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異世界メソゾイック-剣と魔法のファンタジー世界の奥地、そこに恐竜がいまだ生きていた!?-  作者: 来賀 玲


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第4話 : 人の存在を許さぬ大海原からのSOS!海難事故の原因に巨大生物の影を見た!






 私こと天才美少女古生物学者の小平名香代ちゃんは、地球の太古の支配者たる恐竜がなぜか生きている異世界エモールディアのある島へ向かっていたんです。


 今、海の上を進む空飛ぶ帆船の甲板に出てみたら。



「え?プテラノドン?」



 なんか翼竜がいました。こっち見んな。


「あ、異世界のお客さん気にしないで!

 そいつただの密航者だから!!」


 近くにいた水夫さんがそう言うのもなんか納得でした。



 プテラノドン・ロンギケプス。

 クチバシと同じように頭頂部から伸びるトサカのある大きな頭に、四本目の指の骨が伸びてできた翼を持つ、皆が名前を知る『翼竜』の代表。

 地球で初めて空を飛んだ種である翼竜、恐竜とは祖先の爬虫類が一緒の、いわば兄弟姉妹のグループではあります。


「グェー!」


 そして今知った事は、案外映画などのパブリックイメージ通りの鳴き声だなと言う事でした。

 なぜ鳴いたのかは知りませんけど、やはり名前の『歯のない翼(プテラノドン)』通りの歯が存在しないクチバシの様な口が見れてラッキーです。


「うわ、お前か密航者!

 コイツはここら辺に航路ができてから、必ず甲板に乗ってるんだ!

 追い払ってもすぐ乗るんだぞコイツ!」


「翼竜は基本的に羽ばたく力が無いので、気流に乗って進むしかありません。

 多分、気流に乗りすぎて陸地から離れすぎた個体が、偶々見つけた動く陸地を利用しているんでしょうね」


「グエー!」


「プテラノドンも、そうだそうだと言っておりますよアルトリーシャさん」


「絶対適当に言っているな先生」


「グエー!」


「お前も何も分かってないのに返事だけは立派なのやめろ」


 何が驚きって、実際の生きたプテラノドンは人間に警戒心を抱いていない事でした。

 今この結構大きな図体の隣でアルトリーシャさんと会話しているんですよ?逃げないどころか大人しく四つん這いの姿勢のまま見てるだけです。


「全く……で、本物の客人の方は……」


 さて、私はほぼ冷やかしで来たような状態で、偶々このプテラノドンを見ただけで、隣のプテラノドンも偶々密航しているだけです。

 私と隣の密航プテラノドンは、アルトリーシャさんを尋ねてきたお客様へ視線を動かしました。


「む、リトルウィンド?お前一人か?


「よう、アルトリーシャの姉御。

 あいにく相方乗せたら重くてよ」


 そちらには、いわゆる飛竜がいました。

 全長尻尾含め6mほどで、鱗状の肌が灰色味がかっているコウモリ状の翼の爬虫類。


 そして、首元に光る魔法の翻訳首輪有りとはいえ、相当流暢に喋っています。

 ……飛竜種、は相当知能が高いらしいです。


「何があったリトルウィンド?」


「海難事故ってヤツだよ。

 ほら、漁師のガイルってガキがいただろ?

 どうも、沖合にでやがってよ。


 異世界から来た『無線機』って奴が繋がらない距離までいっちまって、これで探してたんだよ」


 良く見ると、ランドセルの様に背負っているのは私の世界の無線機でした。

 おそらく、繋がった時のノイズを頼りに飛んでいた様です……しかもよく見たら、ヘッドフォンが骨伝導タイプ……異世界でもここまで私達の機械が浸透しているとは。


「ガイルか。アイツの父は偉大な漁師だったとは思うが……まったく、あのバカは無線機の充電していたのか?

 我が土地ながら白亜村(はくあむら)の電気売りはガメツイから油断してよく忘れてるじゃないか」


「オイオイ、忘れたかよ!

