえパパ」
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「ん」
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「ママと私、どっちが上?」
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りさが即答。
「私」
ひなた即反論。
「私」
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陽太、天井を見る。
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(この戦い、終わらないやつだ)
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でも最後に気づく。
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どっちも、ちゃんと“陽太のことを好きな形”で戦ってる。
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だからうるさいけど、
悪くない。
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陽太は小さく言う。
「この家、平和ってことでいいか?」
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りさ
「不健全な平和ね」
ひなた
「勝ち取った平和」
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陽太
「もういいわ」
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## 終




