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【かみはで】神様、うちの巫女達が今日も派手すぎます。〜神社に引き取られた俺を待っていたのは三姉妹ギャル巫女でした〜  作者: 仁波昼海
第1部第2章:知らないあなたを知るために

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眩しい日差しの下で

「彼女さんと彼氏さん、両方のパターンお願いしますね!」


若い店員さんは、にっこにこのスマイルをスマホ横から俺たちに見せる。

気楽に行ってください、と暗示しているようであったが、指輪を付けた人妻である店員さんと違って俺はピュアなんですよ。


「よし!やろうか蓮っち!」


...まあ()()ですけど。

あ〜んの一つや二つものともしない長女は、柄の長いスプーンを持って、器の隣から俺を覗く。

見た目で判断して正解だったパターンか、どうしようもないな。


「口あーけて」


俺は一回きりの今に覚悟を決めた。

落とさないように添えられた彼女の手の近くまで前のめりになり、写真なので目も瞑れない。

体の底からブワッと熱が上がってきた気がした。


「あ〜ん」


カシャっと右隣から音がする。

はーい、OKで〜す!と店員さん。

俺は味わう余裕などなく、スっと喉の奥にスイーツは消えていく。


「おいし?」

「うん...」

「やっぱりか〜」


調べてきたのは俺だが、見た感じで美味しいということを把握していたらしい。

うんうん、と納得の表情を彼女は浮かべる。


「は〜い!じゃあ彼女さん、あ〜んの番です!」

「了解でーす!」


店員さんは写真を一度確認し、次は目の前にいる彼女に嬉しそうに告げる。

高校生の恋愛ってそんなに面白いんですか?


「はい蓮っち!」

「ああサンキュー」


俺は何事も無かったかのようにすました顔でスプーンを受け取る。

長女がもし今日のことを姉妹に話すならば、三女とかはいじり倒してくるかもしれないな。


「あぁ..じゃあ口開けて」

「ん!」


俺は一口分のパフェをスプーンですくう。

こういうとき鬱陶しくなりそうな長い髪だが、今日はポニーテールにしていた。


丁度スプーンが入るぐらいの大きさに開けられた小さな口に余計な事は考えずパフェを突っ込む。

絶対に思っちゃいけないことなんだが、小6の修学旅行の鹿せんべいあげる時とは全然違うなと思った。

...これは余計な事か。


彼女が持っていた部分と同じ所を持っていたからか、スプーンが少しぬるい。

彼女がパクっとすべて包み込んだのを確認して俺はゆっくりと抜く。

彼女は何故か終始目を瞑っていたが、少し日差しが入ってきて、彼女の顔の情報はそんぐらいしか分からなかった。


「美味しいね、これ!」

「よかった..」


日が雲に隠れ、それと同時に飲み込んだ彼女が興奮気味に目を輝かせる。

場所と突発のあ〜ん。両方が一旦クリア出来て俺は安堵する。


「あ...ちょっと前のめりになってくんない?」

「ん?」


感想を述べた長女は、そのまま俺の顔を見続けて何かに気付いたのか、俺に頼む。

別に大したことじゃないだろうと動いた俺が少し浅はかだったのかもしれない。

一瞬は何が起こったのか分からなかった。


雲に隠れた日が出てきて、窓越しにこちらを強く照らす。

厨房に戻った店員さんから見れば、完全に影の状態ができていた。


彼女の長くてスベスベの人差し指が俺の唇の隣をゆっくりと撫でる。

そしてその指を彼女の口がはむっと覆った。


「・・・」

「美味しいね〜紗里...あ」


硬直した状態の俺を見ると、彼女は何かを勘違いしていたのか一気に顔がのぼせたように赤くなる。

日は隠れ、今回は俺にもはっきりその顔が見えていた。



喫茶店を出てからしばらくして...


「ほんッッッッッとにごめんね!!!」

「もういいって」


苦笑いする俺の隣で、さっきからずっとこちらを見て謝罪する長女。

ちなみに俺の方が数cm背が高いので若干見上げる感じになっている。


「間違えたもんはしょうがないんだからさあ」

「で、でも〜...」


実はさっきの人差し指事件。

真相は長女曰く、紗理奈や千尋がいつもやるからと、癖でやってしまったとのこと。

愛想の良さが少し過度だったのも、行きつけだったからというので上手く合点がいった。

俺がここに行くと言った時、何も言わなかったのはやはり恋愛経験の差というやつか...。


「あ!じゃあさ...」


俺がとほほ..となる隣で途端に思いついたように立ち止まった長女。

バカみたいでアホらしい、ギャルすぎる提案をしたのはこの後だった。




東雲さんの所の嬢さんが帰ってしばらくした頃のお話。


「ねえ店長さん」

「どうした?」


私こと甘海薺あまうみなずな

久しぶりに高校生カップルに巡り会えてハッピーな今日この頃。

バズった間違いなしの写真を手に入れました。


「見てくださいよ!これ」

「...ほほう。これはいいな」


私が店長さんに見せるスマホには丁度影で誰か分からない2人のカップル。

ポニーテールの彼女さんが彼氏さんの唇に人差し指を当てるシーンが写っていました。

もちろん同時に入り込む物体は期間限定パフェ。


「是非SNSにあげよう。よくやった薺」

「ありがとうございます!」


店長さんからの評価も貰えて、未来ちゃんの彼氏さんも見られて、あんなシーンも見ることが出来て。

今日は大満足です!!

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