 近くで出ただろ例の燃える黒泥!

 俺らただでさえ魔法なんて便利なもん一切使えないんだから、アレとあの怪しい男の強力で電気作るガーガーウルセェし船を勝手に進める奴搭載当てたんだよ」


「……だから遭難する。

 ああ、困ったな……ここがどこかわかるか?」


「俺に言ってんのか?

 ……というか、そこの博士に相談した方が良いんじゃないのか?」



 なんとなく、会話の流れで何が起きているかは把握していましたが、まさかの助けを求める目でこちらを見られるとは思わず、隣のプテラノドン君と顔を見合わせます。


「何か問題でも?」


「……知恵をお借りしたい」







 ───数分後、


「諦めてください。絶対にこの海に降りてはいけません。

 尊い犠牲でした。こんな言い方はしたくは無いですが」


 全ての事情を聞いた私は、そう言うしかなかったのです。


「グエー!」


 ほら、隣のプテラノドンもそうだと言ってます。




 そこは、甲板の上であり、一応この船の船長なども集めた上で、ある相談をしていたのです。


 内容は簡単

 「遭難した漁師の救助方法の相談」です

 当然、助けるべきと言うべきです


 助けるべきなのですが……



「……だろうな」


「だろうな」


「海の男の掟もこの海では通じない」


「この中で唯一の専門家が言うのなら間違いない」


 アルトリーシャさんも、その他全員も頷くしかありませんでした。


「…………仮に生きている、と仮定して、

 まず、今、彼らは追いかけられているはずです。

 次に、その追いかけている相手が……まぁ、アルトリーシャさんが言った特徴通りなら、まず私が海で会いたくない古生物のランキングを作るとして、1位から3位まで勢揃いという事になります。


 その上でさっきの言葉が本当なら……

 お手上げです。無理です。

 この船まで遭難する」


 この説明で納得するほど……下には厄介な存在がいるのです。


 残念ながら…………



 と、思っていた所、何か掛けてくる様な音が。



「ちょっと!!この船の船長の劣等種はどこ!?!」


 なんて、すごい表現の言葉でやってくる金髪でツインテールな女の子が。

 ……すごい、魔法使いっぽい黒いローブに、耳がすごい尖ってる……!


「エルフだ……!」


「どいてなさいよ異世界ザル!

 ちょっとそこの飛竜人が船長!?

 話があんだけど!」


 と、ズカズカやってきて、船長さんに詰め寄るエルフちゃんです。エルフさん?


「こ、これはフランツェスカ殿……!

 偉大な『竜を落とした魔術師』である貴女が何故私に……?」


 ん?今世界じゃ有名な方?


「ここから南の丘だったら山一つ超えた先ぐらいの海の上で、劣等種が何故か知らないけどすごい勢いで海を滑ってる!」


 ……ん?


「遭難者か!?

 あっ……」


「アルトリーシャさん!!言っちゃダメ!!」


「知ってたの!?

 知ってて無視か!?お前ら劣等種超えて品性がゴブリンにでも堕ちた!?

 アンタらエルフ以下の劣等種と言っても慈悲ぐらいあるでしょ!?何よ、揃いも揃って!!

 魔族だって仲間見捨てる奴が少ないわよ!?」


「……何も言い返せないな」


 いやその……怒りはごもっともです。

 ごもっともなんです……


「……あの、すみません。

 どこの誰かは存じませんが、一応私が専門家として辞めとけと言ったのがそもそもなので、怒るなら私に」


「あ!?何よ異世界ザルが!?!

 この世界のこと知らないくせに専門家ですって!?しかも若いじゃない!!

 70年生きてから言いなさいよお子ちゃまが!!」


「ええ……この方何歳?」


「確か、もう400歳か」


「……って良く見たらアンタ!!

 あの勇者アルトリーシャじゃないのよ!!

