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第60話 新規参入?

 翌日。


 昼休み。


 学食。


 直人は昨日と同じ席に座っていた。


 少しすると。


「なおくん」


 レナがトレーを持ってやって来る。


「ここ」


「いい?」


「ああ」


 レナは自然に向かいへ座った。


「いただきます」


「いただきます」


 二人で昼食を食べ始める。


 昨日よりも自然だった。


 そんな時だった。


「あっ!」


 元気な声が学食に響く。


 結衣だった。


 陽菜。


 葵。


 栞も一緒だった。


 四人とも足を止める。


「先輩!」


「ん?」


「レナさん!?」


「こんにちは」


 レナが軽く頭を下げる。


 結衣は二人を交互に見た。


「えっ!?」


「一緒に食べてるんですか!?」


「うん」


 レナは普通に頷く。


「いつからですか?」


 直人が答えた。


「昨日ショッピングモールで偶然会ってな」


「今日、レナがここいい?って来たから」


 結衣。


 停止。


「え?」


 数秒後。


「もう!」


 ビシッと直人を指差す。


「これ以上!」


「新規参入は認めません!」


 学食が少し静かになる。


 直人は少し考えた。


「いや」


「はい!」


「レナは幼稚園から知ってる」


 結衣が固まる。


「どっちかと言えば」


「新規参入はお前だ」


 一瞬の静寂。


「グハッ!」


 結衣が胸を押さえてその場に崩れ落ちた。


 葵が吹き出す。


「クリティカルヒットだな」


 陽菜も笑う。


「確かに」


「事実だね」


 栞も静かに頷く。


「事実です」


「味方がいませぇぇぇん!」


 結衣が机に突っ伏した。


「幼稚園には勝てません……」


 直人は苦笑する。


「勝ち負けじゃないだろ」


「先輩はもう少し言い方を考えてください!」


「そうか?」


「そうです!」


 頬を膨らませる結衣。


 その様子に。


 陽菜も。


 葵も。


 栞も。


 レナも。


 思わず笑ってしまった。


 陽菜が空いている席を見る。


「私たちも一緒にいい?」


「ああ」


「もちろん」


 レナも頷く。


 四人は席に着いた。


 六人で囲む昼食。


 賑やかな会話の中。


 レナはふと周りを見渡した。


 昨日までなら。


 少し離れた席で食べていた。


 でも今日は違う。


 自然と。


 この輪の中にいる。


 レナは誰にも気付かれないように。


 小さく微笑んだ。


 そんなレナを見て。


 直人も自然と笑っていた。

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