70話 デモンストレーション
先の2人に司令部要員達を加えて要塞の外に出て、訓練にも使われている広場に着くと《魔道地雷》と《大型魔道地雷》を取り出して設置方法を説明する。
見張りなどどうしても外せない者達以外は守備兵は全員集めており、遠巻きに見ていた兵達の中から1人と数名を指名してそれぞれ埋設して貰うと、流石に誰かに踏んでもらう訳にもいかないため、【クリエイトゴーレム】で平均的な人族大の人形を作り出して先に埋設が終わった《魔道地雷》から踏ませる。
踏んだ瞬間、それなりの爆発音と共にゴーレムの片足の踝部分から下が吹き飛んだ。
思っていたより派手ではなかったからか、「おお…?」「意外と威力が…」など微妙な声が聞こえる。
そこはひとまず置いておき、埋設が終わった《大型魔道地雷》を5メートル大にしていたもう1体のゴーレムに踏ませると、今度は大音響と共にゴーレムがバラバラに吹き飛んだ。
それを見た兵達からは「おーっ」という声と共に、自然と拍手が起こった。
「兵士諸君、これが今回の新しい兵器だ。
最初の方は派手さこそ無いが、実際にこうなったら戦闘には参加出来ぬし、後送するには人手も要るのでその分兵力が減る事になる。
つまり、敵が《魔道地雷》で1人負傷すれば兵力は2〜3人減る事になるのだ(放置すれば負傷兵の絶叫や悲鳴などで士気が下がるのでそれでもいい)。
設置も先程やって貰った様に簡単なので、上官の指示に従って設置してくれ」
片足の踝部分から下が吹き飛んだゴーレムを空中に浮かべて兵士達に見せながら、反応がイマイチだった《魔道地雷》について説明すると、改めて拍手が起こった。
◆ ◆
デモンストレーションも終わったので分隊長以上をこの場に残して解散し、ヴェルガーが両地雷の配置計画について説明する事になった。
その間に僕は主計長の案内で保管庫に移動し、【亜空間収納】から《魔道地雷》と《大型魔道地雷》を出したのだが、先程置いたのを除いてもまだ数が1万5千余りという事もあって一ヶ所では収まらず(最初に出した時に主計長は腰を抜かしそうだった)、配置人数的に余裕がある兵士用の部屋を幾つか空間拡張し、十数ヶ所に分散してようやく収まった。
そして司令室に戻りしばらく司令要員達と談笑していると、両地雷の配置計画を説明し終えたバイエラインとヴェルガーが戻り、時刻も夕方となったのでフランブルグへと3人で転移で帰還した。