 魔王に魔法なしバフなし回復なしで挑んでバカみたいな剣一本で挑んで勝ったアンタがいてこの体たらくなの!?」


「だから何も言い返せない、と言った。

 そう言わざるを得ないんだ、この海は他の海とは違う」


「何が違うって言うのよ!

 私は『竜落の魔術師』じゃ不満ってワケ!?」




「────もしそうであるなら、我らも何か力にはなれないか?」



 ふと、そんな言葉と共に、ガチャガチャと言う音と共に誰かがやってきました。


 ───それは、鎧姿としか言いようがない方々でした。


 頭頂部が尖った兜の、白い鎧と槍を携えた人。

 重厚そうな鎧を着込んで、皆より頭二つ分大きく分厚い身体に、巨大なハンマーを持った人。

 そして、意外な事に和風の甲冑姿に日本刀と、そしてあまりに巨大な弓を背負う戦国武将みたいな人。



「……『竜頭砕き』のバベラ殿に、『竜星落とし』のアスラ殿……!?

 それに……『竜狩り』のハーヴェスト」


「久しぶりですな、勇者アルトリーシャ。

 我ら、竜狩り騎士隊。偶然ですがこの場に居合わせてしまいました」


 槍を持っている方が、鎧姿のまま一礼します。


「……昔は、魔王軍との戦いでも世話になっていたな。

 こんなところで会えるとは……」


「しかし、失礼ながら貴女が無辜の民を犠牲にするとは。

 かつては、取り残された村民のために100の魔族相手に持ち堪えた貴女が」


「私は40ほどしか相手はできなかった。

 もう60はあなた方じゃあないか」


 どうやら……アルトリーシャさんの知り合いらしいです。

 いえこの様子だと、相当有名な人たちですか?


「…………アルトリーシャ様、」


 ふと、多分バベラという背も高い上に鎧が凄くゴツい人が、どう聞いても女性の声でそう言って、アルトリーシャさんに近づきます。


「バベラ殿か。

 ……前に私に憧れていたとあなたは言っていたが、幻滅しただろう?

 所詮は私も、」



「もう、心を偽るのはやめてくださいッ!!」



 ズン、と音が出そうな勢いで、アルトリーシャさんの肩を掴んで叫ぶその巨大な人。


「あなた様は本当は助けたいのでしょう!?

 そうでなければそんな悲しい顔をするはずがありません!!」


「……!」


「会わぬ間に爵位や立場があり、何かしがらみがあった故にそう決断するしかなかったのでしょう!?

 ですが、ですがそれでは……!!

 それではあなたの心が救われないではないですか!?」


「……私の心など、この船の皆の命に比べれば……ッ!」


「ならば!!!

 この私が全てを救いますッ!!!


 この竜頭砕きのバベラ!!!

 たとえ相手が魔王であろうが大海竜であろうが!!!


 あなたの心を曇らせる者だろうが!!弱きものを痛ぶる邪悪だろうが!!


 全て砕きます!!!!

 そしてあなたも船の皆も救いますッ!!!


 救ってみせますとも!!!」



 でっかい声で……思いっきりその胸を叩いて言うバベラさん。


「…………無茶苦茶だな」


 そして、フッと笑ってそう言うアルトリーシャさん。


「バベラ殿。しかし相手は海の物。

 貴殿は重すぎて沈み役立てぬかも知れんぞ」


「言わないでくださいまし!!!

 アスラ殿は一言が多い!!!」


 ふと、鎧武者な人がそう言うのを咎めるバベラさん。


「む、すまん。

 拙者はそう言う物なのだ。


 ところで……そのアルトリーシャ殿が諦めるほどの相手とはなんだ?

 拙者、東国一の弓の腕、たとえ空であろうと撃ち落とせると自負するが?」


 と、自らの弓を……明らかに巨大な弓を見せ、しかも弓筒の中の矢が槍と言った方が良いレベルの太さのを覗かせる彼が言います。


「…………なぁ、名香代先生。

 やはり、どうにかならないか?」


「…………どうにかなる気がしてきたとはいえ……うーん」


 おそらく、ファンタジー世界の中でもなんかすごい実力者なんでしょう。

 ただ……うーん、ただ。


「そもそも、この異世界ザルなんなのよ?」


「小平名香代先生だ。

 この先の島の翼無し……いや、恐竜やこの海域にいる怪物の事に、おそらく最も詳しい異世界の人間だ」


「…………うーん……

 だれか、サメ避け魔法とか使えません?」


 一瞬、皆コチラを見るのです。

 こっちは大真面目なんですが?


「サメェ?

 あのサメのこと??」


「いやいや、サメは厄介だぞ。

 とは言うが、大海蛇よりはずっと小さい上にセイレーンの様な力はないはず」


「この世界のサメであれば。より正確には、現代の系統のサメならば」


 ……この海にいる「サメ」は、正直言えばただ地球にいた頃の姿ですら絶対海で会いたくない古生物ランキング『第3位』なのに……


「ハッ!たかがサメじゃない!

 サメは例の翼なしと違って、攻撃魔法が効くもの!」


「当たればですけど」


「は?何このサル女が私を舐めてるの?」


「それが分かるのは、貴女の何かしらの力による千里眼が正確かどうかも関わってきます」


「やっぱ舐めてんじゃないのよ!?

 他の世界のお猿さんにも分かる様に解説してあげる!!エルフは魔力の感知能力は魔族以上!!

 たとえ魔法が使えない飛竜人でも魔力を持つの!!

 間違いなく、海にいる列島種はずっと海の上を暴れてるわ!!」


「上下には移動してない、間違い無いですか?」


「上下!?

 ハッ!!あいにくそのぐらい分かるわよ、集中して無かっただけで!!

 左右に蛇行しながらメチャクチャ動いてるわ!!」


()()()()()?」


「後ろって何よ!?

 後ろって…………後ろ?」


 ようやく、エルフの確かフランツェスカさんが、ようやくハッとした顔になります。


「……アスラ!!」


「心得た」


 ふと、アスラさんという鎧武者さんが、船の南側が見える位置について遠くを鋭い視線で見ます。


「……いたぞ!

 南の方角に……アレはサメか!?

 背鰭がいくつも見える……船の後ろに背鰭が!!大きい!!」


 ギリ、と奥歯を噛んだ顔で、フランツェスカさんがこっちを睨みました。


「……あまり先生を睨まないでくれフランツェスカ殿。

 あのサメは、何故か知らないが魔力での感知が一切できない。

 魔法が効くらしいが、なぜか誘導する魔法が誘導できない」


「それよりなんなのだあの大きさは!?

 船を小さく見積もったとしても、あの大きさ……追いかけられている船と同じぐらいあるぞ?」



「生息時代は、白亜紀のほぼすべての年代。

 恐竜が生まれるよりずっと前から海を捕食者として動き回る偉大なる軟骨魚類であるサメの中でも、白亜紀初期の出現からその終焉一歩手前まで、ずっとその海の頂点を取っていたのがあのサメです。


 最後の魚竜も、首長竜も、そして我々の世界の大海蛇(モササウルス)達を相手にも一歩も引かず、長く海を支配した強力無比なサメ」



 驚くアスラさんに応えるべく、私はヤツの名を言います。



「名前をクレトキシリナ。

 恐ろしい事に古今東西いたサメの中でもヤツは、巨大な部類に入る事で有名な、全長8m級の化け物。

 より恐ろしいのは、その状態の良い全身化石から推定される大きさで推定時速80km/hの遊泳力。


 ウマより早く海を泳ぐ巨大なサメです」



 あえてこの続きの言葉を言わないか迷った。

 少し迷った上で言った。



「私が、この海で会いたくない生物……

 第3位の存在です」



「何……それ……?

 第3位!?3って言った!?

 魔力感知できない化け物で3位!?

 じゃあ2位と1位って何よ!?!」



「私がなんで救助を躊躇ったのかはお分かりか?」


 ふと、アルトリーシャさんがそう呟く。


「くっ……」


「だが、決めた。

 そんな海にまで魚をとりにきた愚か者とは言え同胞だ。

 助けた上で、私がクレトキシリナの餌にしてやる」


「おぉ、アルトリーシャ殿!」


「……そうでなくてはな、勇者殿」


 皆がいい雰囲気で頷きあう中、でも私は隣にまだいる何も知らないプテラノドン君を見ます。


「でも脅威は知っていても、ほぼノープランです。

 無茶苦茶ですよね」


「グエー!」


「プテラノドン君もそうだと言っていますね」



 ……さて、救出プランはどうするか。


「船長!四の五の言う暇なはい!!

 あのアホのガイルの船の近くに降ろせ!!」


「そうしますか。

 ……どうか、バカを拾う合間に、俺の予想通りの2位と1位が来ない事祈りますがね」


 確かに。

 ……じゃあね、プテラノドン君、お別れです。

 私も、一応銃と銃の扱いに長けた仲間を呼びましょう。



「待ってくれ、異世界のお嬢さん」


 ふと、たしかみんなのリーダー格っぽい白い鎧の……ハーヴェストさんが声をかけます。


「なんでしょう?」


「それで、2位と1位とは何者だ?

 教えてくれても構わないだろう?」


「……分かりました」


 たしかに、情報を隠すのは得策じゃない。


「この海で会いたくない生物2位は、私たちの世界でも『クラーケン』と呼ばれている存在です」


「クラーケン……!」


「あの島より大きいと言う、海の怪物のこと?」


「正確には全長18mの可能性があったタコ。

 白亜紀クラーケン、こと『ナナイモテウティス』。

 アルトリーシャさん曰く、何度も船を襲っているために、飛行する船以外で進まない様になった相手だそうです」



 まさか、本当にそのサイズのナナイモテウティスがいるとは思いませんでした。

 カラストンビ……頭足類の口しか残らないからこそ出た最大予測が、異世界で現実のサイズと実証されるとは。



「そして第1位は、今まで言ってきた巨大な海の覇者を普通に食い荒らす可能性がある、この海の王者」


 ふと、航路を変え、高度を落とし始めた船に合わせて、近くのプテラノドンがハッとしたかの様に四つん這いで器用に近くの階段を登り、高いところへ進んでいきます。



「白亜紀の末期、私の世界の海で唐突に開いた海の頂点捕食者の座へ、あまりに短期間でついた海の覇者。


 そして、すでにこの海でも『大海蛇(シーサーペント)』と呼ばれる怪物」



 バサリと翼を広げ、プテラノドンが船の淵から空へ飛び出します。

 そして、風に乗るために、空を飛ぶ速度を稼ぐために、降下しながら空を進んでいきます。



「学名の意味は『突起トカゲ』」



 ちょうど、海のすぐ上に船がたどり着き、

 プテラノドンが優雅に海面スレスレを飛ぶ真横へと躍り出ました。



「皆はこう呼びます、」



 ザバァァッ!!


 それは、海面から現れました。

 長い、流線型の体。大きく広げた鋭い歯の並ぶ口。その先の尖った(ふん)には歯が無いのが最大の特徴。

 哀れなプテラノドンを強く噛み、船のマストより高い空中でその巨体をくねらせて再び海へ戻る放物線を描く。

 その運動力を支え水中の推進力を生む、4つの鰭、三日月状の尾がよく見える。



「アレは……!」


大海蛇(シーサーペント)……!?」





「ティロサウルス……!!

 モササウルス科最大級にして、白亜紀の海の覇者……!!」

 



 ああ、来てしまった。

 この海で会いたくない生物、第1位が。



 最強の、海の頂点捕食者が。




         ***

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